スコッチウィスキーにもいろいろあるが、スコットランドはアイラ島で造られるアイラモルトはなかなかクセが強いウィスキーである。ピート香が強くたいへんにスモーキーで正露丸みたいな臭いがする。
アイラモルトにはラフロイグとかボウモア、アードベッグといったウィスキーがあるが、初心者には決しておすすめしない。なんやこれ、うぇっとなることは必定。飲みなれてくるとこのクセがたまらない魅力だ。スコッチウィスキー入門にはグレンフィディックとかマッカランがよろしい。
そのアイラ島はカキがよくとれる。そのカキにアイラモルトのボウモアをかけて食べるのが地元のレストランの名物だそうだ。
カキの酒煎りという料理がある。日本酒でカキを煎りつける。なかなかけっこうな酒の肴である。その日本酒の替わりにアイラモルトを使ってみよう。ボウモア12年が手元にあるからそれを使う。
塩水で洗ったカキを小鍋に入れる。そこにボウモアを注ぐ。少しでいい。写真のカキの量だと大さじ2杯も入れれば充分だ。これを火にかける。カキがぷっくりとふくらんでくればできあがり。
早速食べる。相方の酒は桜正宗の大吟醸につとめてもらう。食べる。んまい。カキ独特のクセとアイラモルト特有のピート香が、良い方に影響しあって実にうまい。日本酒にもよくあうことが分かったので、せっかくだからボウモアにも相方をやってもらう。濃いめのハイボールを作る。ん、ボウモアのハイボールにも合う。よし、こんどはラフロイグやアードベックでもやってみよう。