日刊イオ

月刊イオがおくる日刊編集後記

禁煙から2年

2018-05-29 10:00:00 | (相)のブログ
 20数年間吸い続けてきたタバコを絶ってから2年が経つ。
 奇しくも、一昨日の5月27日がちょうど禁煙2周年にあたる日だった。
 当たり前に喫煙していた時代は、「タバコを吸わずに原稿書くなんて絶対無理。大病を患ってドクターストップがかからない限り禁煙なんてできない」と考えていたのだが、今となれば「ああ、何だかんだやればできるものだな」と思うのだから、人間なんて勝手なものだ。
 喫煙習慣がなくなったことで、自分の身体の健康におよぼす好影響は言うに及ばず、これまで吸ってきたタバコがだいたい1日1箱(価格は1箱440円)として、禁煙してからの2年間でざっくりと32万1200円を節約することができた計算になる。

 この間、つくづく感じたのは、禁煙には周囲の環境が大事だということ。周りに喫煙者が少なかったり喫煙環境が整備されていなかったりすると禁煙の取り組みは成功しやすい。逆に、周囲に喫煙者が多く、タバコにやさしい環境があれば禁煙の試みの前には大きな障害が立ちはだかる(当たり前すぎて、活字にするのもはばかられるくらいなのだが、そこらへんはご容赦を)。そういった部分で、自分は恵まれていたのだと思う。

 今年1月半ばから4月半ばまで、仕事の関係で朝鮮民主主義人民共和国に滞在した。5年ぶりということで、この間大きく変わった状況に仕事の面で対応できるのかという一抹の不安を抱えながらの訪朝となった。そしてもう一つ、喫煙習慣が復活してしまうのではないか、という恐怖もあった。朝鮮は、「世界有数のタバコフレンドリーな社会」と言っていいのかどうかは留保がつくが、少なくとも日本よりは格段に喫煙者にやさしい環境であることは間違いないのだ。そんなところで果たして禁煙を維持できるのか、と正直不安がなくはなかったが、結果的に杞憂に終わった(正直に告白すると、人付き合いや酒席などのいかんともしがたいシチュエーションで数本吸ってしまったのだが、喫煙習慣が復活することはなかった)。あの環境で耐えられたのだから、今後、日本で喫煙習慣が復活することはないはずという妙な自信をつけて戻ってきた次第だ。

 明後日の5月31日は世界保健機関(WHO)が定める「世界禁煙デー」だ。(相)

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