とんぼ歳時記

ヘルシー家庭料理の店「とんぼ」のお知らせ

梅干し制作中です

2017-06-29 15:02:43 | 日記
お馴染みの俳句好きの常連さんに[今、直子ちゃんと一緒に梅干し制作中!]と告げると、その常連さんは[手作りの梅干しなんて珍しい。何か相応しい句があるか、調べて送ってあげる]と言われてました。その事を忘れかけていたら、今日の昼頃次の二句がメールで届きました。

梅干すや 庭にしたたる 紫蘇の汁 =子規=
梅干しの やや皺出来て 干されけり =虚子=

近代俳句の二大巨匠が、思わず生唾を呑みこむ酸っぱい句の競演です。梅干しは、青梅を塩漬けにして暫くすると梅酢ができます。その中から梅だけを取り出し、ザルなどに並べて天日干しにしますが、私の梅干しは、現在重石を載せて漬け込み中。土用の丑の日辺りに取り出し、天日干しにする予定。

この土用天日干しの後、再び赤紫蘇を入れた梅酢に漬け直します。昼は干し、夜に漬けるを数回繰り返すことで、長期の保存に耐える梅干しの完成です。この工程を[三日三晩の土用干し]というのだそうです。余談ですが、塩漬けだけで、日干しを行なっていないものは[梅漬け]と呼ばれています。

一方、直子ちゃんの梅干し作りは、私の作り方と違います。
彼女は、毎年作っているお友達からの作り方で、ビニールの保存袋につけた梅干しを、毎日、優しく、裏表に返すそうです。
二人で、出来上がりを比べようねと、楽しみにしています。


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富士子

枝豆とシラスの炊きこみご飯

2017-06-26 16:56:51 | 日記
私、富士子の得意料理に[炊きこみご飯]があります。季節毎の旬の食材と組み合わせて作ります。炊きこみご飯は、代表的な[米料理]の一つで、五目ご飯、五目飯とも言い、関西地方では[かやくご飯]とも。

今日は、今の時期の旬の食材枝豆と、シラスをを混ぜた[枝豆とシラスの炊きこみご飯]を調理してみました。
[炊きこみご飯]の一番の特徴は、お米と一緒に炊きこむことで、食材の味をご飯に吸収させること。一度にご飯とおかずを食べられる、という利点も。

似たような料理に[混ぜご飯]があります。混ぜご飯は、ご飯が炊き上がっ時点で食材を混ぜ込みます。食材の味をご飯に染み込ませる、という点では、炊きこみご飯に劣りますが、一緒に炊きこむと具合いの悪い食材の場合に、美味しく調理できます。

富士子風[枝豆とシラスの炊きこみご飯]は、まずカツオ出汁に少量の醤油で味付けして、シラスとご飯を一緒に炊きこみます。
出来上がり寸前の蒸らしの時点で、予め茹でておいた枝豆を入れて、蒸らし終えたらかき混ぜて完成。出汁の醤油味と、シラスに含まれている塩味とが微妙に絡み合い美味しく召し上がれます。

季節が替わり、味覚の秋には[マツタケご飯][栗ご飯][タイご飯]等々、美味しい富士子腕自慢の[炊きこみご飯]シリーズが待っております。

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富士子

薄はりグラスで格別の味わい

2017-06-22 11:23:47 | 日記
今日は梅雨の晴れ間の好天気。気温も30℃を越える真夏日予報。こんな暑い日に、一日の疲れを癒す生ビールは格別の味。つまみは定番の[枝豆]があれば、なおさら爽快な気分にひたることができます。

[とんぼ]で提供する生ビールは、開店以来一貫してアサヒの[熟撰生ビール]です。
ビールの美味さは、適切な温度管理と注ぐビアーグラスにある、といっても過言でないくらいビールの飲み心地を左右します。
ここで富士子のビアーグラスへのこだわりと贅沢を自慢させてください。

[とんぼ]で使用するビアーグラスは、全てベテランのガラス職人の手作り[薄はりグラス]です。[はり]は[玻璃]と書きます。
つまり薄いガラスのこと。ルーツを辿ると電球を吹いていた技術を受け継ぎ、熟練の職人が一つ一つ作り厚さ1mmを切る極限の薄さ。

この[薄はりグラス]を手に持つと冷たいビールの感触が直接伝わってきます。そして、ガラスとは思えないほど軽くソフトな手触り。まるで芸術品のような[薄はりグラス]を日常の中で使うちょっと贅沢で至福の時間。ビールの風味も変わるはず ー 私のこだわりです。
この[薄はりグラス]で飲むビールの美味さの証は、飲んだ後のグラスにリング条の[天使の輪]が残ることです。

ただ、そそっかしさでは誰にもヒケをとらない私の悩みは、この[薄はりグラス]は、通常のグラスより値がはります。洗ってる最中に時おり割ってしまうこと。トホホホ?!

そしてビールと言えば、おともは枝豆が定番。今日、私が仕入れたのは群馬産の[枝豆]で、朝と夜の高原の温度差が育んだ甘さが自慢です。

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富士子

山形産さくらんぼ佐藤錦

2017-06-19 14:40:42 | 日記
【 桜桃の みのれる国を まだ知らず 】=鷹女=

近所の八百屋さんの店先に、鮮やかな色彩と光沢のある[さくらんぼ]が並んでました。紅色の美しさにひと目惚れして購いました。
山形産の[佐藤錦]です。今夜は、このさくらんぼを食後のデザートとして召し上がっていただきます。

さくらんぼは、バラ科の果実。甘い果実と色彩で夏のくだものの女王として喜ばれています。さくらんぼの品種は多く、寒冷な気候が好まれて東北地方、中でも山形県が主産地。全国の生産量の75%を占めているそうです。山形県は夏暑く、梅雨のときも雨が少ないことから、当地で広く栽培されるようになったとか。

[佐藤錦]は、糖度が高く、甘さと適度な酸味とのバランスが良い品種。果肉が厚くプリプリのさくらんぼが口の中でハジける食感と、濃い甘さはたまらぬ美味さです。さくらんぼの中でも人気の高い[佐藤錦]は、明治の頃、果樹栽培が趣味だった佐藤榮助さんが、果肉が固く酸味のある[ナポレオン]と、甘いが保存の難しい[黄玉(きだま)]を掛け合わせ、試行錯誤15年の歳月を経て完成したと伝えられており国産さくらんぼの最高傑作として、全国の栽培地に普及しております。

冒頭の桜桃(さくらんぼ)の俳句は、俳句好きのお客さまに、何か相応しい句がありますか?と尋ねたらメールで推奨してくれました。

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富士子

栄養価の高いイワシ料理

2017-06-15 15:18:16 | 日記
どうやら今年の梅雨は[空梅雨]のようで、降雨量の少なさで水不足が懸念されています。近所の魚屋さんで千葉・銚子港に水揚げされた新鮮な[真イワシ]を仕入れてきました。

イワシ類は、日本各地の沿岸で漁獲され、昔から安価で栄養価も高い大衆魚として、抜群の人気魚。通常、秋から冬にかけて美味しく食べられる旬と言われておりますが、漁獲量や流通量でみると[真イワシ]は、5月から10末までで。他の[カタクチイワシ]や[ウルメイワシ]を含めると年から年中[イワシの旬]のようです。

[真イワシ]の栄養価の高さは、よく知られております。中でも脳を活性化するDHA(ドコサヘキサエン酸)と、血液をサラサラにし、血管系の病気予防に効果のあるEPA(エイコサペンタエン酸)が豊富に含まれています。さらにEPAは、肝臓に作用し中性脂肪の合成を抑制する働きもあるそうです。また脂質の代謝を促すビタミンB2も含まれているので、脂肪が気になる向きにお奨めです。

今日仕入れた[真イワシ]は、刺し身で食べてもいいくらい新鮮な食材。でも時期が時期だけに生食は避けます。焼いたり、煮たりした料理を召し上がっていただきます。まず[真イワシの煮付け]は、圧力鍋で煮込み梅干しを添えてお出しいたします。骨が柔らかく、丸ごと美味く食べられると同時に、カルシウムを補給し、骨を強化してくれます。[真イワシ焼き]は、イワシに含まれている脂を活用してフライパンで焼き、薄塩とコショウだけで味付けします。

[真イワシ]は海の米とか、海の牧草ともいわれるほど。イワシ、と聞いてバカにする人もいるようです。知っている人はイワシの栄養価の高さをよくご存知です。
因みに、平安時代の[源氏物語]の作者・紫式部も好んでイワシを食べたそうです。

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富士子