Box of Days

~日々の雑念をつらつらと綴るもの也~ by MIYAI

(Untitled )

2007年02月28日 | diary
 鼻づまり…。いちいち報告しなくてもいいんだけど、なんでかせずにはいられない。片方の鼻の穴にティッシュを突っ込んで、久しぶりにホット・ミルクをすすってみたりしてる。ずずっ…。

 深みと広がりのある音が聴きたくて、バーズの『(Untitled )』をターンテーブルにのせる。“Chestnut Mare”からはじまり“Truck Stop Girl”へとつづく。バーズは広大なアメリカを音楽で旅したバンドだ。そこには逃れることのできない孤独と苦味があり、決して消えることのない希望の火が灯されている。ちょうど旅がそういうものであるように。バンドは遥か彼方の果てを目指し、当たり前のように、ひとりひとりに別れていった。僕は後期バーズの音楽を聴いては、「きっとそういうもんなんだろうなぁ」と、よく、ただ漠然と、思ってみたりする。

 電車の中で伊坂幸太郎の『アヒルと鴨のコインロッカー』を読んだ。早速、14ページ目にディランが出てきた。主人公が引越しをしながら“Blowin' in the Wind”を口ずむシーン。「おー出てきた出てきた。よかったよかった」と、とりあえず目的を達成した僕は、そこで本を閉じた。つづきは今日また読もうと思う。えっと、無目的に。

 どうにかしたいと思っているのに、なにをどうしたらいいのかわからないときがある。そんな場合、僕は自然にまかせることが多い。意志の力でどうにかしようとは、あまり考えない。それは自分のエゴが、物事を複雑にしてしまうのが嫌だからかもしれない。できるだけシンプルでいたいといつも思う。自分の立ち位置を確認し、自分にとって大切なものがなにかを見つめ直して、それを少しづつ拾い上げていきたい。なにかあると、僕はそんな風に考えることが多い。だから、たいていの場合、現実的には無力だったりするのだろう。

 昨日、メガネをかけた僕を見て、ある人が「かわいい」と言った。これまで似合わないと言われたことは数知れず、似合ってると言ってくれた人も片手で足りるくらい。ましてやかわいいと言われたのは初めてであり、きっとこれからもないと思う。

秋の花

2007年02月27日 | diary
 ジョン・デヴィッド・サウザーのファーストをかけて、ハーブティーを飲んで(昨日また買ってきた)、チョコレートをひとかけら口に放り込む朝。時間をかけて体をならしている感じ。どうか今日がひどいことになりませんように(花粉のことです)。

 昨日もひきつづき<円紫さんと私>シリーズを読んだ。『秋の花』。これは僕にはちょっとかわいそうがすぎる話だった。これまで読んだものは、どちらかというと日常のなかのささやかな謎解きみたいな風情があって、そこが魅力だったんだけど、『秋の花』はいくらか事件性が強くて、そこが「円紫さん」や「私」のキャラクターといまひとつそぐわない気がした。それでも最後まで読ませてしまうわけだけど。

 秋の花とは、秋海堂という花のこと。文庫本の最初のページには写真ものっていた。男の僕が言うのもなんだけど、ピンクと黄色のかわいらしい花だ。その別名は断腸花という。なんでも、人を想って泣く涙が落ちて、そこに咲いた花なんだとか。腸を絶つ苦しみ。断腸の思いの花。

 ブリの照焼きは、あまり美味しくできなかった。自炊自体がだいぶ久しぶりだから、それもしょうがないのだけど。米を炊いたのなんて、いつ以来だろう?思い出せない。

 夕方、仲良くしてる千葉のレコード屋さんから電話があった。実は3月に行われるとあるライヴでDJを頼まれていて、僕はそんなのやったこともないから、ひとまず「前向きに検討中」と言っておいたところ、「もうね、バンドのHPにも名前出ちゃってるよ。チラシもいっぱい刷っちゃったしさ。大丈夫だよね?」という確認の電話だった。「うーんと、まったりした感じでもいいの?」と訊いたら、その方がいいとのこと。DJと言っても、ライヴの合間のBGMをかけるくらいの気持ちでいいよというので、せっかくだしやってみることにした。後でネットでチラシを確認したところ、出演者のところにしっかり僕の名前があった。なんとも照れくさい&申し訳ない。

 今日は蔵前とか市ヶ谷とかに行ってくる。伊坂幸太郎の『アヒルと鴨のコインロッカー』を持っていこう。ボブ・ディランがでてくるとかいうので買った。まぁ、ちょっと歌に触れる程度だろうけど、けっこう楽しみだったりする。

Pale Blue Eyes

2007年02月26日 | diary
 公約通り…と言うべきかわかんないけど、昨日僕は一歩も外に出なかった。窓をぴしゃりと閉め、僕は本を読み、レコードを聴き、本を読み、レコードを聴いて過ごした。で、結果として、誰とも口をきかなかった。おかげで薬も効くようになり、今朝は鼻の通りもいい。良き事なり。ひきつづき今日もそんな感じで過ごそうと思う。

 ずっと残っていたものが、昨日1日でなくなった。リンゴ、チーズとクラッカー、オレンジピールのハーブティー。ドリップ式のモカ・ブレンドも、最後のひとつを、今朝、ピート・タウンゼントとルー・リードの共演を観ながら飲んでしまった。あとは、年越し蕎麦用に買った乾麺が残ってるくらい。さすがにひもじいので、頃合いを見計らって、完全防備をして、近所のスーパーまで買い物へ行ってこよう。そして、気が変わらなければ、ブリの照焼きでも作ろうと思う。

 本は北村薫の『空飛ぶ馬』を読んだ。<円紫さんと私>シリーズの第一作目で、先日読んだ『夜の蝉』ほどではないにしろ、こちらもなかなかよかった。レコードは、午前中はジョージを、午後はいろんなものをあれこれと引っ張り出して聴いた。この1週間ほどぺらぺらとめくっては眺めている『pen』のロック・ジャケ特集に載ってるいくつかのレコードを。デヴィッド・ボウイの『Heroes』とかを。中川五郎と小西康陽が選んでいる、女の子の肩に猫がのっかってるジャケのレコードとかを。

 夜、メールがひとつ届いた。僕はそれを何度も読み返し、メールをひとつ返した。

 今日も、本を読んで、レコードを聴いて、本を読んで、レコードを聴いて、久しぶりの自炊を、もしかしたら、するかもしれない。窓をぴしゃりと閉め切って。誰とも口をきかないで。

 君にとってダウンはアップなんだね

 ルー・リードがそう歌い、つづくサビにピート・タウンゼントが声を重ねた。それはたくさんのことを乗り越えてきた2人の、深い深い歌声だった。

All Things Must Pass

2007年02月25日 | diary
 今日もひきつづきジョージの誕生日。『All Things Must Pass』を。すべてのことは過ぎ去っていくんだよね。やっぱりこれが最高傑作かなぁ。ほんといい曲だらけだもんなぁ。“Isn't It a Pity”とか“Run of the Mill”とか。

 なぜか夜になると強烈に鼻がつまってしまう。両方の鼻の穴がズガンと。昨日なんてそりゃもうつらくてつらくて…。薬なんてミジンコほどの役にも立たず、玉砕どころか返り討ちにあったかのように、余計に鼻がつまるような気さえする有り様。起きているときは多少は楽なんだけど、それでもひどいことには変わりないし、単に気がまぎれてるだけという気もする。今朝はたまっていた洗濯をしたんだけど、当然のこと部屋干し。花粉の季節が終わるまで、なにがなんでもこの部屋の換気はしない。ぴしゃりと窓を閉め切って、絶対に開けない。特に昨夜のようなつらい目にあうと、1歩たりとも部屋を出るもんか!という決意が自然とわいてくる。冷蔵庫なんてからっぽだけど気にしない。これ以上に鼻がつまるくらいなら、腹を空かせてた方がましだ。幸い、友人が3週間ほど前に置いてったリンゴがまだ2個残ってるんで、それでしのぐとしよう。そうしよう。とりあえず、本屋さんで小説を3冊買っといたから、退屈もしないで済みそうだし。あとは、ジョージを聴いてれば楽しいし。それと今日は、ずっとしないでいた部屋の掃除をするつもり。埃まみれの部屋というのも、きっと僕の鼻にはよろしくないだろうから。体に優しい、きれいさっぱりな部屋にしよう。そうしよう。

 こんな日に「やぁやぁ、ジョージの誕生日だねー。おめでとーおめでとー」なんて言いながら、ビールをどさっと持って遊びにきてくれる友人なんてのがいたら、それはそれで楽しいんだけど、まぁなかなかそうもいかないよな。もし鼻がひどくつまってたら、それもつらいだろうし。

 ま、なんだかんだ言っても、2ヶ月もすればちゃんと復活できることが決まっているのは、やっぱり幸せなことなんだと思う。そう思う。

 すべては移り変わっていく
 すべては過ぎ去っていく
 すべては移り変わっていく
 人生を織り成す糸は永遠にはつづかない
 だから…僕は休まず歩きつづけよう
 新たに訪れる日を迎えられるように

 本とジョージと日曜日と。掃除が終わったら、リンゴをむいて、お茶でもいれよう。

Happy Birthday, George!

2007年02月24日 | diary
 今から64年前の今日23時42分(リバプール時間)、ジョージ・ハリスンが生まれたわけで、もしなんかの間違いでその日の23時42分(リバプール時間)がなかったとしたら、これはもう大変なことになっていたなぁと思ったりする。ジョージと彼の音楽を知ったことで起きた本当にたくさんの出来事のすべてがなかったとしたら?僕はまったく違う人間になっていたことだろう。ほんとに。

 12歳のときに、横浜市のはずれで、39歳のジョージの誕生日をお祝いしてから、今年で25回目。もうジョージはこの世にいないけど、今でもちゃんと僕の心の中に生きていて、たくさんの勇気と優しさをもらっている。というわけで、

 Happy Birthday, George!

 と、声を大にして言いたい。今年は心をこめて『Extra Texture』をかけている。“Ooh Baby”とかを一緒に歌っている。鼻がつまって、ぜぃぜぃいいながら。

 僕が会社に行くときにいつも降りる駅(鎌倉のひとつ手前)には、とても美味しい鰻屋さんがある。その昔、芥川龍之介などの名だたる文士も食べに来ていたらしく、そんなちょっとしたロマンもあったりする。以前に一度だけここの鰻を食べたことがあるのだけど、それはそれは美味しくて、あのときのことは今でもいい想い出だったりする。

 先日、久しぶりに食べに行く機会がありそうだったんだけど、結局、行かなかった。もし行ってたら、きっと2階の座敷に座って、ビールを飲みながら、鰻が焼けるのを待ったんだと思う。その後は、いつも僕が通ってる道を歩きながら、とある看板を指差して、日頃から疑問に思っていることを訊ねたことだろう。

 「茶碗屋呉服店」ってなに屋?

 えっと、シンプルにまぎらわしいところが気に入ってたりする。それから、85年の歴史を閉じたばかりの元おもちゃ屋さんや割と有名なわらび餅屋さんの前を通って、僕の勤めてる会社を素通りして、きっとお寺に向かったんじゃないかな。そんな気がする。

 ジョージは鰻の蒲焼きを食べたことがあるのだろうか?あのスリムな体型から察するに、「脂っぽくて好きじゃない」とか言われそうで、ちょっと心配だったりもする(どうでもいい)。今日も事務所のプチ引越し。しっかり夕方までかかりそうな予感。帰ったらラトルズの『4人もアイドル!』でも観るとしよう。レポーター役のジョージに会うとしよう。

Irish Whisky

2007年02月23日 | diary
 花粉の危機をひしひしと感じる今日この頃。寝起きに鼻がつまっていると、それだけでその日1日やる気がなくなる。今朝なんてけっこうひどくて、「なんでこんな目に合わねばならん?」と、割と本気で思ったりする。あーうー。

 頼んでおいた花粉対策用漢方薬を取りに、お昼に馴染みのアナログ・バーへ(ここはランチもやっている)。その場で服用し、キーマ・カレーを食べた。若いカップルがきていて、これから北鎌倉へ行くんですと言った。「僕は新宿へ行きます」と意味もなく言ってみた。ほんと意味がない感じだった。

 電車の中で、吉本ばななの『デッドエンドの思い出』を読んだ。彼女の作品はこれまで『キッチン』しか読んだことがない。この前「たくさん書いてる人?」と質問したら、「たくさん書いてるよ」と言われた。作品の名前をいくつかあげてもらうと、確かに聞き覚えがあった。お父さんが有名な人なんだとも教えてくれた。そういやそんな話聞いたことあるなぁと思った。『デッドエンドの思い出』は、今の僕にはちょうどいい小説だった。やすらぎについて書いた本だと思った。

 バシティ・バニヤンの歌にもやすらぎがある。ゆっくりと体に沁みこんでくる感覚が心地よい。昨日も聴いたし、今日も聴いている。来日公演があるというので調べてみると、東京は3月1日に恵比寿リキッドルームでだった。観たいなぁ、どうしようかなぁと思ったけど、多分、行かないと思う。くしゃみしながら聴きたくないし。

 アメリカン・ロックな知人が久しぶりに連絡をくれたので、夜はお茶の水の安い焼き鳥屋さんでビールを飲んだ。心おきなくジョン・メレンキャンプの話などをしつつも、特に深酒することなく、9時過ぎの電車に乗って帰ってきた。ウイスキーをもう1杯飲みたくて、お昼につづきいつものアナログ・バーへ寄った。なにを飲むか悩んでいると、「これなんてどう?」とアイリッシュ・ウイスキーをすすめられた。帰りの電車ではブリティッシュ・トラッドを聴いていたので、ちょうどいい気がした。なめてみると、冷たい風が吹くようなどこか乾いた味がした。ゆっくりと体に沁みこんでくる感じがした。そっと目を閉じたくなるような味だった。

 「今日はひどかったねー」とマスターが言った。僕は目を開いて「ひどかったですねー」と言った。結局、この季節はどこへ行っても、花粉の話から逃れられない。あーうー。

KAORU

2007年02月22日 | diary
 とっちらかった部屋からあなたの心へ。この日記を届けます。せめて髭はそって出かけることをここに誓います(髭に花粉がつくといけません)。

 えっと、言うまでもないことだけど、僕は、生物学的な分類においても、スピリチュアルな意味においても、男である。つまり、女ではないわけで、僕はどちらかというと、そういう男女の違いをけっこう強く感じる方じゃないかという気がする。だからか、女の子の中にひとりぽつんといるとなんだか居心地が悪いし、例えば、男同士なら、なにも言わずともわかり合えるようなことってけっこうあるけど、女の子とだと、どんなことにもそれなりの時間が必要だったりする。それは音楽や小説でも同じで、女性アーティストの歌であれ女性作家の文章であれ、彼女たちの世界に入っていくには、普段より心を開いてみたり、慎み深くなってみたり、僕なりのささやかな努力が必要だったりする(気がする)。

 先日、読み終えた北村薫の『夜の蝉』にしても、読みはじめてすぐに「あぁ、この辺が女性っぽいんだよな。男ってこうじゃないもんな」と、いつもと同様に、罪のない距離を感じたりした。そこで、「女性作家の作品は、入りこむのに少し時間がかかる」とメールしたら、「それって偏見だー」という返事がきたので、「そうじゃなくて、僕が男だからそう感じるという意味だよ」と答えたりした。

 で、昨日のこと。『夜の蝉』がとても面白かったので、同じシリーズの『空飛ぶ馬』を求めて、僕は本屋に立ち寄った。丹念に書棚を眺めていくも、1軒目なし。2軒目なし。3軒目なし。4軒目なっしんぐ。他の北村作品は何冊かあったんだけど、残念なことに『空飛ぶ馬』はどこにも置いてなかった。「なんだよ、くやしいなぁ。今さら他のなんて買えないよ」とぶつくさ言いつつ、仕方なしに他の北村作品(なんだったかは忘れた)を手にとってぱらぱら。すると、そこに作者さんの顔写真が…。
 
 北村薫って男だったんですか?あら…。

 だって、女の子が主人公じゃん(心の声:男だって女の子が主人公の小説くらい書く)。これをくれたのだって女友達で(心の声:女友達が男性作家の小説をくれたって、これっぽっちもおかしくない)、くれたときに「ちょっと少女趣味かもしれないけど」って言ってたし(心の声:だからと言って女性作家とは限らない)、表紙の絵だって女の子だよ(心の声:でもそうとは限らないのだよ)、くどくどくどくどもごもごもごもご…。いろいろ自分に言い訳してみたけど、なにをどう引っくり返しても、北村薫が男であることに変わりはなさそうだった。えっと、生物学的にも、スピリチュアルな意味においても。

 結論:どうやら僕はなにもわかっていなかったらしい。

 まったくなにが「男女の違いをけっこう強く感じる方」だよ。これじゃ単なる勘違いくんじゃないか。あーあほらし。それより、こんな間違われ方をされた北村薫氏、ほんとにごめんなさい。もし自分がそう思われたら、きっと、あんまし、嬉しくないと思う。

 というわけで、この日記にて取り急ぎ訂正を。北村薫は男だ!そこんとこよろしく!

 …でもさ、そもそも名前が紛らわしいんだよね。薫とか真澄とか優とかってさ。ねぇ?そう思いませんか?(悪気はありません)

Diamonds on the Soles of Her Shoes

2007年02月21日 | diary
 今日は少しゆっくりな朝。その分だけ寝坊して、さっきトーストを焼いて食べた。それから、先週見そびれた『ジュークボックス英会話』(再放送分)の予約録画をセットした。ただ見てるだけで全然身になってないけど、とりあえず見てはいる。今僕のバッグの中には、この先生が書いた本が入ってたりもする。部屋にはポールが流れている。大好きな『Red Rose Speedway』。今日はとても天気がいい。

 やりたかったことのほとんどが叶わなくても、その中のいくつかが叶えば、それで十分なのかもしれない。昨日はそんなことを改めて思ったりした。ポール・サイモンの“Diamonds on the Soles of Her Shoes”のコードをギターで拾ってみた。♪たなっなぁ~♪とコーラス部分を歌ってみたけど、鼻がつまってうまく歌えなかった。

 昨日からコンタクトをするのをあきらめた。メガネをかけて、キャップをかぶって、マスクをして外に出ていく。それでもときどきくしゃみをする。馴染みのバーのマスターから頼んでおいた漢方薬の値段を伝える電話があった。「えっとね、1週間分が1500円で、2週間分だと2500円だって。どうする?」とマスターは言った。僕は2週間分をお願いし、後日、お店に取りに行くと言った。

 でも、夜の鼻づまりは花粉だけのせいじゃない。別の理由がしっかりあったりする。

 今月いっぱいで、小さなうちの会社がさらに小さくなる。今使ってる2部屋のうち、ひとつを解約するので、そのためのプチ引越しが今週の土曜日に行われる。それに僕もかり出されることになった。今週の土曜日か…。

 ジョージの誕生日なんだよね。

 はじめてジョージの誕生日をお祝いしたのは、12歳のときだった。あれから数えて25回目。つくづくファンの鏡だと思う。引越しは夕方には終わるだろうから、夜はジョージのレコードを聴いて過ごそう。

 そろそろお出かけ。今日はとても天気がいい。

Time Passes Slowly

2007年02月20日 | diary
 鼻づまりの朝。目がかゆい朝。漢方薬をもらったので、それを飲んでみた朝。ヘロンを聴いてる朝。日記をつけてる朝。そんなこんなな1日のはじまり。今の会社に入って以来、ずっとお世話になってきた人が、今日で辞めることになっている。夜はなんらかの形でお酒を飲むかもしれない。これまでの感謝を込めて、そうできたらいいなと思っている。

 昨日は静かに過ごした。やろうと思ったことはいくつかあったのだけど(部屋を掃除したり、DVDを観たり、本を読んだりなど)、結局、手をつけなかった。だって、そんなことはいつでもできるから。

 数日前に北村薫の『夜の蝉』を読み終えた。とても面白かった。淡々としていて、気づかいがあって、機智に富んでいて、押しつけがましくない空気が心地良かった。無理に盛り上げようとしなくても、ちゃんといい小説は書けるんだなぁと思った。これはシリーズものらしいので、他のも読んでみよう。

 今日も家に帰ったら、静かに過ごそうと思っている。レコードを小さな音で流すくらい。それくらいが、今はちょうどいい。

Sad Anniversary

2007年02月19日 | diary
 午後2時過ぎの江ノ電に乗り、稲村ガ崎で降りた。ガーゼのハンカチを1枚買った。海を眺め、小さな公園を歩いた。レストランでシャンパンとビールを飲んだ。パスタとちょっと変わったハサミ揚げを食べた。いくつかの昔話をした。再び江ノ電に乗り、陽が落ちる前に鎌倉にあるお寺を訪れた。1匹の猫が待っていてくれた。初めて写真を撮った。小町通りにある店でグラス・ワインを注文し、チーズの盛り合わせをつまんだ。天井にアラン・ドロンの映画が音もなく映し出されていた。今度の週末に馴染みのアナログ・バーで行われるライヴのチラシが置いてあった。それから近くのカフェへ移動して、マット・ジ・エレクトリシャンのライヴを観た。曲に合わせて、手を叩き、足を鳴らした。終演後に少しだけマットと話をした。今日は少し悲しいアニバーサリーなのだと彼女はマットに言った。そして、あなたの歌を聴くたびに今日のことを想い出すでしょうと言った。すぐそばのロック・バーでは、ニール・ヤングとキンクスが流れていた。とりとめのない会話の中に、大切な時間が流れていった。電車に乗って藤沢に着いたとき、あと5分ほどで1日が終わろうとしていた。最後の店の階段を登ったけど、既に閉店していた。僕らはしばらくその店の前にいて、駅に戻った。そこでさよならをした。家まで歩いている途中で電話が鳴った。僕はできるだけシンプルな言葉で気持ちを伝えた。彼女は写真を送ってほしいと言った。そしてもう1度さよならをした。

 とても難しい。なにがどう難しいのかわからないけど、とても難しい。トニー・コジネクとサンディ・デニーとマット・ジ・エレクトリシャン。音楽が心を繋げてくれますように。