【タイ武者修行３日目】～小さな拳～

日本の皆様こんにちは。早くも全身ガタガタのポンコツ格闘芸術家、ＫＦＣ代表であります。疲れが抜けない上に、練習後にシャワーを浴びたりベッドで寝転んで休んでいる時、何かの拍子に背中が吊り、激しい痛みに耐えていると今度は腹筋が吊り、さらに足まで吊ります。分かりやすく表現すると突然全身がこむら返りする感じです。もう１０分くらい悲鳴をあげながらひたすら筋肉の発作が収まるまで耐えます。あの痛～いこむら返りが全身の筋肉を襲うのです。地獄としか言いようがありませんが、以前にも同じように経験済みなので、身体が悲鳴をあげているサインだと、タイマッサージや日本から持ってきたバンテリンのお世話になりながら、身体のケアに努めている最中です。

ここに来るまで日本でも毎週亀仙人の指導を受け、ほんの一時間足らずなれど毎日オフィスでシャドーボクシングを重ね、毎朝コアマッスル(腹筋背筋)を鍛えてきました。走り込み以外は、仕事しながらできる限り準備してきたつもりです。それでもこちらではキツさが違うのです。亀仙人とのレッスンを灼熱地獄の中で週６日、朝晩２回みっちりやる感じです。オフィスでの自主練を差し引いても日本での１０倍以上の練習量なのです。 でも、ここはムエタイで飯を食べているプロの戦闘集団、名門サシパパムエタイジムです。このくらい当たり前なのです。我々外国人が練習を終えた後も、年端もいかない少年戦士は先生逹の厳しい指導の元、さらに居残り練習をしています。驚くべき無尽蔵のスタミナと練習量です。彼らは大抵は貧しい家の子なので、試合で勝ち続けてランカーやチャンピオンを目指して、ファイトマネーで家族を食べさせなきゃなりません。小さくても重い拳なのです。

写真は左から、ナット、オーイ、ジェットです。ナットは昔から知っていて、私が初めてここの門を叩いた時、甥っ子と同じ１０歳の小さな子供でした。その子が今や１８歳。見違えるほど立派な青年になっていました。彼らは私の朝のロードワーク仲間です。彼らと集団で走っている時はそこら中にいる獰猛な野犬に怯えることなく走れます。(私はリアルにヘタレです。笑)何より彼らとたまにコミュニケーションを取りながら走れば、キツくて単調なロードワークもいくらか楽になるのです。そしてひたむきな彼らからいつも刺激をもらっています。 頑張ることは正しいこと。

Morning

ロードワーク 6km

シャドーボクシング 1R

ミット　3R

サンドバック 4R

Night

シャドーボクシング 1R

サンドバック 3R

ミット　5R

*1R=3min30sec

My condition is no good. Tomorrow is Sunday. I rest well and try to recover.  Never give up!

【タイ武者修行２日目】～野獣ランチ～

日本の皆様、こんにちは。私は先程朝のレッスンを終えて、食事して部屋でくつろいでいるというかぐったりして動けなくなっているところです。(笑)もうすでに全身が悲鳴をあげています。あちこちがつるので、この記事を書いたらタイマッサージのお世話になろうと思っています。２日目に身体が壊れるのは昨年の８月と全く同じパターンです。 さて、とても大切な食事の話です。朝晩の激しいトレーニングを耐え抜くためにはしっかりと食事するのが不可欠です。私は毎朝５時に起床し、まだ暗い街を少し散歩して、コンビニでレトルトのお粥(５０円)を買い、屋台で焼きとん串(１５円)を２本買って食べます。そして７時過ぎまで休んで、ロードワーク。それから１０時までみっちりしごかれます。 食欲も失せるくらいのキツさですが何か食べないと身体がもちません。私は毎年この屋台のお世話になり、炒飯(９０円)と豚を煮込んだ酸っぱ辛いスープ(１２０円)を食べています。このお姉さんの作る炒飯はとても美味しくて、トマト、小松菜(っぽい野菜)、レタス、胡瓜、人参、葱、檸檬、卵、豚肉(エビ)と具沢山でバランスが良いのです。豚肉を意識して良く摂るのはビタミンＢの疲労回復効果のためです。この早めのランチの後、こうしてブログを書いたら少し寝ます。２時までに果物と軽い食物を食べ、４時～６時までのレッスンに備えます。夜はなるべく炭水化物を摂らないようにして、１日の練習メニューをブログに書き足し、少しネットを観たり持参した本を読んだりして早めに寝ます。日本じゃ考えられないくらい真面目な毎日です。(笑)

Morning

ロードワーク 6km

シャドーボクシング 2R

ミット　5R

サンドバック 5R

Night

シャドーボクシング 3R

サンドバック 5R

ミット　5R

*1R=3min30sec

【戦闘開始！】

日本の皆様こんにちは。ＫＦＣ代表であります。こんなブログでも楽しみにしてくれる人がいるので、バカ高い国際通信料金をものともせず更新いたします。

昨夜遅くにバンコクのスワンナプーム国際空港に降り立ちました。空港で独特のタイの匂いを嗅ぎ、なんとも言えない独特の熱気を体に受けた時、持っていた携帯の電波が３Ｇに切り替わるより早く、私はタイに順応していきました。いつもの裏技を使ってボッタクリタクシーの群れを交わし、まともなタクシーに乗り込むと約一時間、６００円程でラットプラオ区の常宿へ着きました。いきなりタクシーの運転手さんから大震災と放射能の質問攻めに遭い、お互いにつたない英語でどう理解してもらおうか苦しみました。一夜明けて現在に至るまで、会う人会う人に同じように聞かれています。可能な限り、知っていることを正確に伝えたいと思います。

いつものように朝起きると、時差(日本より２時間後れ)があるので早すぎました。朝の屋台を回っているとおばちゃん達がたくさん声を掛けてきました。地区唯一の日本人は健在です。なんだか安心しました。 ロードワークのコースを軽く走り、８年間慣れ親しんだサシパパジムへと向かいました。サシパパファミリーが温かく迎えてくれました。写真は私のムエタイの師匠、クチェン先生(向かって左)とクシィット先生(右)です。ムエタイには厳しくとも、すごく温かい人達です。また会うことができて本当に嬉しく思います。

初回ボロボロでした。日本でだって練習してたはずですが、同じようにやってもこっちは倍くらい疲れる気がします。汗の量も桁違いです。日本で走り込みをしてこなかったのが痛いですが、そんなことを言ってられません。私は遊びに来たのではないのです。 今回、目標を立てました。それは去年の夏よりも少しでも多くのメニューをこなすこと。このブログにも持参した練習ノートにも過去の記録が残っています。体調等もあるので常に上回ることができるかわかりませんが、とにかく『過去の自分を超える』ことを今回のテーマにしたいと思います。衰えを感じた時がグローブを置く時なのだと思っています。ならば、全身全霊で衰えに立ち向かうまで。

とにかく今週はタイの気候と食物に体を慣らし、体調を整えることに専念します。来週からスパートをかけていきます。限界は自分が決めること。『ノーリミット』の精神でこのムエタイ修行をやり抜きます！押忍！

Morning

ロードワーク 4km

シャドーボクシング 2R

ミット　4R

サンドバック 7R

Night

シャドーボクシング 2R

サンドバック 5R

ミット　4R

*1R=3min30sec

追伸： 練習以外は基本部屋でぐったり一人ぼっちでとても寂しいので、コメント、メールお待ちしております。(笑)

いざ！

それでは皆様、男勝又、タイ王国へ行って参ります。今回のムエタイ修行の旅は４/２７～５/１１、丸２週間の滞在になります。修行日は１１日間、朝晩計２２回のレッスンです。徐々に調子を上げていき、どんなメニューもこなし、誰とでも闘うつもりです。キツい環境に身をおいて、男を磨きたいと思います。私の大切な人達、どうかお元気で。

桜の終わり

日本最後の夜、私はかつて憧れた人と生まれ育った町で過ごしました。７年の歳月を埋めるにはあまりに短い時間でした。二人で見事な八重桜が広がる道を歩きました。今年はソメイヨシノを落ちついて観れなかったですが、八重桜は今を咲き誇っていました。八重桜の花言葉のように今もしとやかなその人の華奢な後ろ姿を私はずっと見送りました。