関西国際空港が、9月4日、開港から30年を迎えたというニュースが目に留まった。あれから30年というから、時の流れを感じる。関空は大阪湾の海上5キロ沖を埋め立てて造られ、1期島のA滑走路1本(3500メートル)で94年9月4日に開港。07年に2期島が完成して2本目のB滑走路(4000メートル)の運用が開始された。
オープン直前の8月26日に空港見学の機会を得たが、国際線と国内線が同じターミナルの上下にあったり、ウィングシャトルがあったり、斬新な印象を持った。開港後は、国内線で何回か、国際線でも羽田からの乗継で何回か利用したことがある。思い出深いものとしては、2012年3月1日にLCCのピーチ航空の初便(関空→新千歳 朝7時発)に搭乗するために、早朝関空を利用したことがある。早朝だったため、泉佐野駅近くのホテルに宿泊した。南海ラピートにも何回か乗ったことがあるが、残念ながら最近はとんと利用する機会はない。
関空の利用者は、景気低迷などで00年代は旅客が伸び悩み、リーマン・ショックの影響を受けた09年度には1352万人まで落ち込んだ。12年にLCC専用の第2ターミナルが運用を始め、旅客の増加につながり、関空の国際線旅客便におけるLCCの割合は44%を占めるという。
また、運営権売却(コンセッション)によって、16年から純民間企業の関西エアポートが運営している。新型コロナウイルス禍で激減した旅客数は、好調な外国人の訪日需要に支えられてほぼ回復してきているという。
また、関空は、30年間沈み続けており、護岸をおおむね20年に1度、かさ上げする必要があり、2018年には台風の高波による浸水で大きな被害を受けた。高波や津波への備えに加え、予測が難しい地球温暖化の影響も加味した防災対策が求められている。関空でもこんな状態であることを考えると、来年大阪万博が予定されている夢洲の地盤沈下はもっとひどい状態なので、大きな事故が発生しないか心配される。
毎日新聞デジタル(9/4): https://mainichi.jp/articles/20240902/k00/00m/040/338000c