カラスといちごとクロッカスと

身の回りの鳥や小動物、庭の花や畑の野菜など、日々日々、季節季節の情報を、
個人の目をとおしてお届けします。

わたしのお庭、4月前半、オリエンタリス交雑種

2023年04月19日 08時00分00秒 | キンポウゲ科、ヘレボルス
2023.04.14撮影

わたしのバンクーバーのお庭では、4月に花が大量に咲き出します。4月の後半になると、もっと咲きます。そんな4月前半のお花の写真を、今日から数日間、おおくりします。

今日は、ヘレボルス・オリエンタリス(Helleborus orientalis)を集めてみます。多くの種類が咲いていて、ここに掲載するのは、そのほんのほんの一部です。冒頭の画像には、ざざっと見て、6種類以上写っています。


2023.04.07撮影

このオリエンタリスは、次の記事で紹介した園芸種のオリエンタリス(うちの庭で交雑したものではなく、園芸種として求めてきたもの)です。


この、蜜腺の、形状と色の変わっている個体は、元気で、枝もしっかりしていて、花をよくつけてくれます。画像中、左右の花では、咲いてからの時間が異なります。左の花は、すでにタネをつけようとしています。右のは、咲きたてです。この個体は、庭で、(昆虫を介し)他の個体と仲良しして、交雑に貢献している模様。

2023.04.07撮影

この個体は、庭の個体同士(あるいは、よそ者も来た?)が交雑して、種としてこぼれ、実生として育ち、今年初めて花をつけ、そして、すでにタネをつけようとしているものです。花が小ぶりですが、若いから小ぶりというより、そういう遺伝子を受け継いだものと思われます。

ふたつ前の画像のオリエンタリスの園芸種は、花びら(実は、ガクのようなもの)が盃状に丸まって開いています。でも、オリエンタリスの咲き方には、直前の画像の、この小ぶりの個体のように、ほぼ平たいものもあります。でも、この個体も、若い花のときは、もっと丸まっていたんです。

ヘレボルスの花は、一般的に、花が開いて時間が経つにつれて平たくなっていくものですが、元から平たく咲く種類では、花が古くなるに連れて、やや反れるほどにもなります。

2023.04.07撮影

このオリエンタリスも、去年は、まだ葉っぱだけの、実生2年目くらいでした。この個体が咲くには後2年かかるかな、とその時点では思っていたんですが、今年咲きました。花を支える花茎が、まだちょっと心許ないです。ずっとこのままなのか、将来しっかりとするのかは、今のところ分かりません。

この花は、濃い目のピンクの地に、濃い目の小豆色の斑点が出る、美しい個体です(わたしの撮影能力では、その美しさはうまく出せていない)。これだから、ヘレボルスの自然交雑を続けるのをやめられない・・・

2023.04.07撮影

これは、わたしが、唯一、南側の庭に植えてあるオリエンタリスです。太陽が過度に当たらないような工夫がしてあります。交雑種ではなく園芸種です。この画像は、この個体の個性をよく表す写真ではないのですが、アリさんがとまっているので、お見せしようと思いました。花の特徴のよく出ている画像は、以下でどうぞ。


実を結び、タネができると、アリたちが、タネに付随するエライオソームを求めてこの花に惹かれてやってくるでしょう。この画像の花は、まだ実を結んでいません。真ん中に飛び出した赤っぽいものがメシベです。


 
2023.04.07撮影               2023.04.07撮影

 
2023.04.07撮影               2023.04.07撮影

2段に画像を並べてみました。上の段の、花が顔を見せている方の画像2枚をご覧ください。同じ個体から咲いた花でしょうか、別々の個体でしょうか。これ、毎年、わたしは悩んでいるんです。

足元を見ると、同じ株から出ているようにも見えるし、2株が別々で単に隣接しているだけであるようにも見える。なんと言っても、タネがこぼれて、あるいは、アリさんがタネを捨てて(つまり、わたしがタネをまくわけではない)発芽するので、どこから何が出てくるか、わからないのです。

花びらの斑点の出方は酷似している。でも、左の花びらの方が白っぽく、右の方がやや濃い目のピンク、また、ピンクに加え、薄黄緑の部分が左のよりやや濃い。

花の色や形は開いてから変わるので、花で個体を比べるには、花が開いてからほぼ同じ日数のたった花を比べることになります。蜜腺、オシベ、メシベ、の状態の近いものを比べると、上のようになりました。

そして、最終的には、花を裏側から見て、両者は異なるものである、と今のところは分けてあります。左の方は、斑点が裏から透けて見え、右の方は、花びらの中央にピンクの色が濃い目に出、かつ、筋が浮かんでいます。

明日は、ヘレボルス・ニゲル(Helleborus niger)を交配して作られた園芸種の、その花の姿の変遷をたどります。

明後日からは、青い花。

コメント