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相続の知識2((2009年11月16日放送分)

2010年07月12日 | FM放送要旨
かずさFM 83.4メガヘルツ 「熊本秀樹の生活まる得情報」
放送時間 毎週月曜日9時30分~ 再放送19時30分~





NO33遺産相続2(要旨)

 
 1.相続税
  ①相続財産が一定額以内であれば相続税は発生しません。
   控除額=5000万円+1000万円×相続人の人数
    控除額以下であれば、相続財産に税金はかかりません。

    例)夫が亡くなり、相続人が妻と子供3人だった場合
      1000万×4(人)+5000万 =9000万が基礎控除額となります。
      夫の財産から葬式費用や借金を差し引いた課税財産価格が総額9000万を超える場合に
      相続税が課税されます。

  
  ②配偶者の軽減措置
   亡くなった方の奥さんには特別に相続税の軽減ができます。
    配偶者の場合、相続財産が法定相続分以下であるか1億6000万円以下の場合は
    相続税はかかりません。
    この特例を受ける為には相続開始から10ヶ月以内に遺産分割が必要です。


 2.相続時精算課税制度(相続税・贈与税の一体化) 
  ①生前に親が子供に財産を贈与しても、税務署に届けておけば贈与税を払わなくて
   済む場合があります。
   ただし、相続が発生したときに、その贈与財産と相続財産を合計した価格を基に相続税額を
   計算して納税する必要があります。

  ②この制度が受けられるのは、贈与をする人が65歳以上の親、子供が20歳以上の場合です。
   自動的に適用になるわけではなく、届出書を贈与税の申告書に添付して税務署の手続きが必要です。
   
 3.遺留分
  ①兄弟姉妹以外の相続人には相続財産の一定割合を取得しうる権利が認められています。
  ②民法では遺族の生活保障等の観点から、配偶者・子供・亡くなった方のご両親に
   遺留分が認められています。
  ③遺言書により全財産を子供だけに相続させると書いてあっても、配偶者は
    法定相続分の1/2を遺留分として請求する権利があります。
  ④兄弟姉妹はいかなる場合も権利はありません。


    例)遺産の総額が400万円。妻と子供2人の3人が相続人だとします。
      法定相続分だと妻が1/2で200万円、子供は1/2を二人で分けるので各100万円になります。
      このとき、亡くなった夫が「息子に全財産の400万円を全部相続させる」という遺言を
      残していたら妻と娘は遺産をもらえません。
      妻も娘も「それでもいいよ」と考えているのであれば遺言どおり、息子400万円です。
      妻と娘が遺産をほしいと思えば、妻と娘の法定相続分の1/2,
      すなわち、妻100万円、娘50万円を請求する権利があります。
      そうなると息子の取り分は250万円に減ります。