霧島連山の新燃岳で大規模噴火が起こり、世間を驚かせてから10年目です。
2011年1月26日~27日の新燃岳
2011(平成23)年1月26日と27日の天気図 気象庁データを引用
1月27日未明の噴火活動
大規模な噴火活動が始まったのは26日午後でした。警戒が呼びかけられていたものの、噴火規模は想定を超える大規模なものとなり、風下の宮崎県側で深刻な火山灰被害が発生しました。
噴火は27日夜明け前まで継続 山林火災は風下側の一部にとどまる
新燃岳南西側3kmほどの新湯温泉手前から、26日21時半頃から27日5時半過ぎにかけて撮影。現地の気温は0度前後、北西の季節風が強かったため噴石は主に風下の中岳西側斜面に飛散し、新湯温泉側には降って来ませんでした。
夜間撮影は桜島で慣れていたので、カメラ操作など撮影自体には問題なし。火山雷が風下に多く発生したので、もっと広めに撮影しても良かったと思います。
太い水道管が破裂して水柱を噴き上げ続けているような感じの噴火でした。桜島の噴火では灼熱の噴石が飛ぶ時間は長くても3分以内に過ぎません。私がこれほどの大規模噴火を目にすることは今後もないでしょう。
飛沫のように噴出物が大量飛散
大規模な噴火撮影に気を奪われ、噴石や火山ガスの恐怖と危険性を感じることなく撮影を続行。2月1日朝にはこの時の撮影地を越えて道路横に大きな噴石が落下しました。風向きに関わらず大きな噴石は3kmほども飛散しますので、今思えば単に運が良かっただけです。
2011年2月1日の新燃岳
2011/02/01 噴火取材の報道関係者 霧島高原国民休養地
2011/02/01 朝方の噴火で割れたガラス戸 霧島岩崎ホテル入口
2011/02/01 高千穂牧場隣の夢見が丘 噴火撮影の人たち
2011/02/01 24時前の噴火
朝方の大きな爆発的噴火は強い空気振動を伴っていたので、霧島ではホテルの窓ガラスが割れるなどの被害が多発しました。この頃には県外からも多くのカメラマンが撮影に来ていたようです。
車内で長時間待機、7割方のカメラマンはあきらめて帰宅。火映現象が時々見られる中での大きな噴火でした。27日朝までの大規模連続噴火を撮影した私には物足りないものでした。翌朝まで粘ったものの、小さめの噴火がもう一度あっただけでした。
噴火前の新燃岳
2004/12/29 積雪した新燃岳 小高いところは通称ウサギの耳
2005/05/15 美しい新燃岳の火口湖
湖というよりは水溜りのようなものでしたが、エメラルド色のきれいなものでした。溶岩は深く広い火口を埋め尽くしました。
2005/05/15 新燃岳火口壁を一周する人たち
2005/05/15 北側の獅子戸岳から見た新燃岳
西側を中心に山麓にはツツジが群生し、花の時期には多くの人々が訪れました。ツツジのトンネルがすべて焼失したのは残念でたまりません。この日は早朝から出かけて山を満喫、下山したのは夕方でした。
2020/11/11の新燃岳
2020/11/11 西側斜面から水蒸気を上げる新燃岳
2020/11/11 新燃岳南斜面 噴石で焼けた樹林帯 右側は中岳斜面
2020/11/11 新燃岳西側斜面 火口縁から流出した溶岩
韓国岳への工事資材運搬ヘリが上空を往復していました。2011年以降も新燃岳の噴火活動が継続しています。2018年の噴火では火口からあふれ出した溶岩が西側斜面に流れ出しました。
その後は大きな噴火はないものの火山活動が収まる気配はなく、現在も噴火警戒レベル2の火口周辺規制が継続しています。2018年4月には同じ霧島連山の硫黄山が噴火、えびの高原から生駒高原方面への道路は現在も通行止めです。
新燃岳周辺では通行止、立入禁止の規制が継続しています。美しい霧島の自然を味わう機会が減少しているのは惜しいことですが、大自然が相手では如何ともしがたい事です。
2011年1月26日~27日の新燃岳
2011(平成23)年1月26日と27日の天気図 気象庁データを引用
1月27日未明の噴火活動
大規模な噴火活動が始まったのは26日午後でした。警戒が呼びかけられていたものの、噴火規模は想定を超える大規模なものとなり、風下の宮崎県側で深刻な火山灰被害が発生しました。
噴火は27日夜明け前まで継続 山林火災は風下側の一部にとどまる
新燃岳南西側3kmほどの新湯温泉手前から、26日21時半頃から27日5時半過ぎにかけて撮影。現地の気温は0度前後、北西の季節風が強かったため噴石は主に風下の中岳西側斜面に飛散し、新湯温泉側には降って来ませんでした。
夜間撮影は桜島で慣れていたので、カメラ操作など撮影自体には問題なし。火山雷が風下に多く発生したので、もっと広めに撮影しても良かったと思います。
太い水道管が破裂して水柱を噴き上げ続けているような感じの噴火でした。桜島の噴火では灼熱の噴石が飛ぶ時間は長くても3分以内に過ぎません。私がこれほどの大規模噴火を目にすることは今後もないでしょう。
飛沫のように噴出物が大量飛散
大規模な噴火撮影に気を奪われ、噴石や火山ガスの恐怖と危険性を感じることなく撮影を続行。2月1日朝にはこの時の撮影地を越えて道路横に大きな噴石が落下しました。風向きに関わらず大きな噴石は3kmほども飛散しますので、今思えば単に運が良かっただけです。
2011年2月1日の新燃岳
2011/02/01 噴火取材の報道関係者 霧島高原国民休養地
2011/02/01 朝方の噴火で割れたガラス戸 霧島岩崎ホテル入口
2011/02/01 高千穂牧場隣の夢見が丘 噴火撮影の人たち
2011/02/01 24時前の噴火
朝方の大きな爆発的噴火は強い空気振動を伴っていたので、霧島ではホテルの窓ガラスが割れるなどの被害が多発しました。この頃には県外からも多くのカメラマンが撮影に来ていたようです。
車内で長時間待機、7割方のカメラマンはあきらめて帰宅。火映現象が時々見られる中での大きな噴火でした。27日朝までの大規模連続噴火を撮影した私には物足りないものでした。翌朝まで粘ったものの、小さめの噴火がもう一度あっただけでした。
噴火前の新燃岳
2004/12/29 積雪した新燃岳 小高いところは通称ウサギの耳
2005/05/15 美しい新燃岳の火口湖
湖というよりは水溜りのようなものでしたが、エメラルド色のきれいなものでした。溶岩は深く広い火口を埋め尽くしました。
2005/05/15 新燃岳火口壁を一周する人たち
2005/05/15 北側の獅子戸岳から見た新燃岳
西側を中心に山麓にはツツジが群生し、花の時期には多くの人々が訪れました。ツツジのトンネルがすべて焼失したのは残念でたまりません。この日は早朝から出かけて山を満喫、下山したのは夕方でした。
2020/11/11の新燃岳
2020/11/11 西側斜面から水蒸気を上げる新燃岳
2020/11/11 新燃岳南斜面 噴石で焼けた樹林帯 右側は中岳斜面
2020/11/11 新燃岳西側斜面 火口縁から流出した溶岩
韓国岳への工事資材運搬ヘリが上空を往復していました。2011年以降も新燃岳の噴火活動が継続しています。2018年の噴火では火口からあふれ出した溶岩が西側斜面に流れ出しました。
その後は大きな噴火はないものの火山活動が収まる気配はなく、現在も噴火警戒レベル2の火口周辺規制が継続しています。2018年4月には同じ霧島連山の硫黄山が噴火、えびの高原から生駒高原方面への道路は現在も通行止めです。
新燃岳周辺では通行止、立入禁止の規制が継続しています。美しい霧島の自然を味わう機会が減少しているのは惜しいことですが、大自然が相手では如何ともしがたい事です。