ロシアの独裁者プーチンの指令の基づくロシア軍によるウクライナ侵攻から12日が過ぎたが、収まるどころかますます戦争が拡大しつつあり、核戦争勃発の危険もありうるところまできている。世界中からプーチン及びロシアに非難が殺到し、様々な制裁措置が取られつつあるが、プーチンは、ヒットラー同様、自分の信念に基づき、悪の道を突き進むだけの状態にある。プーチンという独裁者及びウクライナ侵攻という戦争を仏教の視点から何とかならないか、どう捉えたらいいか考えていたら、浄土真宗の教えを説く菊谷隆太さんが「仏教に学ぶ幸福論」のユーチューブで、今回の侵攻を引き起こした政治家の資質について仏教の視点からわかりやすく解説してくれている。
自分なりに納得したポイントは、
1. リーダーたる政治家の資質として本音と建前が使い分けることができるということがあるが、問題は、「志」「大義」「愛国心」というような志がどうあるかである。そこには、心の奥底に潜む個人的「損得」「嫉妬」「好き嫌い」があるという。もし、個人的な損得勘定など全くなく、「志」しかないという政治家がいたら、危ういという。自分の中で完全に正義と思い込むと邪悪をとことんまで排除しようとする。正義は怒りを生み、自分が正義だと思うと妥協せず徹底的に悪を駆逐しようとする。怒りというのは、自分が正しいという自惚れ心から起き、とことん残酷になるという。まさに今のプーチンは「正義の味方」と勘違いしているようで、ピタリ当てはまる感じがする。自分が正義、相手が悪という考えが戦争を引き起こす引き金になるという。
2 仏教では、人は心の奥底に三匹の鬼を飼っているという。三匹の鬼というのは、108の煩悩の内最も大きな三つで、「貪欲(欲の心)」「瞋恚(怒り)」「愚痴(憎しみ)」で三毒の煩悩(貪・瞋・痴)と呼ばれる。三毒は連動していて、権力者の鬼は特に肥大化しているという。粛清するとか戦争を引き起こすということはすべてこの三毒から来ているという。権力者は自浄作用なんかなく、自分で反省することはできず横暴になってしまうという。権力者は自分を批判する人は認めることはできず、周辺にはイエスマンしか置かないことになる。まさに「裸の王様」である。
3 田中角栄は、戦争に関し、「戦争を知っている世代が政治の第一線にいる間は大丈夫だと思う」と述べているが、今考えると、プーチンも習近平も金正恩も、皆戦争を知らない世代であるから、田中角栄の言葉が現実味を帯びてくるから恐ろしい。戦争の悲惨さ、残酷さを知らない者が権力者になっている今が心配である。今や歴史的暴君となったプーチンという人物は、まさにすべてに該当する危険な権力者であり、自ら反省して侵攻を止めるなんてありえないので、ロシア内でのクーデターで失脚するか第三者により拘束され権力者の地位が奪われるかしか戦争終結の道はないような気がする。自暴自棄になって、核のボタンを押す可能性も少なくないので、世界が結束して地球破滅を防ぐ必要がある。とにかく、たった個人一人が引き起こして犯罪なので、事は簡単でそこさえ押さえれば何とか危機は防ぐことができるはずである。
このユーチューブは、大変参考になる仏教の教えを含んでいるので、是非ともじっくり聴いてみてほしい。
「仏教に学ぶ幸福論」(戦争を止める仏教の教え 3/1): https://youtu.be/Jgc1ahwS2BU