6月9日のTBS世界遺産は、「鈴木亮平と学ぶ世界遺産」として特別編が放送された。世界遺産は、現在1199件が登録されているが、世界遺産になるための条件は、なんであるかを詳しく解説してくれた。まず、動かせないものであること、即ち、「不動産」であること。その意味で、ミラノのドメニコ会修道院の食堂の壁に描かれているレオナルド・ダ・ヴィンチによる「最後の晩餐」は、世界遺産として登録されているが、ルーブル美術館にある「モナリザ」の絵画は、小さくて動かせる絵画なので、世界遺産にはなり得ないという。東大寺の大仏は、大きくて不動産とみなされるので、世界遺産として登録されている。
次に、世界遺産は、「顕著な普遍的価値を持つ」ものとされる。エクアドルにあるサンガイ山は、標高が約5300mもある富士山によく似た円錐形の山であるが、山を含むサンガイ国立公園には、複雑な生態系、長期的な火山活動、絶滅危惧種のヤマバクが生息している等により自然遺産として登録されているが、富士山の方は、古くから絵や歌になっていて、①芸術作品を生んできた ②聖なる山として信仰の対象となっていたことから、文化遺産として登録されている。また、「負の遺産」として登録されている世界遺産もある。例えば、ビキニ環礁核実験場や広島の原爆ドームやアウシュビッツ強制収容所(ポーランド)やゴレ島の奴隷貿易港(セネガル)等、過ちを繰り返さないという意味合いの世界遺産もある。また、最後に、珍しい世界遺産として、地球の測量を行った「シュトルーヴェの測地弧」としてフィンランドにある小さな穴他10ヵ国にわたる34箇所の測量点も世界遺産として登録されていることが紹介された。このような価値はあるが、見栄えがいがない世界遺産もあるという。いろいろな世界遺産があることがよくわかった。
世界遺産は、観光地のリストではないと最後に締めくくっていたが、我々にとっては、やはり、一度は行って見たい場所としての意味合いも強い。個人的には、1199件の内、200箇所のみ訪問したことがあるが、とてもすべてを見て回ることなどは不可能である。今回紹介された世界遺産の中では、ダ・ビンチの「最後の晩餐」と「原爆ドーム」「富士山」「東大寺の大仏」しか行ったことがないが、世界遺産はやはりそれなりに魅力があることも事実である。
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