Box of Days

~日々の雑念をつらつらと綴るもの也~ by MIYAI

30歳だった頃

2004年01月13日 | old diary
 2000年1月。ミレニアムだか新世紀だか、そんな節目に世間が大騒ぎしていたとき、僕は30歳になった。自分が30歳になるなんて、ちょっと信じられないような気がした。とりあえず仲間と横浜の居酒屋でお祝いをしたのを覚えている。

 30歳になったからといってなにが変わるわけでもない。しかし、なにも変わらないことに苛立ちを感じることもあった。そのせいだろうか、この年は例年よりも荒っぽい出来事が多かったように思う。

 それまで足並みを揃えていた友人たちが、ひとりひとり落ち着いた生活をするようになっていく。ちょっと寂しい気はしたけど、それぞれに生き方があるわけだし、そのこと自体に問題はない。ところがそうなった途端、何人かが僕に説教をするようになった。それも判で押したようなつまらない内容で、まるで学校の先生みたいだった。長いつきあいのある友人から、一般論でさとされる気分は最悪だった。彼らの気持ちを僕が理解できたように、彼らもまた僕の気持ちを理解してくれていると僕は思っていた。だからすごく失望したし、しばらくの間は会いたいとも思わなくなった。こっちも必死だったし、「水を差さないでくれ!」って感じだった。

 きっと僕は人に期待し過ぎてたんだと思う。心の中に得体の知れない焦りみたいなものもあっただろう。あの頃は様々なことに、ふつふつとした怒りを感じていた。ちょっとでも火花が散れば、ぼっと燃え上がるような感じだった。でも、その原因をつきつめてみると、すべての問題は自分自身に跳ね返ってきてしまう。僕はそんなしんどさを、それまでは仲間と一緒にいることで誤魔化していたのだと思う。そんな僕らの関係が、徐々にではあるが、変わりつつあったのがこの時期だったような気がする。今となってみれば、そんな自分の脆弱さに僕は腹を立てていたのだと思う。