漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

貫之集 140

2023-09-03 05:40:20 | 貫之集

子の日

もとよりの まつをばおきて けふはなほ おきふしはるの いろをこそみれ

もとよりの 松をばおきて 今日はなほ おきふし春の 色をこそ見れ

 

子の日

もともとそこにある松のめでたさはさておき、今日は新しく引いた子の日の小松にこそ春の色を感じましょう。

 

 「子の日」は「ねのび」と濁って読み、「根延び」に掛けて根が長く延びる小松を引き抜いたり若菜を摘んだりして、宴を催して長寿を祝う行事のこと。003 を始め、貫之集でも繰り返し登場していますね。