神の左

昨夜、お世話になっている三杉里さんのイベントであの元ボクシングWBCバンタム級チャンピオン、山中慎介さんにお会いしました。

三杉里さんと滋賀の同郷とのこと。

テレビで試合を応援していたご本人を目の前にして何を話せば良いか緊張する私。

世界タイトルを12回も防衛した名チャンピオンはとても穏やかで謙虚な方でした。

そんな大スターが二次会では私の目の前に座り、一緒にカラオケをしました。

その場で私は恐れ多くもチャンピオンとワンツーのステップイン（踏み込み）について語りました。

格闘技をしている者としてこんな貴重で幸せなことはなかなかありません。

凄い人が目の前にいて一緒に酒を飲んでいるのだと、半分現実感がないまま楽しい時間を過ごしました。

その日は興奮冷めやらぬまま、家まで5kmも歩いて帰りました。

格闘技をやっていなければこの機会はなかったと思います。

山中慎介さん、三杉里さん、本当にありがとうございました。

武との邂逅

着替をしに入った、とあるジムの控え室にその方はいらっしゃいました。

厚みのあるがっしりとした体躯、潰れた両耳、なんとも表現の仕様のない、他を圧倒するような気に溢れた、白い道着姿の男。

武術家、格闘家、菊野克紀。

私はテレビやネットで観ていた菊野克紀さんに以前から興味があり、本日菊野さんが主催するセミナーに初めて参加しました。

武術、格闘技は万人のものであり年齢性別を超えて強くなれるという考え方。

古来からの武術の技を研鑽し、プロ総合格闘技の世界でその強さを証明してきたその生き方。

共感する部分が多く、菊野さんとはどんな人なのか是非一度お会いしてみたかったのです。

年齢性別バックボーン、様々な方々が集まり、皆で菊野さんを囲んで会は始まりました。

呼吸、身体の使い方で驚くほど効果が変わる。

身体を縮ませず伸ばし均一に、そして相手の身体と喧嘩せず一体化する。

いろいろな不思議な事象を体感させていただき、理論を教わり、できる限り吸収しようとしました。

対話を挟みながらの実体験の2時間はあっという間に過ぎ、最後はみんな着座でまさに格闘座談会でした。

せっかくの機会だったので、私は今まで思ってきた格闘技に対する思いや心の持ち方について菊野さんにぶつけてみました。

菊野さん、いや、菊野先生の話す内容は共感することばかりでとても嬉しく思いました。

特に私がヨガを通じて学んできた『今この瞬間に集中』という心の持ち方とただその時にできるベストな行動をを尽くすのみというスタイル。

菊野克紀という本物を通じてこれらを再確認し、私の中で強化できました。

私は幸せです。

これからも私なりの武を明るく楽しく追い求め続けて行こう。

そして格闘技を通じて何か貢献したい。

改めてその思いを強くしました。

菊野先生、本日はありがとうございました。

今後ともご指導よろしくお願いします。

押忍！

三杉里親方と

先日、親しくさせていただいてる大相撲元小結三杉里さんにチャンコの会に誘っていただきました。

三杉里さんは中野で整体院を営んでおり、定期的に仲間を集めてチャンコの会を開催しています。

この日もいつものメンバーが集まりました。

今回はアヒージョがメイン。

オリーブオイルを豪快にドバドバ鍋にぶちあけ、鳥の砂肝、せせり、里芋、厚揚げ、豚ハラミ等々をぶち込んで加熱します。

こんな豪快なアヒージョは初めてでしたがいろんな旨みが調和してとても美味しい。

そして何と言っても私が好きなのは毎回親方が作ってくれる力士味噌。

これをきゅうりにつけて食べたら美味いのなんの。

普段そんなに食べないきゅうりを3本も齧りました。

そして締めはパスタ。

親方がこれまた豪快に茹でて鍋にぶち込み、エキスを吸いまくったパスタは言うまでもなく美味。

深夜に関わらずお替わりしてしまいした。笑

親方の作る料理はどれも店出せるほど美味いです。

今回も大満足の会でした。

親方からは多くのことを学んでいます。

現役時代の各界のいろんな話もとても興味深く楽しく聞かせていただいています。

何より人体の専門家として私にトレーニング方法を伝授して頂いた中で、四股は毎朝必ず稽古の最初に1ラウンド3分踏んでいます。

もう5ヶ月近く続けています。

明らかにお尻が大きくなって、毎週ミットを受けるKFCのメンバーからも蹴りの威力がアップして痛いと言われています。

「かっちゃんはまだあと2倍強くなるよ。」

と言われた言葉を単純な私は素直に信じて笑、毎朝四股を踏み続けています。

三杉里親方、ごっつぁんです！押忍！

格闘浪漫の道をゆけ

タイから帰国してパワーアップした私は、向こうで学んだことを毎週土曜日に我がKFCの稽古でメンバー達に伝承しています。

みんなそれぞれの立場や置かれた環境の中でとても一生懸命に取り組んでいて、それがまた私のモティベーションを保ち、高めてくれます。

毎週土曜の午前中に私たちはストレッチ、ヨガ、インナーマッスルトレーニング、ムエタイ、瞑想と多くの心身に良いことを重ね、充実した気持ちのままメンバーのネパール人、KFC副長ロサンの店（ふんわりダイニング）に移り、美味しいネパール料理を肴に楽しく飲んで解散する。

これが1週間の〆であり始まりです。

そんなメンバーの中にあのピン芸人No.1を決めるR-1グランプリの2013年王者三浦マイルド君がいます。

彼は3ヶ月以上、ほぼ毎週KFCに参加して真剣に格闘技に取り組んできました。

こないだ稽古後に彼の手を見たら見事な拳ダコができているのを発見しました。

しっかりとナックルにパンチが当たっているのがわかります。

格闘技未経験で45歳からスタートして一生懸命続けている彼の姿は他のメンバーにも良い刺激になっています。

さすがR-1王者、根性が違います。

このまま続ければいつか試合にも出れると思います。

もしそんな日が来たらもちろんKFC総出で彼をサポートします。

人はいくつになっても学び、向上する生き物。

素晴らしいことです。

格闘技はそれを求める万人のもの。

自分のペースで笑って歩き続ける、そのゆく道は格闘浪漫の道。

すべてを終えて〜拳の夢〜

4年ぶり20年目のタイ武者修行の旅が終わりました。

今回は相当な覚悟を持ってできる限り準備をして臨みました。

今回心身が修行に耐えられなければ、そのままフェードアウトもあり得ることで、なんとしてでもやり切らなければという思いで日々過ごしました。

4年ぶりに向かったジムはほぼ変わりなく、タクーン会長始めみんなが私を迎え入れてくれました。

それはラットプラオ132通りの街の人々も同じでした。

私のことを知っていてくれる人達がいる異国の地。

私の居場所が今でも確かにそこにありました。

我が日本の円が弱くなり、タイの物価上昇も相まって以前の1.5〜2倍のコスト増でしたが、私はリアルにジムとホテルと食堂を往復する日々で、あまりお金を使うこともなく、ただただムエタイに向き合う日々でした。

毎日の生活がムエタイのためにありました。

日々必死に稽古に臨みながら、今の私に何ができるのか、それをジムのみんなに見せたい、何よりまだまだできることを自分の中に確信したい、いつもそう思ってました。

今は日本語で言いたいことを書くと、スマホがタイ語に翻訳してくれます。

今回私は、会長や師範やトレーナー、これまで仲良くしてくれた街の人々に自分のこの20年の思いを伝えることができました。　

「20年前、あなた達に出会って、ムエタイに出会って本当に感謝しています。これからもずっとムエタイを修行してもっともっと強くなります。本当にありがとうございました。」

「いつも美味しい料理を作ってくれてありがとう。私が毎日元気に稽古できるのはあなた達のおかげです。」

「いつも私の身体のメンテナンスをしてくれてありがとう。マッサージしてもらうと調子が良いです。あなた達のおかげでまたムエタイが修行できます。」

言葉にしなくてもきっとみんな気持ちはわかってくれていたと思います。

改めて言葉にして伝えるとみんな喜んでくれました。

コロナで4年も来れなくて、もう潮時なのかなとも思ったこともありました。

それでも今回みんなに再会できて本当に来た良かったと思います。

そして格闘技を、ムエタイを始めてこれまで続けて来れて、みんなに出会えて感謝しかありません。

私もこの拳技をもって、いつか何か世のために役立ちたい。

それが私の拳の夢です。

【Total】

シャドー　42R

サンドバッグ　82R

ミット　32R

スパーリング　1R

1R=3min30s

Thank you all my family!!!!!