拙著『節電社会のつくり方―スマートパワーが日本を救う!』に関して、アマゾンのカスタマーレビューに「技術論ではないスマートグリッドの本」と題して以下のレビューが掲載されました(以下、転記)。
スマートグリッド関連の書籍というと、どうしても技術開発の動向がメインとなってしまう。
そうした中にあって、本書はむしろ、スマートグリッドが社会をどのように変えていくのかということ、あるいはどのように変えていくべきなのかということが語られている。こうした指摘は貴重なものだと思う。
発送電分離ということが、東電の原発震災事故以降、話題になっているが、本書では発電と送電の分離というより、小売部門の自由化が必要だとしている。こうした部分も、納得のいくものだ。発導電分離では電力の安定供給が難しいというのが、電力会社の主張だが、むしろ小売の自由化こそが、質の高いエネルギーサービスを実現するものだ。
技術論ということでは、現在日本で行われている実証試験が点レベルのものであるとして、批判的だ。むしろ、面的な展開が必要だという。著者が紹介するスマートメーターを活用したサービスの多様性は、これからのビジネスのヒントとなるだろう。エネルギーでの、フェイスブックのようなサービスすらも視野に入っている。
日本におけるスマートグリッドの実証試験で欠落しているのは、ビジネスモデルの実証試験ではないかと思っている。その意味では、スマートプロジェクトの今後の展開に、期待してしまう。その期待が現実となれば、☆をもう一つふやしたい。
スマートグリッド関連の書籍というと、どうしても技術開発の動向がメインとなってしまう。
そうした中にあって、本書はむしろ、スマートグリッドが社会をどのように変えていくのかということ、あるいはどのように変えていくべきなのかということが語られている。こうした指摘は貴重なものだと思う。
発送電分離ということが、東電の原発震災事故以降、話題になっているが、本書では発電と送電の分離というより、小売部門の自由化が必要だとしている。こうした部分も、納得のいくものだ。発導電分離では電力の安定供給が難しいというのが、電力会社の主張だが、むしろ小売の自由化こそが、質の高いエネルギーサービスを実現するものだ。
技術論ということでは、現在日本で行われている実証試験が点レベルのものであるとして、批判的だ。むしろ、面的な展開が必要だという。著者が紹介するスマートメーターを活用したサービスの多様性は、これからのビジネスのヒントとなるだろう。エネルギーでの、フェイスブックのようなサービスすらも視野に入っている。
日本におけるスマートグリッドの実証試験で欠落しているのは、ビジネスモデルの実証試験ではないかと思っている。その意味では、スマートプロジェクトの今後の展開に、期待してしまう。その期待が現実となれば、☆をもう一つふやしたい。