Box of Days

~日々の雑念をつらつらと綴るもの也~ by MIYAI

Happy and Artie Traum

2004年01月03日 | old diary
 本日、実家より戻る。3日間だけなのに、けっこう長くいたような気がしないでもなし。なにもせずに、なんでもやってもらってたからだろうか?

 家に帰ってきて、お裾分けしてもらった正月料理を冷蔵庫にしまい、雨戸を開けて部屋の換気をする。それから届いていた年賀状の返事を書いた。一息ついたところで、さてレコードでも聴こうかと選んだのが、Happy and Artie Traumのファースト。ボブ・ディラン&ロビー・ロバートソンのペンによる名曲「Going Down to See Bessie」が収められているだけでなく、どの曲からもウッドストックでの素朴な生活の匂いが伝わってくる。まるで何年も昔に作られた木製の家具に手を触れたときのような、なんとも言えない味わいがこのレコードにはあると思う。「新年なんだしどかーんと威勢のいいやつでもかけるか?」とも思ったのだけど、今の僕にはこっちの方がリアルなのだろう。

 僕はこの数年こんなタイプの音楽を聴くことが多い。いろんなジレンマの中で行き詰まり、変わることなく安心して信じられるなにかを模索していたとき、このレコードは僕に新たな扉を押し開ける手助けをしてくれた。ここでは音楽が日々の生活や人生から切り離されることがない。仕事や家事やぼんやりした時間の中にしっかりと息づき、いつだって僕らのそばに存在している。それはほんとに美しい音楽だったし、このレコードを聴いたときの感動は今も胸にみずみずしく残っている。