花森えりか My Room

─愛と官能について語る部屋─

結ばれた愛

2010-03-14 11:38:20 | 告白手記
 プラトニック・ラブの男性から、初めてディープ・キスをされて、その日は食事を共にして別れたんです。
 夜、就寝前に、彼の唇と舌の感触がよみがえって、精神が昂ぶってしまい、なかなか寝つけませんでした。
 次のデートの時に、初めての愛の交じわりをしたんです。彼の部屋で、ディープ・キスをしていて、自然にそうなった感じです。ベッドはなく、お布団も敷かず、和室にカーペットが敷いてあって、その上でだったんです。
 予想以上に、行為は短時間で終わってしまって、彼の腕の中に抱き締められていた時間のほうが長かったくらいです。
 抱き締められながら交わした会話は、当然ですけど、プラトニックの関係の時とは違っていて……。
 私にとって、抱かれたのは2人目の男性です。1人目の男性とは結婚の約束をしていて、彼を裏切ってしまったのですから、ショッキングなできごとです。
 その精神的な衝撃が深くて、肉体的に1人目の男性とどう違うかとか、どちらのセックスのほうがいいとか、感じる余裕はありませんでした。2人とも、私と同世代ではなく、年齢のかなり離れた兄ぐらいの年齢だったこと、場所が彼の部屋だったこと、職業が教師だったこと、元文学青年だったこと、<お行儀の良いセックス>をするタイプの男性だったこと……など、共通点がいくつもあったんです。
 そのころは、そんな共通点を意識しませんでしたけど、後になって考えてみると、そうとわかったんです。
 そういうタイプの男性が好きだったのかもしれません。
 違うタイプの男性を好きになるのは、ずっと後のこと。若いころは、同じようなタイプの男性にばかり惹(ひ)かれたのでしょう。