「粗茶を一服」 山本一力 文藝春秋 2008.10.30
「損料屋喜八郎始末控え」の三作目、かな……。
硬い本を読む合間に、
粋な江戸っ子を描いた話で息抜き。
「損料屋喜八郎始末控え」 山本一力 文藝春秋
平成12.6.10
1997年に「蒼龍」で第77回オール読物新人賞を
受賞した山本さんの、初の単行本とある。
元号だとわかりにくい。
そうか、ジャスト2000年か~。
寛政の世、棄捐令が出され、
景気が冷えきった江戸。
札差・伊勢屋の存在感がずっしり。
「赤絵の桜」 2005.6.30
損料屋喜八郎始末控え、2作目。
胆が据わった男たちの、肚で呑み込むやりとり。
いなせ、ともちょっと違う感じ。
喜八郎がそもそも武士だし、
伊勢屋たち札差や料亭が絡んで、
下町情緒の人情話とはひと味違う。
三作とも再読だから、
もしかして、
何年か前に記録しているかもしれない。
比べてみるのも一興だろうが、
それはそれ、これはこれ、ということで。