極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

熊本夜景のラブ・ソング

2024年02月26日 | micriSi


彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救ったと伝えら
れる"招き猫"と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え。(戦国時代の軍団編成
の一種で、あらゆる武具を朱塗りにした部隊編のこと)の兜(かぶと)を合体さ
せたせて生まれたキャラクタ。

 
最新ネオコンバーテック群技術考 ②
前回につづき関連特許から「カーボンナノチューブ複合体、その製造方法」を考

察しはめたが、弘前大学らの研究グループが「高効率でリチウム回収方法」の実
証に成功した新聞が舞い込む。「ダイヤモンド半導体デバイス」の開発に当たり「都市鉱山論」の実践の必要性を考えていた折でもあり、このブログの「電子構

文の変更」による研究の遅れに疲労が加わるが、そこは忍耐。

❏ 特開2024-16148 カーボンナノチューブ複合体、その製造方法、及び、精製

   カーボンナノチューブの製造方法 国立東京大学 住友電気工業株式会社
 
 
 
【概要】
炭素原子が六角形に結合したシートを円筒状にした構造のカーボンナノチューブは、銅の1/5の軽さで鋼鉄の20倍の強度、金属的な導電性という優れた特性

を持つ素材である。このため、カーボンナノチューブは、ナノ炭素材料の一つと
して、電子部品や蓄電デバイスの軽量化、小型化及び大幅な性能向上に貢献する
素材として期待されるカーボンナノチューブは、例えば、特許文献:特開2005-33075号に示されるように、鉄などの微細触媒を加熱しつつ、炭素を含む原料ガ
スを供給することで触媒からカーボンナノチューブを成長させる気相成長法によ
り得られるが、ここでは、カーボンナノチューブ複合体は、一のカーボンナノュ

ーブと、カーボンナノチューブを被覆するアモルファスカーボン含有層とを備え
るカーボンナノチューブ複合体であって、カーボンナノチューブは、波長532
nmのラマン分光分析におけるGバンドのピーク強度とDバンドのピーク強度と
の比であるD/G比が0.1以下であり、前記カーボンナノチューブ複合体は、

繊維状であり、その径が0.1μm以上50μm以下であり、一の高結晶性のカ
ーボンナノチューブを含み、ハンドリングが容易であるカーボンナノチューブ複
合体、その製造方法、及び、精製カーボンナノチューブの製造方法を提供する。

【特許請求範囲】
【請求項1】一のカーボンナノチューブと、前記カーボンナノチューブを被覆す
るアモルファスカーボン含有層とを備えるカーボンナノチューブ複合体であって、
前記カーボンナノチューブは、波長532nmのラマン分光分析におけるGバン
ドのピーク強度とDバンドのピーク強度との比であるD/G比が0.1以下であり、前記カーボンナノチューブ複合体は、繊維状であり、その径が0.1μm以
上50μm以下であり、前記アモルファスカーボン含有層の厚みは0.05μm
以上25μm以下である、カーボンナノチューブ複合体。

【請求項2】前記アモルファスカーボン含有層は、波長532nmのラマン分光
分析におけるGバンドのピーク強度とDバンドのピーク強度との比であるD/G
比が0.5以上である、請求項1に記載のカーボンナノチューブ複合体。

【請求項3】前記カーボンナノチューブ複合体は、長さが10μm以上である、
請求項1又は請求項2に記載のカーボンナノチューブ複合体。
【請求項4】請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のカーボンナノチュー
ブ複合体の製造方法であって、一のカーボンナノチューブを準備する第1工程と、前記カーボンナノチューブをアモルファスカーボン含有層で被覆してカーボンナ

ノチューブ複合体を得る第2工程と、を備える、カーボンナノチューブ複合体の
製造方法。
【請求項5】前記カーボンナノチューブは、波長532nmのラマン分光分析に
おけるGバンドのピーク強度とDバンドのピーク強度との比であるD/G比が0.1以下であり、前記カーボンナノチューブ複合体は、繊維状であり、その径が0.1μm以上50μm以下である、請求項4に記載のカーボンナノチューブ複合体
の製造方法。
【請求項6】前記第2工程は、前記カーボンナノチューブを炭化水素系ガス中で950℃以上1100℃以下の温度で熱処理する工程を含む、請求項4又は請求
項5に記載のカーボンナノチューブ複合体の製造方法。
【請求項7】一のカーボンナノチューブを準備する第1工程と、前記カーボンナ
ノチューブをアモルファスカーボン含有層で被覆してカーボンナノチューブ複合
体を得る第2工程と、前記カーボンナノチューブ複合体から前記アモルファスカーボン含有層を除去して精製カーボンナノチューブを得る第3工程と、を備える、
精製カーボンナノチューブの製造方法。
【請求項8】前記カーボンナノチューブ及び前記精製カーボンナノチューブは、
波長532nmのラマン分光分析におけるGバンドのピーク強度とDバンドのピ

ーク強度との比であるD/G比が0.1以下であり、前記カーボンナノチューブ
複合体は、繊維状であり、その径が0.1μm以上50μm以下である、請求項
に記載の精製カーボンナノチューブの製造方法。

【請求項9】前記カーボンナノチューブの前記D/G比の値をR1とし、前記精
製カーボンナノチューブの前記D/G比の値をR2とした場合、前記R1と前記
2とが下記式1の関係を示す、
                         -0.2≦R2-R1≦0.2 式1                 

ここで、上記式1において、0≦R1≦0.1及び0≦R2≦0.1を満たす、
請求項8に記載の精製カーボンナノチューブの製造方法。
【請求項10】前記第2工程は、前記カーボンナノチューブを炭化水素系ガス中
で950℃以上1100℃以下の温度で熱処理する工程を含む、請求項7~請求
項9のいずれか1項に記載の精製カーボンナノチューブの製造方法。
【請求項11】前記第3工程は、前記カーボンナノチューブ複合体を酸化条件下
で、400℃以上800℃以下の温度で熱処理する工程を含む、請求項7~請求
項10のいずれか1項に記載の精製カーボンナノチューブの製造方法。
【請求項12】前記第3工程は、前記カーボンナノチューブ複合体を酸化条件下で、560℃以上690℃以下の温度で熱処理する工程を含む、請求項11に記
載の精製カーボンナノチューブの製造方法。
【請求項13】前記第3工程は、前記カーボンナノチューブ複合体にレーザ光を
照射する工程を含む、請求項7~請求項12のいずれか1項に記載の精製カーボ
ンナノチューブの製造方法。



【図5】カーボンナノチューブ製造装置の一例を示す図
【符号の説明】
1 カーボンナノチューブ複合体、2 カーボンナノチューブ、3 アモルファス

カーボン、20 カーボンナノチューブ、21 反応室、22 ガス供給機構、2
3 触媒供給機構、24 基板保持機構、25 助走区間、26 形成区間、27 
ヒーター、28 ガスボンベ、29 流量調節弁、C コーン部、D 崩壊性触媒、
P 触媒粒子。
-----------------------------------------------------------------------

 

図1. 考案した2電源3電極式電気化学ポンピングセルの構造と反応の模式図(
Communications Engineeringから転載)
図1の左(Anode側)の浴に塩湖水や廃LIBsを溶解した水溶液などを入れ、電気  
化学ポ テンシ ャル差2)を用いて右(Cathode側)の浴中の水にリチウムイオン
を移動・回収。 電解質隔膜の両側表面に形成された2つの電極 First electrodeと
Second electrodeでは O2ガス、最も右の電極(Third electrode)ではH2ガスも発生 
するため、これらのガスの供 給も可能です。 

 
2月21日。弘前大学と弘前大学リチウム資源総合研究機構らの研究グループは、
2つの外部 電源、3つの電極およびリチウムイオン伝導性固体電解質隔膜から
構成される新たな電気 化学ポンピング技術を考案(図1)。この研究で、開発
した技術を用いること で、原理的には、不純物イオンを全く含まない極めて高
純度なリチウムを無限に大き度で回収できることを実証した。また、類似の技術
と比べて大幅にエネルギー消費量を 削減できることも示しました。 この技術は、電気自動車等に使用されるリチウムイオン電池や将来の基幹エネルギ-システム
として期待される核融合発電のリチウム資源の、経済的かつ工業的な獲得に貢献
すると期待できる。
【要点】
1.リチウム資源採取・回収の為の新たな電気化学ポンピングシステム技術 1)を

 開発 
2.塩湖や地下水中および使用済みリチウムイオン電池から、金属不純物を全く
 含まない高純度なリチウムを高速かつ経済的に採取・回収することが可能。
3.類似な従来技術の 464 倍の高速な採取・回収が確認され、原理的にはリチ
 ウム回収速 度を無限に増大できることが示されました。
【掲載論文】
論文タイトル:”A three-electrode dual-power-s upply electrochemical pumping system for fast and energy efficient lithium extraction and re covery from solutions”。
https://www.nature.com/articles/s44172-024-00174-8
【関連特許】
1.特開2019-141807 リチウム回収装置およびリチウム回収方法

【要約】
 
下図2のごとく、リチウム回収装置10は、リチウムイオン伝導性電解質膜2で
供給槽11と回収槽12とに仕切られた処理槽1を備え、供給槽11内のLi+
とそれ以外の金属イオンMn+を含有する水溶液SWから、Li+を選択的に回収
槽12内の水溶液ASへ移動させるために、電解質膜2の供給槽11側の面に接
触して設けられた多孔質構造の第1電極31と回収槽12内に電解質膜2から離
間して設けられた第2電極4との間に第1電極31を正極として接続した電源5
を備える、電気透析法による選択性と共に生産性の高いリチウム回収方法および
リチウム回収装置を提供 

図2.本発明の第1実施形態に係るリチウム回収方法を説明する、図1に示すリ

チウム回収装置の概略図。
【符号の説明】  10,10A  リチウム回収装置 1 処理槽  11 供給槽(第1槽) 12 回収槽(第2槽) 2 電解質膜(リチウムイオン伝導性電解質膜) 31 第1電極(多孔質構
造の電極) 32 第3電極(多孔質構造の電極) 4 第2電極(第2の電極) 5,5A 電源
 51 第1電源 52 第2電源 AS Li回収用水溶液  SW    Li含有水溶液

【特許請求範囲】
【請求項1】 第1槽と第2槽とに仕切られた処理槽を備え、前記第2槽に収容した水または水
溶液へ前記第1槽に収容したリチウムイオンを含有する水溶液からリチウムイオンを移動させ
るリチウム回収装置であって、前記処理槽を仕切るリチウムイオン伝導性電解質膜と、前記第
1槽内に設けられた第1電極と前記第2槽内に設けられた第2電極と、前記第1電極に正極、
前記第2電極に負極を接続する電源とを備え、 前記第1電極および前記第2電極の一方は、多
孔質構造を有し前記リチウムイオン伝導性電解質膜の一面に接触させて設けられ、他方は、前
記リチウムイオン伝導性電解質膜から離間して設けられていることを特徴とするリチウム回収
装置。
【請求項2】 前記リチウムイオン伝導性電解質膜の一面の反対側の面に接触させて設けられた

多孔質構造を有する第3電極を備えることを特徴とする請求項1に記載のリチウム回収装置。
【請求項3】 前記電源が、直列に接続した第1電源と第2電源とからなり、 前記第3電極が前

記第1電源と前記第2電源の間に接続されていることを特徴とする請求項2に記載のリチウム回
収装置。
【請求項4】 前記第1電極は、前記リチウムイオン伝導性電解質膜の前記第1槽側の面に接触

させて設けられて多孔質構造を有し、 前記第2電極は、前記リチウムイオン伝導性電解質膜か
ら離間して設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の
チウム回収装置。
【請求項5】 リチウムイオンを含有する水溶液を、外部と前記第1槽内との間で循環させる循

環手段を備えることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載のリチウム回収
装置。
【請求項6】 リチウムイオン伝導性電解質膜で第1槽と第2槽とに仕切られた処理槽において、前記第2槽に収容した水または水溶液へ、前記第1槽に収容したリチウムイオンを含有する水溶

液からリチウムイオンを移動させるリチウム回収方法であって、 前記リチウムイオン伝導性電
解質膜の一面に接触させて設けられた多孔質構造の電極と、前記リチウムイオン伝導性電解質膜
の一面の反対側の面に離間して対向するように前記第1槽または前記第2槽の槽内に設けられた
第2の電極と、の間に前記第1槽の側を正極として接続した電源が、電圧を印加することを特徴
とするリチウム回収方法。
【請求項7】 リチウムイオン伝導性電解質膜で第1槽と第2槽とに仕切られた処理槽において、前記第2槽に収容した水または水溶液へ、前記第1槽に収容したリチウムイオンを含有する水溶
液からリチウムイオンを移動させるリチウム回収方法であって、 前記リチウムイオン伝導性電
解質膜の両面にそれぞれ接触させて設けられた多孔質構造の電極同士の間に、前記第1槽の側を正極として接続した第1電源と、 前記第1電源に直列に接続すると共に、前記第1槽または前記
第2槽の一方の槽の側に設けられた前記多孔質構造の電極と、前記一方の槽内に前記多孔質構
造の電極および前記リチウムイオン伝導性電解質膜から離間して設けられた第2の電極との間に
接続した第2電源と、が電圧を印加することを特徴とすることを特徴とするリチウム回収方法。
【請求項8】 前記第2の電極が前記第2槽内に設けられていることを特徴とする請求項6また

は請求項7に記載のリチウム回収方法。
【請求項9】リチウムイオンを含有する水溶液を、外部と前記第1槽内との間で循環させなが
ら、前記電圧を印加することを特徴とする請求項6ないし請求項8のいずれか一項に記載のリ
チウム回収方法。



 
https://www.youtube.com/watch?v=YkgkThdzX-8
 
 


https://youtu.be/OfCeHiQcM4E

 
 


2日前、テレビ業界が一斉に熊本半導体バブルを報道。半導体の受託生産で世界
最大手の「TSMC」(台湾セミコンダクター・マニュファクチャリング・カンパニ
 
ーが熊本県菊陽町の工場の開所式を行ったのだがその影響を各社一斉報道。経済
効果は10年で20兆円に上る、町は「半導体バブル」に沸く----"半導体バブル″

に沸く町は熊本県の菊陽町で、台湾の巨大半導体メーカー「TSMC」第1工場
の開所式が行われた。10月から半導体の生産を開始。地元・菊陽町のショッピン
グモールは、台湾から技術者など多くの従業員がやってくることを見込み、ゆめ
タウン光の森磨墨教利支配人が「一度に700人近くが家族合わせると雇用がある
ということで、今までよりは全然、数がことなる」という。熊本には義兄が住ん
おり。30数年前、熊本大学との委託研究の仕事を訪れており(四名)、帰りに
訪問している。前日の夜、近くのスナックでチャゲ&アスカの「ラブソング」を
一同歌い楽しんだことを思い起こす。その10年後、次期製品製造調査を行う中
熊本への半導体製造装置生産工場建設を計画したものの、2009年のリーマンショ
ックで頓挫するも用地買収を行っていたが、昨年、彼女が帰省で熊本空港周辺に
工場建設されている。巡りあわせの不思議さを腑に落とした。


今夜の寸評 : 鈍すれば貧する
         賢明でなければ豊かになれない。

 

 


 
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