OT園通園日記

車椅子生活の母を老人ホームへ訪ねる日々。でもそればかりではいられない!日常のあれこれを書いています。

アンドレア・シェニエ@新国立劇場

2010年11月24日 | 趣味(読書・洋裁・音楽・映画)
ジョルダーノのオペラ「アンドレア・シェニエ」を鑑賞。

日本ではなかなか上映されないらしいマイナーなオペラ、でも、私はぜひ見たかった。
というのも、3年前に娘と行ったブダペストで、このオペラを見ているのだ。

だいたいあらすじは日本で頭に入れておいた。
しかし、舞台で歌われるのはイタリア語、字幕はハンガリー語という環境では、何が歌われているのかをはっきり理解しながら鑑賞することはできない。

今回もう一度見て、どんな歌詞が歌われているのかを確かめたかった。

さて、今日はいわゆる天井桟敷からの鑑賞。
4階でエレベーターを降り、客席に入って、立ったまま不用意に舞台を眺めたら、あまりの高さにふらついた。
でも、音響的には全く問題なく、楽しく見ることができた。

フランス革命時のフランスに実在した詩人、アンドレア・シェニエに題をとった作品。
恋人の貴族の娘マッダレーナ、マッダレーナと一緒に育ったが身分差から愛を打ち明けられず革命に身を投じるジェロール、マッダレーナと愛し合う詩人のシャニエの三人が中心人物。(そして、この三人が外国からの客演)
そして、シェニエの友人が、何度かバリトンの美声を効いたことのある成田博之さん。
他の方々も含めて、なかなか素晴らしい歌を聴かせてくれた。

このオペラ、3~4幕が俄然いい。
逮捕され、死刑に処せられることになったシェニエのために、マッダレーナの歌うアリア。
シェニエを落とし入れたジェロールがマッダレーナのけなげな心に触れて改心する場面。
牢獄で、ルーシェに心境歌う、シェニエのアリア。
投獄されている女性の身代わりとなって、シェニエと一緒に死に赴くことを決めたマッダレーナとシェニエの歌うアリア。
終幕直前、曲調と共に、胸が熱くなるような哀切さが増してくる。

ことばがわからなかったブダペストのオペラ座でも、最後の場面では涙が出た覚えがあるけれど、今日も舞台も泣けました。
気持ちが高まって終わるオペラって、やっぱりいいですよね!

今日は、咳をこらえるために、咳の薬を服用、のど飴を口に含み、濡れマスクでガード、のども冷やさないようにしっかりマフラーを巻き付けての鑑賞だった。
それでも、3幕目に、咳き込んでしまい、周りの人にはきっと迷惑をかけてしまったかも…。(スミマセン!)

同行した友人は、この国立劇場の安価な4階席が気に入ったようで、「また、マチネを取って4回でいいから見よう!」と言ってくれた。
もちろんS席で見る方がいいには違いないけれど、3000円で見られる4階席も捨てたものじゃあありません。
また、ぜひ再訪したいナと、次を目論んでいます。