浪漫飛行への誘(いざな)い

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羽田空港への新飛行ルートは痛し痒し

2019年08月11日 11時10分24秒 | 飛行機

 

羽田空港を発着する新しい飛行ルートが来年3月29日の夏ダイヤから導入されることが8日に正式に決まったと報道された。来年オリンピック開催を控え、国際線の発着回数拡大を図る必要性があるとして、都心上空を飛行する新しい飛行ルートを導入するものであるが、地元住民の間では、騒音や安全対策に対する不安の声は根強い。また、騒音拡大により、都心のマンション価格が下落するという情報もある。
自分の住んでいる地域もこの新ルートにあたるので、国交省や区による説明会も実施されたが、説明会の日程が各地域ごとに勝手に計画され、自分の場合もその日が都合悪く説明会に出席することができなかった。十分な広報活動もなく、勝手な説明会を設定し、住民に対し十分説明し尽くしたとでも言いたいところだと思うが、実態は、誠意ある説明とはほど遠く、仕方なく説明会の実績作りをしただけという印象が強い。


都心では、中野・新宿・渋谷・品川・大田区という人口密集地の上空を飛行するが、高度の当初案に反対の声が強く、やむを得ず、少し引き上げ、新宿で約1037m、渋谷・恵比寿・麻布で約701m、大井町・大井ふ頭で約335mで理解を得ようとしているらしい。それでも、日中は、約2分に1回という山手線のラッシュ時並みのハイペースで低空飛行が繰り返されるというから尋常ではない。騒音は、新宿付近では、セミの鳴き声ほどの約63~70デシベル、渋谷付近では、約68~74デシベル、大井町付近では、パチンコ店内にいるような音の約76~80デシベルに達する見込みという。


首都圏の空港は、成田と羽田の2空港の機能強化を目指すというが、やはり成田は遠くて不便なので、羽田の空港機能が強化されることは大賛成である。しかし、騒音問題や落下物対策は十分クリアする必要があるが、この論争で思い出すのが、伊丹空港廃止論である。当時、関西空港の建設にあたり、騒音問題で伊丹周辺住民とトラブルを起こしていた国は、伊丹空港の廃止、関空一本化を進めようとしたが、今度は地元住民の猛反対で伊丹空港は存続することになり、現在に至っている。騒音問題はあるが、伊丹空港がなくなったら不便になってしまうという周辺住民の自分勝手な論理であった。


新ルート導入による羽田の増便についても、利用者の立場から個人的には是非推し進めてもらいたいと思うが、騒音対策、落下物対策等はきちんとやる必要がある。今の体制では、不十分な印象があるので、誠意ある対応を期待したい。実際に導入された後でも、騒音問題が解決されなければ、二重窓にする費用の一部援助等の前向きな対策に取り組んでほしいものである。2空港体制は維持されるとしても、不便な成田より羽田の機能拡大を強く望むものである。


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