とんぼ歳時記

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えだ豆の漬け物

2011-10-06 12:46:03 | インポート
えだ豆の漬け物
知り合いの青森の料亭の女将さんから珍しい食料を送っていただきました。「えだ豆の漬け物」です。えだ豆は茹でて食べることしか知らなかった私は「こんな食べ方があるんだ!」と驚きました。

青森出身のお客さまに伺うと「津軽の料理の定番で、珍しくも何ともない」…と、あっさり言われてしまいました。

青森地方のえだ豆は「毛豆」という品種で、古くから栽培されてきた在来種。サヤに茶色の毛が目立つことが名前の由来とか…。大粒で甘味が強いのが特長ですが、収穫期が9月以降という晩生種のため、夏場の需要期とズレることから市場には出回ってなく、青森県内で流通しているだけだそうです。

「毛豆」は、毛が多いほどコクがあり、収穫が遅いほど甘味が増すそうです。この「毛豆」を美味しく食べるには、茹でて食べるのが一番ですが、前述の「えだ豆の漬け物」も美味しく食べれて、かつ冬場の保存食として重宝されているそうです。

作り方は極めて簡単です。固茹でした「毛豆」をよく冷ましてから適度に塩をふり、重しを載せて漬けるだけです。ミョウガや唐辛子で風味をつけてもいいようです。

2~3週間くらいで食べ頃に。乳酸発酵することで、甘味とコクが増し、発酵食品特有の酸味と相まって美味しさを増幅させてくれます。その前に、なくなってしまいそうです(笑)

枝豆を漬け物にする…という地域は、多分青森地方だけでしょう。他にも青森地方には、伝統の発酵食品が、数えればキリがないほど多いようです。冬場は野菜の収穫はできないぶん、漬け物などで発酵させて美味しく食べるという生活の知恵が、青森の冬の食卓を豊かにしてくれてるようです。

GINZA と ん ぼ 富士子