公務員の懲戒処分は重いものから、免職・停職・減給・戒告・訓告・厳重注意である。戒告以上はその後の昇格などの人事に影響する。
管官房長官が「桜を観る会」に関する公文書の取扱いで法律違反があったことを認め、誠に遺憾であると言いつつ、担当者への「厳重注意」で事態の収束を図った。
一説によると、処分対象者は内閣府の元・現人事課長に限定し、その処分案は当事者の内閣府人事課が作ったという。中に現・内閣府審議官が含まれている。
各省庁の官房人事課長は総務課長、文書課長と並んで将来を背負う超エリートだ。身内で軽い処分で済ませたというわけだ。
交通事故死日本一の汚名を返上すべく北海道が一体となって取り組んでいた時代の道では職員の交通事故も内容によっては管理監督者の「訓告処分」の対象になっていたものだった。
モリカケ事件を経てもなお政権の危機感の無さにただ唖然とする。逆に軽い処分にせざるを得なかった事情が裏にあったことが浮き彫りになっただけなのかもしれない。内部告発は不満から発生する。
公務員が法令に違反して自身の判断で何かをすることは絶対に無い。「桜」も担当者に責任を持って行ったモリカケの様相を呈してきた。
オリンピックがあろうが、IR汚職が拡大しようが、中東で何かが起きようが、景気が悪化しようが、安倍晋三が退陣しようが、「桜を観る会」を忘れてはならない。
そこからしか国の基本的な仕組みの崩壊を止める手立てがない。通常国会を前に、「果たして疑惑は解明されるのでしょうか。」というまるで他人事のようなマスコミの文切り口調が始まっている。