近年の若者達のアクセントについて、何回かに分けて述べてみたいと思います。「彼氏」のアクセントに代表される“起伏型”アクセントの平板化は、以前から言われています。一般的に“スラング化”と言われるもので、使用頻度が高い言葉は平板になる傾向があり、それは昔から存在するものです。例えば、地名です。私が20代に暮らした山梨の観光地で、全国的にも有名な「勝沼」。所謂、共通語では“カツヌマ”と起伏型(中1高)で発音されますが、地元山梨ではすべからく平板型の“カツヌマ”と発音します。同様に「清里」「韮崎」という地名もそうです。郷土の地名ですので、著名な観光地はかなり頻繁に会話に使われます。起伏型だと強く聞こえるのでは、と判断されるのでしょうか、当たりの弱い平板型になるのでしょうね。東京の地名では「蒲田」がそうです。JRの駅名にも、その現象が見られます。「水道橋」は、皆さんどの様に発音されていますか?“スイドウバシ”と平板にしていませんか。本来は「スイドウバシ」という起伏型で、「イ」と「ド」だけが高い音の発音でした。私の記憶では、昭和50年前後からではないかと思います。後楽園にあった競輪場がなくなり、東京ドームへと変身を遂げる辺りから、オジサンの遊び場から若者&ファミリーの遊び場に変わってきたからかな?と思ってもいます。実は「飯田橋」もそうなりつつあるのです・・・。
「ナレーター・アナウンサー養成塾」主宰・ナレーター伊藤英敏
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