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バッハのカンタータと御詠歌

2008-05-31 00:12:17 | 好きなもの

忙しいと言いつつ、誘われたらつい外に出てしまいます。今夜はこのあいだ結婚式をあげたばかりの女友だちからバッハのコンサートをプレゼントしてもらった!彼女のダンナさんがバロック好きで、私もですぅ!とアピールしていたおかげです。いや、でもウソじゃないのです。バッハのカンタータは大好きです(198番など昇天しそうになりますよ)。

この日は東京オペラシティのバッハ・コレギウム・ジャパン(指揮:鈴木雅明氏)の定期演奏会だったのですが、会場にはおそらくバッハ好きのおじさまたち(おじさまが多かったなあ、いつもお芝居などに行くと、大抵はおばさまたちとトイレの前で長蛇の列に並ぶのが常ですが)の姿が多く、こちらもなんだか新鮮でした。

演目は、「バッハからメンデルスゾーンへ ~受け継がれる祈りの音楽~」という主題を受けてバッハのカンタータとメンデルスゾーンの賛歌などで構成されているのですが、よろしなあ、澄んだ人間の声。目を閉じて、酔いしれたい気分。管弦楽オンリーだと目を閉じようという気にはならないのですが、合唱が入ると、視覚はじゃまというか、耳だけで複雑な音声に感覚を任せたくなります。でも隣の女友だちが「ひとみさん、寝てるのかしら??」と心配するといけないので、時々、目をあけてましたけどね。

アンコール曲もいい感じに盛り上がる曲でしたので、もう、大満足。祈りの歌といえば、仏教にも庶民バージョンで御詠歌というのがありまして、関西の実家では西国三十三ヶ所を巡る御詠歌をあげるのが恒例行事です。毎年、お盆は夕食後、家族そろって仏壇前で御詠歌、これをさぼることは許されない、我が家の不文律です。そうですねえ、5才頃から参加していたのかなあ。昔はちょうど三十三ヶ所のまんなかあたりでいったん休憩が入りました。そこで、サイダーを飲ませてもらえたり、水ようかんを食べさせてもらえたので、子供心にそれが楽しみで参加してたんですねえ。最近は大人の都合で、もう三十三ヶ所休憩なしで突っ走るのですが。

余談。

御詠歌は「ふ~だ~ら、く~は~」で始まります。これが普陀落だということをなんとなく悟ったのは、パリから戻ってからのこと。うーん、ちょっとは大人になって帰ってきたってことかあな。普陀落とは観世音菩薩が住む山です。日本でそれに値するのが、那智山(なちさん)。つまり、西国三十三ヶ所の第一番札所は那智山なのですねえ。紀州が第二の故郷の私にとっては、なんとも因縁深いことですわ。私のバッハのカンタータ好きは、賛仏歌である御詠歌がルーツかも。あちらはドイツ語でキリストを讃え、われわれ日本人は和歌で仏様を讃える、よろしおすなあ(注:御詠歌は各札所にちなんだ和歌様式のフレーズを詠う。メロディ、抑揚は口立てで覚えます)。

などと、どうでもよいことを、ひらめいた夜でした。

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