花森えりか My Room

─愛と官能について語る部屋─

初体験の深まった愛

2009-08-03 10:20:06 | 告白手記
 私って、ヘンな女かもしれません。
 だって、午前のこんな時刻に、性の初体験を思い出し、その記録を書きたくなってしまうなんて。
 セックスのことを考えるのは、たいてい夜ですよネ。何となく夜になると、悶々としてきて、男性に抱かれたい、触れられたい、愛撫されたい──もう、男性ならどなたでも──というわけではありませんけど、入浴中やベッドの上で悩ましい欲望に耐えるのは決まって夜なんです。
 けれど、こんな時刻から性的な文章を書くなんて、欲求不満女みたいでしょう? 自分では欲求不満なんかではないと思い込んでいても、性的な文章を書くということが、一種の代償行為なのかもしれません。欲望が満たされていないということを自覚させられるのは、ちょっぴり寂しいような、虚しいような気持ちになります。
 本当に、性の欲望って、いつまで続くのでしょう。
 死ぬまで、っていうことは、ありませんよネ。
 性の欲望が消えたら、私、透明な人間になれるような気がするんです。
 透明な人間て、映画や小説の<透明人間>ではありません。<透明な><人間>です。透き通って、さわやかで、羽衣みたいに軽くて……。そんな<透明な人間>に、憧れてるんです。
 それで……。
 愛の初体験の行為は、我慢できるくらいの小さな激痛の後、予想よりすぐに終了して、感動が湧きあがったんです。
 ──大人の女性になった──
 そんな感動です。行為の後始末を彼がしてくれて……。ソファ・ベッドの上に布団とシーツを敷いて、その上にバスタオルも敷いてあったということに気づいたんですけど、どの程度の染みになったかは見てないので、わかりません。
 彼も感動したように、私を抱き締めて……。
 ほんの短い言葉のやり取りがあって……。
 知識として漠然と考えていたような<性的な快感>はなかったけれど、
(何だか、好きになりそうな行為……!)
 と、以前よりもっと、彼への愛が深まったような気がしたんです。 

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