自転車で知り合った山梨県のSさんからメールが来た。ベルリン在住のSさんの知人からのメールの転送だった。
昨年の12月6日にドイツのメルケル首相がアウシュビッツを訪れた時の格調高い演説に和訳スーパーを入れた動画が添付されていて、「共有してください。」との添え書きがあった。
日韓関係がこじれている。安倍首相は慰安婦問題について、「解決済みだ。次世代に謝罪する宿命を背負わせてはならない。」と繰り返し述べている。
国会の批准もされていない取り決めを盾に、頑なに韓国と事を構える狭量なこの精神が溝を埋める障害だとメルケル演説を聴いて改めて思った。
メルケル首相はナチスドイツの理解を超えた犯罪に対して、「羞恥の念に駆られる。」「被害者の尊厳に相応しい思いを寄せようとすることは終わることの無い責任だ。」と語っている。同じ政治家で斯くもレベルが違うのかという思いだ。
人種差別主義が跋扈し、ヘイトクライムの波に遭遇し、特定グループへの憎悪、危険な歴史修正主義の前に自由民主主義と法治国家としての存在は壊れやすいとも述べ、基本的価値を新たに強固なものにし、守って行くのは一人一人の責任であるとも呼びかけている。将にこの国でも今日的な問題だ。
歴史は繰り返し語り継がなければならないし、政治の役割だと思う。新年早々、素晴らしい演説を聴いた。
宜しかったら聴いてみてください。