近頃よく月を見ます。何気なく夜空を見上げると、そこに大きく凛と月が輝いています。月の光は優しく、どこか哀しげで、人一倍感傷に耽り易い私の心をジワジワと包み込むのです。そんな時、いつも思いを馳せる人物がいます。悲劇の戦国武将、山中鹿之助です。仕えた主君が滅亡の憂き目にあう過程で、敗戦に次ぐ敗戦、敗走を重ねます。矢尽き刀折れ、普通なら切腹して果てるところ、鹿之助は雨露をすすって生き延びます。『死ぬよりつらい現実に直面したならば、生き抜くことこそ武士の道。』何度叩きのめされようと最後まであきらめなかった、不屈のもののふでした。そして月を見上げこう祈ったと言われています。『願わくば、我に七難八苦を与えたまえ。』かっこいいとはこういうことだと、私は思います。このブログでも今まで何度か紹介した、弱気になった私をいつも奮い起たせてくれる大好きな言霊、山中鹿之助の辞世の句です。
『憂きことの なほこの上に 積まれかし 限りある身の 力ためさん』
(本日のロードワーク 6km)