奈良の名所・古跡

行ってみたい所があるといいのですが・・・古墳とか建物とか巨樹とかいろいろ・・・

穴薬師石仏「地蔵三尊」

2012年03月14日 | 石造物
穴薬師地蔵三尊

 鎌倉時代中期の地蔵石仏です 撮影日;2012.03.04

 穴薬師と呼ばれるのは、上下左右を幅110cmの長方形の柱状石で囲んで、石室状にされた奥に祀られていることによります
 石材は、石棺の蓋石が利用されています

 流紋岩質熔結凝灰岩の方形石(高さ1.77m・幅1.85m・厚さ0.25m)の四隅を切落とした八角形に、蓮台に地蔵立像三体が陽刻されています

 三体とも二重の光背を壺形に12cm彫りくぼめてあります
 中央の地蔵は152cm、両脇の地蔵は91cmの像高です
 建長6年(1254)の造立の陰刻が有ります

 耳病の人はキリを、母乳の出ない人は手拭いを納めるとご利益があるといわれています

 『穴薬師石仏…建長六年造立 この地蔵菩薩は流紋岩質熔結凝灰からなる一石三尊の立像仏である。石仏は約2mの八角形の石棺の蓋石を利用して、壺型に彫り込み厚肉彫りで、慎重152cm立像と左右に同じ形式で、身長90cmの立像を彫ったもので、鎌倉中期のほこらの地蔵石仏として貴重な遺物である。又、次のような刻名がされている。
 建長六年二月三十日 大施主定岡氏下司 宗岡守定 高橋正末 沙弥善定』


 堂の左右には室町時代末頃の双石仏や五輪塔の残欠が30基ほど並んでいます
 昔、向渕七墓の一つであったこの地から掘り出された物だそうです

穴薬師石仏堂

 近くに飯降薬師と呼ばれている魔崖仏が有ります(通常は見ることが出来ません) 

★所在地;宇陀市室生向渕
★交通;近鉄室生口大野駅下車 徒歩60分
★駐車場;なし
★入場料;見学自由
★問合せ;



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