五嶽動搖～蒼茫遠き暁の色～{遼東半島最西端}{旅順.大連}行

{遼東半島}の先端部～西を渤海 南を黄海
南東を西朝鮮湾に囲まれた最西端部にある
{旅 順.大 連}を 先日 巡って来ました



{不 惑}～日本と中国が国交を正常化40年

{日・中 両国 国民の 利益に合致}し
{亜細亜における緊張緩和と世界平和に貢献}
日中が良好な関係を築くことは　両国の
国民の為であり世界に対する責務でもある
{国交を回復} 共同声明に署名したのが
{１９７２年９月２９日} でした
田中角栄首相が 大平正芳外務大臣を伴い
中国の周恩来首相と 固い握手をし
先の戦争を清算.友好交流の 新時代を迎え
{四十而不惑}「論語{為政}～{日中両国の
善隣友好関係！}四十年が経緯しました



{尖閣諸島}を巡って{戦略的互恵関係}を
目指すとされている日中関係は{不惑}を
迎えた昨今になって残念乍も日中両国の
{善隣友好} 関係の 原点は 何処へ
行ったのかと眼を疑う限りです



{善隣友好}の原点 大連賓館{ヤマトホテル}

大連賓館{旧ヤマトホテル}は大連中心地
中山広場にあり{旧.大和旅館}は 満鉄が
1914年 総力を挙げて創り上げた豪華な
シャンデリアと 金色に輝く装飾に満ち
優雅.溢れる{大連の歴史}とも言える
格調ある老舗ホテルです



{善隣友好}の原点は大連賓館{旧ヤマト
ホテル}のこの貴賓室で 田中角栄首相が
命を賭して会談に臨んだ 大平正芳外務大臣
周恩来首相と固い握手から始まったと聞いた時は
感無量になってしまいました



{大連の街は別世界}～{反日デモ}{日本製品排除}
商社マン(談)～この様な(朝日新聞)の報道の通り
北京を始め中国の主要都市では反日デモが発生
{大連の街}では住民の大規模な抗議行動は無く
また反日デモを警戒する 武装警察隊や公安の
人達の姿は 殆ど見当たりませんでした
親日感情の強く平穏な{大連}を散策出来ました

思い出すのは四年前に中国各地で反日デモが
荒れ狂った時も{大連}だけがデモは零でしたね！



『アカシヤの大連』～抒情詩人.芥川賞作家
{清岡卓行}に魅せられた{旅順.大連}行

日本租借当時の{大連}への美しいオマージュに
陶然とさせられる様な抒情詩人.芥川賞作家の
清岡卓行は{アカシヤの大連}{朝の悲しみ}等
青春の頃 南山麓.日本人街に住み
{大連の街}を多くの小説・散文等で
執筆しています　
小説 『アカシヤの大連』の 書出しは
{かつての 日本の植民地の中で おそらく
最も美しい都会であったに違いない大連を
もう一度見たいかと尋ねられたら彼は長い間
ためらったあとで首を静かに横に振るだろう}
彼 {清岡卓行}が 青年期に過ごした
{大連の街}での生活を 私小説風に叙情的に
淡々と描き始めています


{大連外国語学院}に 留学する日本人も多く
日本系企業も大連に大勢進出していますね！
大連は中国の北方の{開放都市}日.韓.露等々の
交易も盛んに行われています！



{旅順大和ホテル}～白壁の{旅順高等公学校址
(旅順師範学堂)の前にあるのが～板垣征四郎が
満州国成立の頃{1932年}この{旅順大和ホテル}で
杯を交わしと言われ {肃亲王家的十七女儿
中国最后一位格格金默玉}と称された
男装の麗人 川島芳子（川岛芳子/爱新觉罗显玗
金璧辉）が結婚式をしたのも この{旅順
大和ホテル}でした
現在は{招待所}になっており外国人は泊まる
事が出来ませんが～王族が結婚式をあげた
場所とは見えませんね！



{旅順大和ホテル}から程近くに有るのが
ラストエンペラー 溥儀も滞在していた
こともある 王邸 {粛親王府跡地}です
川島芳子の父でもある {粛親王}は
愛新覚羅顕さんの記述によれば
{肃亲王有一个正妃.四个侧妃，一共生有
38个子女} つまり1人の王妃.4人の側室
38人の子供がいたとされていますね！



{旅順}２０３高地～日露戦争最大の激戦地

「北窮髪の風寒く 蒼茫遠き暁の色
五嶽動搖す聲高く三度の凱歌揚ぐる間に
見よ老鐵の山崩れ 黄金山頭日の御旗」



{第一高等学校}の新寮は乃木将軍に因なみ
{朶寮}と 命名されたそうですが
{自治寮六十年史}が塩谷時敏教授の撰に
よるこんな{第一高等学校寮歌} が
残されていますね！



露西亜.海軍基地のあった{旅順}
乃木希典率いる第3軍～３回にわたって
旅順要塞{司令官.ステッセル}を総攻撃
明治37年8月から5ヶ月間に亘って
戦われ～要塞 背後 の203高地を占領
したが日本軍の損害は 約6万人以上
とも言われていますね！



与謝野晶子は　{旅順口包圍軍の中に
在る弟を歎きて} ～{君 死にたまふ
ことなかれ}と謳っていますね！

「堺の街のあきびとの 舊家をほこる
あるじにて 親の名を繼ぐ君なれば
君死にたまふ ことなかれ
旅順の城はほろぶともほろびずとても
何事ぞ 君は知らじな あきびとの
家のおきてに 無かりけり」

「暖簾のかげに伏して泣く あえかに
わかき新妻を君わするるや思へるや
十月も添はでわかれたる少女ごころを
思ひみよ この世ひとりの君ならで
あゝまた誰をたのむべき 君死に
たまふ ことなかれ」

{中日友好 前程似錦}
(中日友好の前途は 洋々たり)

領土の対立を{小異}として処理した
 小平氏～松下 幸之助翁と
{君子の約束}をしたと言われています
改革開放の 総設計師である
小平氏｛談｝
「教えを請う姿勢で参りました」
「松下老翁 中国の近代化建設に
お手伝いいただけますか」{小平}
「何であれ 全力で支援する
つもりです」{松下幸之助}
小平は 日本の友人の要望に答え
松下.茨木工場の 記念冊子に 題字を
寄せたのが～(中日友好の前途は
洋々たり)～{中日友好前程似錦}



{旅順博物館}等々～{遼東半島}の先端
{善隣友好}の発祥地でもあるアカシヤの
{旅順.大連の思い}について記述致したい
事が多々ありますが後日と致したいと
思っています



{明日香村.韓国扶余郡との姉妹都市提携
四十周年記念}～{八雲琴}　古典芸能

日本.中国.韓国は領土問題で厳しい対立
経済.文化交流等の行事の中止等が
多発していますが ～　先日も
{古事記.日本書紀}の記述にもある
{八雲琴}演奏等 日韓の伝統.芸能に
触れ合う古典芸能イベントが
大和.明日香で開催され 参加された
多くの方々が 感銘深く初秋の一日を
愉しんでおられましたね！

{もともと 地上には道はない！
歩く人が多くなれば それが{道}になる}
(魯迅先生)
亜細亜における 日.中.韓相互の緊張緩和
{善隣友好}関係への{道}も 世界平和に
貢献する事が必至とも言えますね！

「中日 友好 前程 似錦」