大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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☆(  しづめばこ P574 )                          

霧の狐道52

2008-05-09 19:26:41 | E,霧の狐道
 俺たちは、駅前でハンバーガーを買って、川の土手を食べながら歩いて帰った。
もう暗くなり始めていたので、早歩きだ。
由紀ちゃんと俺は隣同士に住んでいる。
家に付いた頃は、もう、暗くなっていた。
 由紀ちゃんは、家の前で俺に言った。

「 じゃあね、また、明日。」
「 うん、また、明日。」

 俺は由紀ちゃんが家に入るのを見届けてから、自分の家に入った。
家に入ると、二つ下の妹の沙織が台所の扉から顔を出して言った。

「 貴志、今日、また、怒られてたでしょ!」
「 お兄ちゃんと呼べ、お兄ちゃんと・・・。
 もう、うるさいなァ。
 そんなこと無いよ~。」
「 知ってんだから!」
「 何だ、うるせ~!」
「 バ~カ!」

妹は、舌をベ~ッと出して台所に首を引っ込めた。

“ 何処でバレたんだろう?
 スパイでも居るのか・・・・。

母の声が家に響いた。

「 こらァ~、貴志、ちょっと来なさい!」

怒られたことを、妹から母に言われたようだ。
俺は、聞こえない振りをして二階の俺の部屋に退散した。



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