で、どのような言葉を共通語の基本にしようかということになり、NHKのベテランアナウンサーはもちろん言語学の先生や大学教授など、錚々たる権威者の皆さんが侃々諤々、喧々囂々。「日本は元々、京都が中心だったのだから京都弁」という先生あり、「これからは海外との商売が大きく進む。商いといえば大阪、だから大阪弁」という学者もあったそうですが、やはり東京の言葉にしましょうということになった。東京といってもとても広い訳で、山の手と下町ではまるで言葉が違っていますから、ここでも意見は色々・・・。そこで、かの金田一先生がリーダーシップを発揮し、下町と山の手の間に位置する“小石川”あたりの言葉が望ましいのでは、と半ば強引に決着をつけたとか。金田一先生の生まれは本郷森川町、小石川の隣町です。つまり、自分の最も身近な地域の言葉を共通語に決めてしまったのだそうです。いずれにしても、そうやって共通語の基本の言葉を決めて行ったのですね。山の手と下町と言ったって言葉はそんなに違わないのではと思われるかも知れませんね。しかし、例えば山の手での「ざぁます」は下町には存在しません。何かの下を通過する時、下町は「こぐる」山の手は「くぐる」です。また鮨(スシ)のアクセントは、山の手は概ねが、スが高くシが低い頭高型。下町は逆でスは低くシが高い尾高型になってます。確かに小石川あたりは、そのどちらも存在するような地域だったのでしょう。『金田一先生、お見事!』と言いたいところです。・・・・まだまだ、長いなァ・・・次は第四弾で。
ナレーター・アナウンサー養成塾 塾長 ナレーター・伊藤英敏 http://www.mars.dti.ne.jp/~expert/
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