日刊イオ

月刊イオがおくる日刊編集後記

イオでの仕事を振り返る

2012-08-13 09:00:00 | (里)のブログ
イオで働いてきてから4年以上の月日が経ちました。
いま思えば、雑誌記者として企画の考案、取材のアポ取り、取材、原稿執筆、外部の筆者への原稿執筆の依頼、編集などなど、仕事のノウハウを一から覚えていくので必死でした。
もちろん、「ここまで出来ればOK」という境目などはなく、今後も引き続き自分のスキル(知識や識見も含め)をのばしていかなければ発展は見込めない、とつくづく感じています。

一番最初の取材は先輩記者がわざわざついてきてくれました。
しかし、いざ取材相手と会った後に先輩は「じゃあ、話は2人でどうぞ」と言ってしばしどこかに行ってしまい、途端に焦って話を始めたのを覚えてます。

一眼のカメラを扱ったのも、編集部に入ってからが初めてでした。
重たいし、細かい操作がとにかくややこしくて難しい…!(と、当時は心の中で嘆いていました)
もちろん初めから上手く撮れるわけもなく、撮った写真を編集部に持ち帰っては、がっかりされることばかりだったです。
でも、いろいろと上司や先輩に教わり、自分でも創意工夫していくうちに、次第に写真を撮ることがものすごく楽しくなっていきました。
イオに入らなかったら出会うことのできなかったものの一つが、このカメラだったと思います。

これまで、出張でいろいろな場所を訪れてきました。日本の47都道府県中、22ヵ所に足を運びました。
(これで、プライベートでも行ったことのない県は、北海道、富山、和歌山、鳥取、島根、長崎、宮崎、熊本の1道7県となりました。ここまで来たらいつか制覇したい^^!)
生まれも育ちも東京の私にとって、地方のトンポ社会のありようは大変興味深く、また今後私たち都会のトンポ社会も直面するであろうシビアな問題(トンポ人口の減少と共につながりをどう維持していくか、民族教育をどう存続させていくかの問題など…)を前に奮闘する姿からは、学ぶべきものがたくさんありました。
「地方のトンポ社会もイオでもっと取り上げてよ!」と叱咤激励されることも多々ありました。

出張先での「失敗」も、何度もありました。
2年目の頃、関西の某駅で待ち合わせしたのですが、私が「JR」と「近鉄」を聞き間違えて、同じ駅名でも路線を間違えてしまったことがありました。
約束の時間になっても私が現れないため先方から電話がかかってきてミスが判明。
「登校する朝鮮学校児童」の写真を撮る、というのが目的だったため「目的の駅まで行くのに時間がない!」という事態になってしまいました。
そこで先方が、チャリを飛ばして私のいる駅までやってきて、私はそのチャリの後ろにまたがって目的地まで行く、という羽目に。笑
初対面なのに、朝から「二ケツ」させてもらい、ものすごく恥ずかしい思いをした経験がありました。^^;(笑える失敗はこの辺まで)
出張、といえば、今年2月から朝鮮に行ったのも、自分にとって意義深い経験となりました。
イオで朝鮮を伝えるためにはどういう手法をとるべきか、編集部みなで考え、また私が現地に行ってからも試行錯誤が続きました。
今後、もっともっと良い形で朝鮮を身近に感じられるような企画が出たら良いなと思います。

ぶつかる壁も多かったですが、自分が携わった仕事が読者からの小さな反響をよんだ時など、やりがいを感じられた時も1度や2度ではありません。
仕事で得られたもの、また仕事が出会わせてくれた人、物事は何にも代えがたい財産となり、仕事へのエネルギーとなったと感じています。
また何といっても、事実を事実として伝えるだけではなく、あの手この手を使ってその「方法」を考えなければいけないんだということを、上司や先輩たちから学ぶことができました。
まだその「真似」さえも出来ていないかもしれませんが、今後も自分自身の仕事への課題として向き合っていきたいと思います。

この仕事に入って早5年目。一定のことは経験させてもらったものの、まだまだ「ひよっ子」でしかないし、しかしある一面ではやはりそれなりの仕事を求められる部分もあると思います。
甘えは禁物、これまで以上に自分の仕事に責任をもって臨んでいかなければと、気持ちを引き締めています。
イオでの仕事が授けてくれた大切なことを肝に銘じ、これからも精進していかなければ、そう思っています。(里)

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1 コメント

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「財産」をこれからも大切に。 (uil)
2012-08-13 10:58:43
昨年取材を、今年は平壌で会った「者」です。
私は15年、その仕事に携わりましたが、今でも感謝でいっぱいです。
厳しい職業ともいえます。行った事、思った事などが、そのまま、いつまでも残ってしまうのですから。
これからも「里」さんの記事、期待しています。
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