脳外科医師とハガネの女

ハガネの女
というドラマをご存知でしょうか

女性小学校教師が
現代の小学生や学校の影の部分で起こる様々な問題に一人でも泥臭くても、自己犠牲してでも全身で立ち向かう話。

実際の現場はドラマで演出される程分かりやすい問題ではなく、もっと、モヤモヤして本当は、ハガネ一人じゃ、何も変わらない事の方が多い。

そして、実際にハガネ程、個人に介入しすぎる事は不可能だろうね。

だけど、本質的にはそういう問題はある…ただワザと、モヤモヤさせているけど、人々がそれぞれもっと我慢せずに、個々の思いを露呈していけば、当たり前だが、ドラマの中の出来事に近い状態にはなるのでしょう。

その、
なんか
ありそうなんだけど、そりゃ、ヒドすぎない？という話の中ちょっと、普通じゃない介入の仕方で視聴者を驚かせるのだろうな。

あれを見て、
「うちの先生も、あれくらいの情熱があれば…」なんてね、思う人々もいるかも。
言っときますが
あれは、越権ですよ～。みなさん。
(ドラマは堂々と越権するから、面白いんだが。)

気持ちはあるけど、歯がゆくても
なかなか手出しできない部分は多いもんだ。

ところで

先日、脳外科医師がふらっと病室にやってきて、突然熱く語った。

「小学校教師は、最高の仕事ですよ。ぼくはそう思うよな。人を成長させたり、心を変えたりする程、クリエイティブで尊い事は無い。」

クリエイティブか…人が人の心を創造しては、逆にいけないかと思うけれど、若い頃は、そんな風にも思っていた。

「ドクターは、命を守る尊い仕事ですよね。」

と言うと

「ぼくらはね、〈もとに戻す〉事が最高の仕事。そこまでしかできない。そこにクリエイティブな部分は無いんだ。」

確かに。脳外科でクリエイティブにやっちゃったら、アルジャーノンだ。
倫理的にね。一大事。

「でも、医者がいてくれるから、安心して教育活動ができるんですよ。そう考えたら、お医者さんは、クリエイティブな部分を底支えしているとも言えませんか。」

と、言うと
ニコニコしながら

「日本の社会を委ねますよ。ぼくらも頑張るけどね。」と

手刀切って、去っていきました。

少し
仕事に関しても
無力感いっぱいで、糸が切れかけていた時に
偶然の出会いです。
うちは、
整形の病棟なのに、脳外科の先生が
ふらっと(笑)

何か
エネルギーもらいました。
これは、偶然か必然か。

教育を創造活動だなんて、やっぱり思うことはできませんが、

社会を創造していく一端は担っています。

ハガネのようなハチャメチャな全力先生ばかりでは無いけれど、
どんな先生方も
こうして、期待されると
自分の仕事が「尊い仕事」だと、少なくとも胸を張って仕事ができるんじゃないかな。

左足活動開始

今日、２５日から
いよいよ
左足３分の１荷重開始です。

リハビリは
仕事から帰還後。

大丈夫か。自分。

見えないから

まあ、詳しくは書かないけれどね…

見えないものを
見ようとして
見えないはずのものが
見えたような錯覚をする
そんな事だけど
実は
見えなくたって
見えてたって
変わらない事ってあるよね。
なんであんなに
見たくて、
ならなかったのか。
自分の評価とか考えてたら
こんな生き方できないよな。

ちょっとの事だが

病室に
トイレと洗面所が
ついてる。

二人部屋には
シャワーもあるらしい。

まあ、シャワーなんかは、部屋になくたって、別になんにも困らない。

まあ、トイレは
４人部屋で使っていると
いろいろね、大変な事もあるかな。

でーもー
トイレの
便座が１０センチくらいズレるー。

うっかりすると
ヒヤッと
冷たいところに
お尻が。

立って歩けない人たちが、じたばたしながら用を足すので
すごい衝撃で落下するように便座に座る事が多いとね、

便座、
壊れる。

先日、
座ってみると、しっかりズレることなく座れた。

「あ、直してくれたのねー」
なんて、思ったら、
立ち上がろうとした瞬間に、
「ズルッ」

やっぱ、つめたいとこに
お尻落ちた。

ばあちゃんたち
冷たいの平気なのかなあ～

便座、
なおしてくれないかなあ。
まあ、直っても
また、壊れちゃいそうですけど。

筋トレ

今日は外来のリハビリ患者さんがいないので、
すごくのんびりやってました。

ワタクシのリハビリ
ここの病院は、脳外科がメインの病院なので、
理学療法士による
ストレッチや
マッサージ、タッチセラピー的な施術がとても重要視されている。

だって、麻痺のひどい患者さんが多いからね。

ワタクシのように、多重骨折はあまり見ない。

で、現在のリハビリの状況と言うとだね、
股関節、左足は荷重をかけてはいけない状態は変わらない。肋骨はついてないから、平行棒のリハビリでも、結局は、左手に力を込めて体を支えきることはままならない。
まあ、やれなくもないし、仕事に行けばイヤでも、階段昇降の為に左手で体を支えながら３階までいかなきゃならない。
仕方ないのだけれどこれが、なかなか骨のつかない理由の一つ。

リハビリでは、あえてイジメないようにしている。

と、いうことで、現在は右足のももを鍛えてます。
みんながつけてるウエイトの３～４倍のものを使い、セット数も、笑えます。鍛えてます。

腕や肩も、右手は３キロ、左手は１、５キロでやってます。いや～、いい汗出るのよ。これが。

がんばったぞっ!!って。

でも、左手は、肋骨に負担にならないように…なので、いつも、ちょっと抜き目。

結構、今出来る体幹鍛えるトレーニングもがんばってます。

けっこう、
くたびれて、病室に戻る。
リハビリ室のみんなは、嬉々として筋トレしているワタクシを珍しく見ている。
スポーツ整形メインの病院なら、普通な事も、脳外科メインの病院だとね、珍しいのよね。きっと。
しかーし、
本日、テレビで札幌ドームの野球中継を熱く観戦していたため、禁じられている激しい拍手をやっちまい、

肋骨やられてる。

そして、
今、熱出てきました。
わーお。
やりすぎた。



セーフティーでも
まだまだ危険アイテムの松葉杖。

あー。

初勝利!!

勝ちたい
勝ちたいと

思ってたでしょうよ。
勝さん、ナイピー!!糸井さん、さきっぽでどんだけ飛ばすんだよ～な、ホームラン。
陽さんも、いよいよレギュラーか？
楽しいね
野球は、
こうじゃなくちゃね。


１か月前は、
今日のチケットとる気まんまんだったけどね。
まさか、まだ、入院してるとは…とほほでやんす。

つけ!!つけ!!つけ!!

昨日、主治医とはなしました。

１か月たった検査結果から言えること。

実は前日に、理学療法のみなさんと
検査データをみんなで見た。

骨折があちこちあるので、みんなが集まって、あーだ、こーだ言う。
ドクター一人で判断されるより、こうして、複数の目で見てもらえるのは
ありがたい。
ここの、理学療法メンバーの雰囲気がいいから、こういう事が成立するんだなあ。

理学療法メンバー曰わく

「仮骨ができてきてるね。骨盤はいいかんじ。」
「肋骨は、わからんね。１か月前と撮影角度が違うけど…」
肋骨は素人のワタクシから見ると
一部あきらかにポッキリ折れて３分の２くらいずれてる奴もあるのだ。

理学療法メンバーはいい濁したけど

明らかにくっつく気配がなかった。

(T_T)

で、ドクター談。

「股関節と骨盤は順調だけど、肋骨はまだだめだね。」

がーん
がーん
がーん

松葉杖がダメ
階段昇降がダメ
まず、週に半分以上仕事行っててはダメ
そうなんだなあ。

それが、入院ってもんだよね。

上司が転院してから初めて、病室にやってきて、ドクターの話を一緒に聞いてくれた。

階段昇降ＮＧ
外出は本来ＮＧ
骨のつきは遅れ気味静養に務めよ

これを受けて、
出勤週２日になりそう。

体は休まるかもしれないけど、
気は休まらない。

２日で、なにができるか、本当にしびれる。濃厚な２日にするために、病室でできることを全力でやらなきゃならないし、今まで以上にたくさん頭を下げてお願いしなくちゃならない。

パパりんも
２週間免荷(体重かけちゃダメ)延長と松葉杖延長は
痛い。と、遠い目をしてました。

痛いけど
なんとかしなくちゃねぇ。

ただ、一つ言えるのは、
メールや電話や、短時間の打ち合わせでも、こちらの思いを察して動いてくれる人たちがいてくれる。
今まで、チームとしての仕事だったものも、自分で請け負っていたけれど、
今年は、うまく仕事をシェアしあえているかも。
怪我のエンストは痛いけれど、ローギアでも、じわじわ動こうと、チームの仲間が動いてくれている。
スタート地点まで、スタート時刻になんとかたどり着いた。
これには、感謝の気持ちも大きいけれど
何より
今まで培ってきたものが、生かされている。というのが、嬉しい。

みんなが、仕事をシェアできるように、データを共有化したり、気軽にお願いできるような仲間関係を構築しておくのは本来に大事な事だね。

去年や一昨年は自分で一から企画告知運営してた事が多かったからね。
今年はその財産があった。
そして、ワタクシが試行錯誤しながら、進めていた後ろ姿を見ていてくれた人がいたんだね。

震災とくっついてくるけれど
「一人じゃない」
とか
「絆」
とか
「がんばろう○○」とか
「こころを一つに」とか

本当に
今の生活で励まされるキャッチコピーであります。

ＰＳ
病棟にある絵本。内容も好きだけど、透明インク多色刷り木版画の色に癒されます。

あれから１か月

あれから１か月

この言葉を
報道で随分と耳にしたし、目にもした。
１か月たった今も
巨大な余震での
犠牲者があったり
被害が続いていて
胸が痛い。

東日本大震災

も、あるが、

察しのように、
ワタクシの言う１か月は

受傷 １か月
ぼちぼち、骨がくっつきはじめる
１か月

その日の早朝は
びっくりした。
朝３時前から、股関節からそけい部に
断続的激痛が。

１か月たっていて
この激痛はなかろうよ。

起き上がれず
痛い方の左側に痛み止めの座薬があった事を思い出し、
とにかく、左腕を伸ばして薬を取る。

当然、左胸横も折れてるんで、痛いのだが、股関節の痛さほどじゃないので、
がんばったよ～。

(よく考えたら、ナースを呼ぶべきだったが、浮かばなかった。あんまり、劇的に痛いので、夢かと思った。)

左手に、薬の入った箱が届いた！
明かりが無い
手探りで
薬を出す。

その間も
痛いのだ～(;_;)

なんで、痛いのか
夢か？
と、何度となく
繰り返し思う中にもナースを呼ぶという発想が無かったなあ。バカだよ。

腰が上げられないので、直立仰向けなまま、敷き布団に右手をもぐらせて座薬をうつ。(やってごらん。きついよ～っ。)

夜中の痛みとの攻防は、約１時間に渡った。

座薬後約１５分で痛みが引いてきた。
きれいさっぱり
痛みがなくなる訳ではなく、
オブラートが
１枚ずつ痛みに被されていく感じ。

痛みがおさまった後…

今度は、手がふるえて参りました。
ふるえてるくらいは大丈夫。
寝れば大丈夫。

そう、言い聞かせてまた、シーツに体を深く沈みこませた。
が、

いつまでたっても
手先がぷるぷるする。

あーっ!!うるっさいったらありゃしないっ!!

静かに手先をおさえつつ

もしかしたら、 これって副作用？？？やっと気づく。

たまたま、巡回してきたナースに、
「手がふるふるして、眠れませーん」
と、伝えると

血圧計を持ってきてすぐに計測。

ああ、
血圧が、がくんと下がってました。

何度も計測。
やっぱり、座薬のせいらしい。

１か月たってなお、なんだろうねぇ。この状態は…。

結局、午前中いっぱい、
仕事場でも、
フラフラになってました。
右足で立ち上がって階段を上がる時も、ブラックアウト脳貧血。
やばい。二次災害おきるぞ、これ!!

でもね、やっぱり
フラフラ顔は見せられないから、仕事場中はがんばったわよね。

で、１か月たって学んだ事

座薬は
どうやら、減らして使った方がよかったらしい。

効き目はわからないけど、痩せたのかもしれないね。
体重あたりの、使用量よりかなり多い量じゃないかという話。

もう、１か月になるんだから、こんなに痛かったり、血圧低下する座薬を使うのは、そろそろ卒業したいもんです。

震災からも
スキーの事故からも１か月経った
昨日の事でした。

１か月っていうのは地球規模の震災も
ワタクシの骨折にもあまり関係が無いのだろうなあ。

ＰＳ

病室から出たすぐ横の窓から
子供が集まって遊ぶ賑やかな広場が見えるんだな。
公園も、最近はボール遊びＮＧが多いからさ、いいよね。こういうポケットスペース。

どうしたもんだか

おばかブログでいきたい、この怪獣ブログではありますが、毒を吐きます。

消耗してまいりました。
病院と仕事場の
往復の日々。
ただ、仕事していたらこの３倍はやることがあるのだろうけど、なにせ、こっちも体がまだまだ、絶不調なので、３分の１しかやれない仕事も、いつもの５倍くらいしんどい。

しかも、
家には帰れません。
松葉杖の練習は
当分保留な感じ。
頼みの右足も膝の古傷が痛み始めました。

医者からは
昨日
１か月の入院療養を告げられたが、
どう、仕事から手を引けばいいのか
わからない。

まるまる、
代わりになる人に来てもらうという手もあるが、なかなか見つからない。

このままだと
本当に
「何か」起きてしまいそうだ。

松葉杖のリハビリがまだ、進まない中
片足立ちで、
なにができる。

やれる事を誠実にやる気持ちは変わらない。

でも、やれる事以上の事を実際にはやっていかなければならない。
甘くはないよね。

できる事とできない事のさじ加減ができないという現実を
どう、変えていくか。

みんな
「無理するな」
といい、
入院しながら、仕事場に行く事を心配してくれる。

まだ、残念ながら
骨はくっついていない。
「何か」が起きないように、慎重にやっていくより無いのだろうな。

朝、ギンギンの笑顔で働きに出る。
午後に宿題をたくさんもらって、病院にもどり、すぐにリハビリ。
リハビリの後は宿題の仕事と食事。
そして、いつもより大変なシャワーでクタクタになった後はテレビもみられず、ひたすら、仕事の続き。寝返りするたびに、夜中に目をさまし、４時から仕事。

仕事のために入院してるんちゃうか。

明日、休みをもらいます。普通の入院患者に戻ります。

来週からは、どうなるかな…。泣

○○への道

回復への道は
平坦ではないなあ。
リハビリの先生が
ボランティアで
被災地に行っちゃいます。

そして、その先生がいない時の
リハビリ中に
階段昇降始めた瞬間に、ピリッと
胸に痛み。

夜まで、痛みが続いたのには
参りました。

ちょっと、
怖くなった。

６日からの、本格的仕事開始に
間に合わなかった。
悔しいけど
現実。

来週あたり、
松葉杖が使えるようになるかな。

骨だけじゃなく
心が折れそうです。
何か、面白い事があれば、教えてくだされ～。

笑ってたら、胸は痛いが少し気がまぎれますわ。

てーげーに。

朝、外出許可をもらって仕事に出た。
仕事に出たというよりは、「仕事場に行ってみた」という感じが、
正しい。

行ったけれど、
自分が請け負いたかった仕事の３分の１もできなかった。

コピー機まで、たどり着くまでの数メートルが遠いのだ。

机上整理ができないまま、ただひたすらバタバタとパソコンの前と、ファイルの出し入れで時間が過ぎていった。

こんな事なら、行かなきゃよかった…
っていうくらい、
へこんだ。

そこに、いるだけでみんなの仕事を増やす事になるのが、心苦しい。

覚悟はしていたつもりだったけれど、
現実的に
本当に厳しいなあ。
そう思った。


病院に戻り、
ドライブスルーで買ってきたマックを頬張る。

ジャンクフード
万歳。(T_T)

ナースにも
「まだ、早いって!!」と、お灸を据えられ、
リハビリさんにも
「リハビリ初日の記録!!、えりりんさん、階段昇降って記録してあるけど、ホントは叱られちゃうんですからねっ!!ぶっとびすぎなんですからっ!!」と
あきれられた。

ふぅ～