

来る5月15日付で区の高齢者福祉団体登録制度が改正される旨の文書が各高齢者福祉団体に届いた。高齢者福祉団体(自主活動団体)とは、高齢者福祉の増進を目的として、高齢者の社会参加促進に資する活動を後押しするため、団体の登録制度を設け、体育館やテニスコート等の運動施設や区民集会所や区内施設の利用を無料とするものである。高齢者にとっては大変ありがい制度で個人的にも卓球とテニス活動で恩恵を受けているが、区の担当者によるとどうも登録の不正が横行しているようで、今回、より厳しい運用を行うために、制度が改正されたようである。唐突に出てきた制度改正だが、文書によると新制度の概要は下記となっている。
・区有施設の利用要件を明確化
・高齢者福祉団体の重複登録禁止
・構成員全員の本人確認書類の提出義務付け
・手続を行えるのは団体の構成員のみ
・記載項目の簡略化や添付資料の一部省略
今回の改正について、当事者としては、下記の通り、様々な問題点があると感じる。
・常に最新構成員リストを提出するのはかなり煩雑。退会者、新規加入者が発生したら、その都度、最新のリストを作り直し、新メンバーについては本人確認書類を添付し、登録事項変更届を窓口持参ないし郵送する必要がある。変更届の作成も面倒である。このデジタル時代にメールでの受付も不可というから、区のデジタル化はどうなっているのであろうか? 最新の構成員リストの逐次提出を義務付けるなら、施設利用時の抜き打ちチェックが実行されるべきであるが、そんなことを本当にやるのであろうか?また、それに備えて、メンバーは常に身分証を携帯する必要があるので、周知が必要となる。
・構成員は全員60歳以上であることが条件だが、人数を制限してもいいから、高齢者予備軍の50代後半の人も可能としてほしいものである。高齢者は概ね60歳以上と解釈してもいいのではないか?
・団体構成としては、区民(在勤者を含む)が構成員の半数以上いればよいとなっているが、甘すぎる基準で、区の施設利用なのだから、もっと区民を優先すべきである。自分の区の59歳の人が排除されて、49%もいる他の区の高齢者に施設利用を認めるというのは、どうも納得性、合理性がない。現に、体育館が他の区の高齢者によって我が物顔で使われている実態もある。会員には隣接する他区のメンバーもいると思うので、全面的に排除する必要はないが、活動趣旨からいって、区外メンバーは、せめて20%以下に限定すべきと考える。
区内に高齢者福祉団体がいくつあるか知らないが、何百という各団体が変更がある都度、最新名簿を区の担当部署に送りつけることになり、少ない人数でやっているであろうから、十分に対応できるはずもないことは想像に難くない。担当者は、無駄な書類の整理に忙殺されるだけで、ほとんど実効性がないような気がする。施設利用時に抜き打ちチェックをしなければ、意味のない改正となってしまうが、本当にそんなことを適時やれるほど区役所は暇なのであろうか?指示に忠実に従い、変更の都度、書類を送ることにするが、担当者が悲鳴を上げるのも時間の問題のような気もする。
5月15日までは、従来の要綱が適用されるとのことなので、4月15日についでがあったので、本人確認書類を添付せず、テニスクラブの最新名簿を区の担当部署に届けた。今後も要請に従い、メンバーに変更があるたびに、送りつけるつもりである。提出の際、変更届がメールでも可能となるよう担当者に強い要望を伝えた。
今、大谷翔平の通訳であった水原一平氏が違法賭博問題でドジャーズ球団から解雇され、その火の粉が大谷選手に降りかかるという前代未聞のスキャンダル事件がメディアを賑わしている。水原氏は単なる通訳というだけでなく、様々な面で大谷選手のパートナーというかマネージャーというか、大谷選手を支える役目を果たしていたと思うが、ここに来て思わぬ落とし穴にはまった印象がある。
現役時代、通訳という役職でお偉さんのアテンドをした経験が何度もあるが、お偉さんと一緒に会議に出席したり、会食に同伴させてもらったり、自分は単なる通訳なのに、周りの人はすべて通訳に話しかけてくるので、偉くなったような勘違いをしがちである。お偉さんに代わって会話をすることになるので、周りとの交友関係は否が応でも深くなるのである。国際組織連盟の会長とも平気で話をする機会も多々あったし、日本側の組織の会長(元外務大臣)の通訳をしたこともあるので、普通ではあり得ないシチュエーションである。個人的には、意識してそうならないように心掛けていたが、周りには、自分も偉くなったような振る舞いをする人を見かけたことがある。お偉さんと同じような待遇をされるので、勘違いするのである。一平さんはそんなタイプの通訳ではないと思うが、思わぬ落とし穴があったような気がする。単なる通訳なのに借金の額が桁違いであるので、金銭感覚が麻痺してしまったような気がする。
通訳として専門の訓練を受けたこともないので、現実的には、通訳業務ではかなり苦労した苦い思い出が多い。日本語から英語に通訳する時は、元の日本語は100%理解できるので、どんなにひどい英語でも、ほぼ100%相手に伝えることができるが、英語から日本語に通訳する時は、相手の英語を例えば80%しか理解できなければ、80%しか日本語で説明することができないのである。通訳のポイントは、リスニング能力にかかっていることを嫌というほど痛感したものである。相手がネイティブであれば、早口で喋られるので、フォローするのは大変だし、ネイティブでなければ、アクセントの訛った英語で喋られるので、大変聴き取りにくい。定年後、カナダに留学したのもその反省からである。
今後、大谷選手がどうなるか大変気になるが、25日に記者会見して身の潔白を表明していたので、一安心である。変に巻き込まれ、もし万一出場停止にでもなったら、その影響たるや想像を絶する。大谷選手にとっては、2024年は、史上最高額でドジャースに移籍し、電撃結婚したということで、まさに順風満帆の絶頂の年となるはずであったので、残念な事件である。水原氏にとっては、まさに「一寸先は闇」というか「天国から地獄」である。浮かれていた日本のマスメディアも一緒である。
我が区では、高齢者福祉の増進を目的として、高齢者の団体活動を援助し育成発展を支援するために、高齢者福祉団体の登録制度が設けられている。登録が承認されると体育館やテニスコートや区民集会所等の区内施設が無料で利用できる。登録できる団体の条件は、①構成員が5人以上で半数以上が区内在住・在勤者であること②構成者全員が60歳以上であること➂代表者が区内在住・在勤者であること④団体の組織及び活動のために規約を有すること等である。申請時に、規約、名簿(氏名・年齢・電話番号明記)、事業計画または実績報告書、予算書または決算書等を提出する必要があるが、比較的ハードルは低い。
個人的には、卓球とテニスの二つの高齢者福祉団体に関わっている。卓球は、設立して25年も経つしっかりした団体で、構成員も30名を超し、規約、名簿、事業・会計報告書、事業計画・予算書もきちんと整備されているので、継続的に承認され、体育館も無料で利用させてもらっている。但し、同じような団体が卓球だけでもいくつもあり、また、テニスや他の屋内競技団体もあるので、施設の利用は常に抽選となるため、場所が取れないことも少なくない。5人以上いれば団体が構成できるという条件は甘すぎる気がする。以前に、あるテニスクラブがメンバーは変わらないのに予約を取りやすくするため、5人以上の複数の団体を作るという不正行為もあったようだが、今は指導を受けたようである。卓球クラブの練習日は毎週月曜、金曜としているが、ライバルも多く、高齢者福祉団体だけだと抽選にはずれることも少なくないので、社会教育関係団体としても登録して、有料で各文化センターのスポーツ室も利用している。
また、テニスについては、家の近くの公園内にあるテニスコートを利用して、毎週水曜に近所の主婦を中心とする仲間でテニスを楽しんでいるものである。昔は、有料で利用していたが、高齢者福祉団体があることを知り、数年前から団体申請し、今では一部無料で利用させてもらっている。こちらは、登録人数も全員60歳以上であるが、10人以下で、会費もないので、会計も不要で、簡単な規約と活動計画だけで、登録が承認されている。この3月に更新手続きも無事終えたが、区の担当者によると2年後には制度自体を見直す予定であるという。他の区のことはわからないが、高齢者が無料でテニスを楽しむことができるので、大変感謝している。今回、区の担当者からメンバー全員に本当にちゃんとしたメンバーかどうかの確認の電話が入ったので、ビックリしたが、不正を排除しようとしているものと思われる。卓球といい、テニスといい、高齢者がスポーツを無料で楽しめる機会を提供してくれている区の高齢者支援組織に感謝する次第である。健康寿命を上げるのにスポーツの貢献は大きいので、今後ともこの高齢者支援活動を強化してほしいものである。
3月3日に17回目となる東京マラソンが開催された。今年は、約3.8万人が参加したようだが、第1回は2007年2月18日に開催され、約3万人のランナーが日本でははじめてトップランナーと一般ランナーが同時に出走する大規模マラソンが誕生した。それまでは、男子の東京国際マラソンと女子の東京国際女子マラソンというエリートマラソンがあったが、それに東京シティロードレース等を統合し、ロンドンマラソンやボストンマラソンに匹敵する市民参加型の大規模マラソンを実現させたものである。当時は、テレビの放映権や警備の交通規制等様々な問題があったようである。いつもは沿道で応援に出かけたりするが、当日は区の卓球団体リーグ戦と重なったため、テレビ中継も見ることができなかった。今回、男子はケニアのキプルト選手が世界歴代5位にあたる2時間2分16秒で、女子はエチオピアのケベデ選手が世界歴代8位にあたる2時間15分55秒で優勝した。日本選手は、最高位が男子9位、女子6位と振るわず、パリ五輪の代表資格を得る者は誰も出なかった。今回が男子の最終選考レースであったので、3人目として大迫傑選手の五輪代表が内定した。
2007年当時は、まだ現役時代で、陸上競技に関係する業務に携っていたが、直接の担当ではなかったので、当日は休日であったものの、半ば仕事扱いでお手伝いをした。当日は、世界陸連の会長及び役員が来ていたので、そのケアを一部担当した。当日、東京都庁のスタート時点では、小雨が降りしきっていたが、歴史的なスタートに立ち会うことができた。子供が市民ランナーとして参加したので、フィニッシュ地点に出迎えにも行った。制限時間ぎりぎりでのフィニッシュで何とか完走した。当時、第1回ということもあって、オリンピックメダリストとしても有名な有森裕子さんも参加したので、フィニッシュ地点では、当時のパートナーであった「ガブちゃん」といっしょに到着を待った。お二人とは業務上でおつきあいがあったので、そのようなシチュエーションとなったものである。あれから早いもので17年が経ち、東京マラソンは世界中のランナーにも人気が出て、ロンドンやボストンマラソンにも負けないくらいの人気ある大規模マラソンに発展してきたことは大変喜ばしいことである。業務上で知り合った人が長らく東京マラソン財団の理事長をやっていたが、現在の理事長もスリランカでのアジア陸上競技選手権(2002年)で一緒であった人なので、縁を感じる。今も参加希望者が多く、抽選に当たったラッキーな人しか走れない状況は変わっていないようである。
今、プサンで開催されている世界卓球もベスト4が出揃い、日本は男子が準々決勝で中国に敗れたが、女子はルーマニアに勝ち、銅メダル以上が確定した。準決勝の相手は、香港となり、スポーツの世界ではよくある組み合わせだが、今の中国の政治体制を思うと、ちょっと違和感を覚える。香港は、昔から、一つの地域として認識されているが、今や時代は変わって、完全に中国に統合され、政治的にも自治性は全くないのに、スポーツの世界ではいまだに一つの地域として認められているのは何か変である。
英語では、国はCountry、地域はTerritory と称し、オリンピックはじめスポーツの世界では、中国とは別に、香港をTerritory として別扱いしているが、そろそろ見直すべき時期に来ているのではないかと感じる。自分が係わっていた陸上競技の世界で、地域として認められているのは、例えば、ジブラルタル(イギリスとは別に)、プエルトリコ(アメリカとは別に)、香港とマカオ(中国とは別に)他に多々あり、オリンピックもほぼ同じ概念である。スポーツといっても、サッカーやラグビーなどは、イギリスという国ではなく、スコットランド、イングランド、ウェールズという地域単位が認められているので、必ずしも一律ではないが、スポーツの世界ではほぼ共通して、香港を独立的に、一つの地域として認めてきているのである。
しかし、習近平体制では、中国は香港の自治を認めていないのだから、今となっては、一つの地域として認める必要はないと思う。香港にとっては不幸なことだが、香港の民主化は完全に弾圧されていることから、スポーツの世界でも見直されるべきであろう。今回の世界卓球で、日本は香港に完勝し、決勝は日本対中国となったが、もし決勝が中国対香港となったら、同じ中国人同士なので違和感満載となるところであった。香港の選手は、中国に対しどういう印象を持っているのであろうか?
また、台湾は中華民国という言葉は使えないので、スポーツの世界では、Chinese Taipeiという名称で独立的に参加を認められている。政治的には微妙な世界であるが、スポーツの世界では、オリンピックはじめ、この名称が一般的に使われている。香港、マカオの場合は、昔は良かったと思うが、今や時代は変わっているので、一つの中国とみなされても仕方ないのではないか?もし、それに反対するなら、中国は香港の民主的自治を認めるべきである。