おれおれ日記

平成の快楽主義者な管理者による酒の話、現代美術の話、音楽の話、世間話をただただ垂れ流す日記。

ライオンは寝ている

2009-02-03 12:13:32 | Weblog
沖縄の情報誌「うるま」が休刊した。
沖縄への旅行者は増えているが、出版業界の不況を穴埋めするまでには至っていないようだ。
「うるま」は数ある沖縄の情報誌のなかで最も愛読している雑誌だった。
特集の観点が良く、毎号というわけではないが、気に入った号は必ず手に入れることにしていた。

今回のことに限らず、出版業界の苦境を見るにつけ聞くにつけ、活字中毒気味であらゆる出版物を愛している俺は悲しい気持ちになる。
残っていくのは広告取りだけがうまい媒体で、広告主のためだったら事実を曲げて書くということも平気でやりかねないものばかりだったりして。
なににせよ、情報というのは発信元が多様であればあるほどバラエティー(=面白み)に溢れ、読み手の見識を豊かにしていくというのは当たり前で、それが寡占化の方向に向かっていくというのは文化の衰退を生み出しかねない。インターネット経由の情報は多様化の一途だが、それは媒体の一元化というリスクを伴った現象だと言わざるを得ないだろう。
情報が人間の皮膚からどんどん離れていっていると思う。加速度的に。

融和は進行中だ。

「うるま」がなければ「カラカラ」を読もうと思っていたが、カラカラも昨年末で休刊していたとは。

沖縄のフレッシュな情報を仕入れるには、インターネット経由しかなくなってしまったのか…。
もしくは県外大手資本による情報誌。

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ツタヤって今ポストでDVD貸し借りできるんだ。
すげえ。
DVD嫌い克服して借り始めようかな。
あ、プレイヤーがないや。
パソコンの小さい画面で観るのいやだしな。

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NHKで星新一の原作を基にした映像作品が放送されているが、これがなんだかやばい。
今まで数回観ているが、最盛期の「世にも奇妙な物語」を凌駕する内容だ。
アニメや音楽もそこはかとなく前衛的。
星新一の世界を、もとの雰囲気は壊さないままいい感じでアレンジしている。

たまにおかしいことをやるからNHKからは目が離せない。

星新一は中学校のときに一通り読んだが、また読み返したい気分になる。
一時期流行ったな、ショートショート。
もっともボルヘスの「伝奇集」とか稲垣足穂の「一千一秒物語」とか、超ショートショートは史上いたるところに見られるんだけど。そしてそのほとんどが俺好み。
稲垣の「一千~」は稀代の名作だと思う。