Gabbie's Cafe

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いろりばた

2006年01月07日 | Cozy Booth

舟板昔ばなしの家”には、いろりがあります。
隠居部屋だった離れの建物を、宿泊施設として利用しておられるのですが、お邪魔すると一階部分のこのいろり端に招かれます。おじいちゃんが炭で火をおこしてくださり、部屋が気持ちよく温まったころ、その火でおばあちゃんがおもちを焼いてくださったりするのです。
“おじいちゃんおばあちゃん”とはいえ、中山さんご夫妻は現役の稲作農家。本業のかたわら、週に何件もの宿泊客をもてなしておられます。

遠くの親戚が田舎に帰ってきた、という感覚で、農家が行き過ぎないアットホームなもてなしをする、この村の“農村民泊”。農家が、既存の空き部屋を利用して、あくまでお金をかけないで出来る副業として、20軒近くのお宅が、このスタイルでお客さんに門を開いています。かくいう我が家もその一軒。(ただ我が家は農家ではないけれど…)

“むかしばなしの家”にはリピーターも多く、全国各地からこのいろり端を慕ってお客さんがやってきます。このいろり端で中山さんが毎年仕込む自家製のワインで乾杯し、ご自慢の郷土料理をご馳走になるのです。ししなべに、柏飯(鶏肉の炊き込みご飯)。希望すれば、昼間から中山さんと一緒に豆腐やこんにゃく作りもできるそう。

この日、焼いてくださった自家製のよもぎもちには、ほんのり甘いあんこがいっぱい入っていました。
“居りたいだけ、ずっとおんなさい”…そう言ってくれる中山さんの笑顔に、みんなついつい、このいろり端に長居してしまうような気がします。