日本国民からあれほど叩かれ嫌われていたので、IOCバッハ、コーツ両氏の広島、長崎訪問は中止されると思っていたが、なんと国民からの反対を押しきって、実行してしまった。それを許す政府の弱腰も非難されるべきであるが、コロナの感染拡大を懸念して、安心・安全な大会を標榜するIOCのトップ自ら前提となるバブル方式を破ったことになる。大会関係者は、バブルの外には出ていけないはずであり、また、政府は国民に対し、不要不急の都道府県越えの自粛を強く要請しておいて、五輪関係者は例外で認めるというのでは、支離滅裂、目茶苦茶である。大会関係者のコロナ感染も増え続けており、こんなザルのバブル方式が機能するわけもなく、バブル崩壊は必至である。
IOCの二人には、お好きな中国の諺である「隗より始めよ」とか「率先垂範」という言葉を謹呈したい。みんなに自粛を強制しておいて、自分達は別というどこかの国のトップと「同じ穴の貉」である。開会式まで、1週間を切った今、東京の新規感染者数は、2000人を超そうとしている。まさに非常事態で、世界からの中止すべきとの声を無視してまで、自分達のために五輪を強行するのであるから、罰が当たってもおかしくない。参加する選手も可哀そうであるが、国民から応援されていないこともある程度やむをえないところである。海外から有力選手の辞退もあるので、日本がメダルを取っても価値の薄いものになるであろう。