1736 ラフレシアのことになるとちょっと熱くなる。もしかしたら、日本人で一番、この花を数多く見ているのが私かもしれない。日本の植物学者のどなたよりも、この花に会っている機会は多いかもしれない。学術的にどうのこうのという感覚では無く、神秘的な恋人に会いに行くような感覚だと思う。咲くメカニズムなどどうでもいい、ただ、ただ、不思議だなと思うのが良い。
ブンガ バンカイの匂いについて書いておきましょう。実際に匂いを嗅いだ事がある人はほとんどいないと思います。日本人ならなおさらいないと思います。それほどチャンスは少ない。Bunga Bangkaiですよ、ブンガは“花”です。バンカイはバにアクセントが有ります。日本語の挽回とは発音が違います。“動物の死骸”という意味です。転じて交通事故の後の滅茶苦茶になった状態や火事の酷い焼跡の事もバンカイと表現することが有ります。インドネシアでは、変わった匂いのする花の事を、それぞれ各地でブンガ バンカイと言います。姿、形は似ても似つかないものです。
ラフレシアはブンガ バンカイの一種にすぎないのです。ラフレシア アルノルディはスマトラのブンクルーに有ります。ラフレシア パトゥマはパンガンダランです。私は行ったことがありませんが、マレーシアといってもマレー半島ではなく、ボルネオ(インドネシアはカリマンタンといいます)のキナバル山辺りで、何種類かがみられるようですね。それぞれ、ラフレシア何とかと名前がつけられているでしょう。
http://www.k4.dion.ne.jp/~enplaind/newpage041.html ブンクルー
http://otaindoesiaextrusion.web.fc2.com/newpage0010.html ブンクルー
http://island.geocities.jp/enpla_indonesia/newpage0307.html ブンクルー写真
http://island.geocities.jp/enpla_indonesia/newpage0304.html ブンクルー写真
http://nanbuindonesia.web.fc2.com/page238.html パンガンダラン 写真
http://otaenplaext.net/newpage32.html パンガンダラン
http://otaenplaext.net/newpage33.html パンガンダラン写真
興味の或る方は、これらに目を通して下さい、そうすれば、かなりの専門家になれるでしょう。さて、その動物の死骸に様な匂いですが。臭い、と、思ったことは一度もありません。トイレの匂い?とんでもない、そんな悪臭ではありません。強烈な匂いというのは、大袈裟な表現です。ハエを集まる?そんなのは嘘です。ブンガ バンカイが咲くようなジャングルの中にはハエなどいません、実際、15年以上に渡って、多くの花に会っています。蕾や蕾が大きくなり茶色の皮で覆いきれなくなり真ん中からオレンジ色の花弁が見えてくる、咲き始めたばかりから真っ黒になって、ぼろぼろになって、どこかに消えてしまうまでを、何度も見ていますが、一度もハエがたかっているのを見たことが有りません。近くにハエが居るのも見たことがありません。
そして、移植はできないと学者でおっしゃる方がいるようですが、ボゴールの植物園で咲かせる花はブンクルーやパンガンダランから蕾を取り寄せているのです。それぞれの場所から、移植した人に会って、私が移植したという話を聞きました。ボゴールの植物園にはハエがいるらしくて、ハエがたかっている写真を見たことが有ります。花粉?これも見たことがない、どこについているのでしょうか、粉らしきものが無い。雄花、雌花?どこが違うのでしょうか、見た目だけでは、区別がつかない、本当にあるのでしょうか。真ん中に突起がいくつもある、これが、それなのでしょうか、そうは思えない。種があるのでしょうか、それらしきものを見たことが無い、風で舞うのでしょうか、それとも、小さい昆虫などが身につけて運ぶのでしょうか、木に張り付いて横向きに咲いていることもあります。種がそこにくっついたのでしょうか、見れば見るほど不思議です。種の写真を見たことがない。ミクロの小ささなのでしょうか。キノコのようなものと説明するなら納得するが、ハエなど昆虫類が受粉させ、種を運ぶなどという話なら、現実的ではないので、信じることはできません。
私は動物の死骸の匂いがどんなものか知りません、とにかく匂いは咲いている時、かすかに匂います、人間が捨てる生ごみや果物のドリアンなどの臭さは鼻が曲がってしまうほどですが、ラフレシアの匂いは、そんなに悪臭ではありません。独特な匂いです。匂いに敏感な人がその匂いを察知し、風向きを確認し、咲いているだろう方向を示します、それに従って、捜します。この匂いがすれば必ずと言っていいほど、出会うことができます。人に依っては、匂いがしないのに突然、目の前にあった、などということもあり得るくらい、匂いはかすかです。私は今では、その匂いを感じることができます。何か野生動物の小便の臭いだろう、人間の小便の臭いだろう、お前、おならをしたな、昨日、風呂に入っていないだろう、などと、冗談を言いながら、捜すくらいの匂いです。
ラフレシアではありませんが、アモルファス チタニュームは咲くときだけ匂いますが、直ぐに閉じてしまって無臭になります。鼻をつまむなどということは、全くありません。
典型的な皮剥け蕾です。全く匂いませんが、この状態の時に小動物が突っついて傷を付けると、最悪、開かずに腐ってしまうこともあります。咲いても、花びらが欠けていたり、腐ったりして、形が崩れるものも多い。パンガンダランのジャングルなら、この状態やもっと小さくて皮が剥けていない蕾には、いつでも、必ず、いくつかに会うことができます。
昨日書いた新手法の金型で作る予定の製品の注文が、ジャワ ティムールの会社から入った。この仕事が60歳代最後の仕事になるようになればいいと思う、70歳代まで持ち越したくない。
パンガンダラン西海岸のサンセット、凧上げの少年とその妹と父親か。気に入った写真です。
希少 匂い 神秘
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