
5月14日から五反田と天王洲アイル間のおよそ4キロを結ぶ船の定期便が就航された。目黒川を約35分かけて午後4時から10時まで1日7便運航され、定員は40人、運賃は片道900円というから、決して安くはない。運航時間が決まっているので、通勤客をターゲットにして船旅通勤を推進しているようだが、目黒川の景観を楽しむ観光や日常の交通手段にまで広げ、水辺の活性化につなげたいという。
この船旅通勤は、東京都が推し進めているプロジェクトで、日本橋=豊洲、日の出=晴海に次いで、3番目の航路で、混雑緩和や防災対策というが、通勤といっても、帰路だけなので、採算が取れるか極めて疑問である。テレビのニュースでも取り上げられていたが、東京都が船の運航会社に補助金を出しているものの、いつも30人以上乗らないと採算が取れないとも紹介されていた。特に新航路は、りんかい線、山の手線乗り継ぎで、約15分、約400円なので、運賃上、時間上の競争力が弱いのも気になる。屋根がないので、雨天、台風時などは欠航も懸念される。
船の定期便が運航されるということは、観光の観点からは大変いいと思うが、通勤の帰り道利用だけというだけでは運航も不安定で何か目玉を作る必要がある。3月末の桜の季節だけは、増便や値上げが必要となるくらい人が殺到すると思われるが、それ以外は大きな課題であろう。今までに目黒川のクルーズは何回か経験しているが、桜の季節を除くと見るべきものはなく、ただ乗船しているだけともなりかねない。テレビでは、利用者は景色が目まぐるしく変わるから新鮮との感想もあったが、水辺に何か目玉を作る必要がありそうである。
FNNプライムオンライン(5/13):https://www.youtube.com/watch?v=Tm-tXZLaDfI
NHK NEWS WEB(5/14): https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250513/k10014804521000.html
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