Box of Days

~日々の雑念をつらつらと綴るもの也~ by MIYAI

歌の原風景

2004年01月10日 | old diary
 3連休突入。まぁ、僕は急な仕事が入るかもしれないけど、皆様、楽しい休日をお過ごしください。そんな世間の空気に流されたのか、いつものんびりしている僕までが、今日はすっかり寝坊してしまった。午前中に済ませたいこともあったんだがな。いかんいかん。

 少し寝過ぎた遅めの朝。ベッドからむっくりと起き上がり、カーテンを開ける。外はすっかり明るい。お天道様もとても高いところにある。なんだか申し訳ないような気持ちがして、頭をぼりぼり掻いてみる。コンポをオンにすると、セットされていたスプリングスティーンの『Tracks』Disc.1が流れてきた。昨日いれたお茶がそのままテーブルに残っていたので湯のみに注ぐ。ぐびっと飲み干し、「ふーっ」と一息。朝飯はいらないや。昼にてきとうなもんでも作ろう。顔を洗ってさっぱりし、さっさと着替える。このまま寝巻きでいたら、1日寝て過ごしかねない。

 部屋には今も『Tracks』Disc.1が流れている。スプリングスティーンの故郷を歩きながら、僕はずっとこれを聴いていた。あの日も今日みたいに天気のいい1日だった。青空が広がり、少し冷たい風が吹いていた。そんな地元N.J.の風景に、スプリングスティーンの歌はよく似合っていた。「Bishop Danced」~「Santa Ana」~「Seaside Bar Song」~「Zero and Blind Terry」~「Linda Let Me Be the One」~「Thundercrack」とつづくあたりなんて、もうやばくてやばくて…。何度もリピートして聴いた。若きスプリングスティーンの歌から聴こえてくる、胸をかきむしるようなセンチメンタリズムと、かつての繁栄の跡を残した彼の故郷の風景は、しっかりと結びつき、僕の心に消し難いイメージを残していった。うまく言葉にはできないけれど、それらがたまらなく切ない感情を含んだなにかであることだけは間違いない。これからもこれらの曲を聴くにつけ、僕はあの日のことを思い出すと思う。