「えっと、詳しくはドッピオさんの
『艦長日誌 補足(仮)』
を見て下さい。
たぶん、果てしない長文で、なのに結論、よくわからない感じで説明してくれています。
たぶん。」
(原文のまま)
なんて失礼な先輩なんでしょうか!w
一体どこが長文で、どこが結論わからないカンジなのか。どれどれ…あー、これは長くて意味わからんね。昨日の日誌を読み返してみれば自分でも痛感します。
つーわけで、今日はディズニー話はナシです。
別に気分を害したとかそういうわけではないっす。
もうねー、そんなこと書いていられないくらいの衝撃的な出来事があったんですよ。
警告:これより先を読んではいけない
昨晩、僕は長文を書き終えて、いつものようにタイトルはどうしようかってことを随分と長い時間考えて、結局はRomiyさんのタイトルをパクって落ち着いて、さ~て寝るかってパソコンの電源を落としたのだけど。
その瞬間!
かさかさかさかさかさかさかさかさかさかさかさかさかさかさかさかさかさ
ホントにヒドイよ。
でっかいゴキブリが!部屋の壁を走っているゥ~ッ!!
位置的にはエアコンのある壁の下30センチほどのところ。床からの高さは170センチくらいかな(この部屋は天井が高い。3メートルくらいある)。今まで見たこともないような、大きいゴキブリが!、もう一回言うわ、大きいゴキブリがッ!
このままでは、じきにここも腐海に沈んでしまう!
も~あり得ないよね。なんでここにいるの?!こいついつからいるんだ?!
からだじゅうが震えましたよ、ホント。
午前2時。ぼちぼち寝ないと明日の仕事に差し障るけど、見なかったことにしては眠れない。もし寝てしまったとしても、眠りの無防備のときにからだの上を這っていた日には…。
「こいつを始末しないことには眠れない」
どうしてくれようか。
まずは相手の動きのパターンを観察。…動かない、触覚はあっちこっちにめちゃんこ動いてるけどね。
僕が決意を固めたことは、コイツには充分に伝わって、悟られていると考えたほうがいいだろう。
コイツを始末する得物は?と、キョロキョロしながらも、目線は外さないようにする。ほんの一瞬でも目を離したらどこに動くかわからない。相手の位置を見失うのが一番怖い。
なにか固くて、重たいもので、一撃で仕留めるしかない。なにか固くて重たいものといっても、股下に手をやってはいけないよ。そういうブログじゃあないから。
そんなわけで手にしたのはティッシュ箱。今までもこれで何匹か仕留めてきた。(記憶が確かなら、コイツで4匹目)
遠くからオーバースローで打ち据えるのはリスクが大きすぎる。動きを察知されて、安全圏に避難されかねない。ここは、限界まで近づいて、手首のスナップをきかせるようにゼロ距離射程で圧殺するほうが確実だろう。
ゆっくり動くんだ…中国人のする太極拳の動きのように!
スピードは出サズ!タダシッ!「万力」ノヨーナ力をコメテッ!!
あと少しってところで、ゴキブリ猛ダッシュ。こともあろうに天井の隅まで逃げ出した。
ああ、マスター、お許しください。僕がこのあとにとった行動は、ジェダイとしてあるまじき行為でした。
御自ら賜られた、騎士の聖なる武器であるライトセーバーを、ぐいーんと伸ばして、それで天井のゴキブリを突っついたのです。
よね3、本当にすみません。(「いやいやドッピオなら手を伸ばせば雲とか突き抜けるほどデカイし」、とかそんなん考えられないくらいパニックでした)
右手にライトセーバー、左手にティッシュ箱。シルバーチャリオッツ&アヌビス神、二刀流ッ!とか言ってる場合じゃあないんだってば。
たぶん、昨晩の僕は、ここ最近ひとに見せたことないくらいのかっこ悪さでした。(いや、いつもそんなもんか?)
カーテンの裏に!?また天井に?!反対側の壁に?!
どこに行かれても本気でヤダ。動く動く。
最終警告:ここから先は、心臓の悪いかたは本当に読み進めないでおいたほうがいい。僕もギリギリなんだ。
テレビの後ろに隠れたとこまでは視認できたのだけど、そこから先がわからない。まだテレビの影に潜んでいるのか、とっくに移動しているのか。バイオハザードより怖いよ。どこから襲ってくるのか?または襲ってこないのか?予想がつかない。
このまま襲ってこない、つまりは、いなくなってしまうのが一番させてはいけないことだ。
テレビ周りには本やプレステ、そのコントローラー、そして裏側にはハードディスクやチューナーに接続された無数のケーブル。探すのは容易じゃあない。
深夜に、大きいゴキブリを相手にそんなところを覗き込むなんて、尋常な神経じゃあ耐えられないよ。
いたッ!
テレビと台の隙間にいた!わずかな空間に身を隠してじっとしている!そんで、こともあろうに、触覚だけはみ出している!
もう勘弁してください。忍耐の限界です。
互いにこのままの状態では、勝負はつかない。おそらくこのゴキブリは、僕がずっと睨みつけてスタンド出している限り、絶対に姿を現さないだろう。
ゴキブリは虫の習性がそうであるように、餓死するまで動かないこともあり得る。僕は翌日の仕事のために眠らなければならない。緊張も持続しない。均衡が続けば続くほど不利になる。
困難極まるときこそ、もう一考。策はあるか?
「ここは偽撃転殺の計でいこう」
…
曹操は、許昌を窺う張繍を逆に攻め、とうとうその城まで相手を撃退し、包囲しました。北方の袁紹を攻める前に後顧の憂いは除いておかなければならない。ここで完膚無きまでに叩いておかねばならない。
曹操の大軍に対し、張繍は寡兵。しかも城内に追い詰められ、もはや逃げ道はない。
しかし「窮鼠、猫を咬む」という諺があるように、弱者であっても追い詰められたときには強者に思わぬ反撃をすることがある。
そこで曹操は、わざと城の東門を威勢よく攻め立て、城内の守備が東門に結集し、意識がそこだけに向いたのを見計らって、転じて兵の薄くなった西門を猛攻撃。
これが『偽撃転殺の計』。
「案ずるな、張繍どの。偽撃転殺の計あれば『虚誘掩殺の計』があります」賈詡は、張繍に進言します。
張繍の陣営には「その知略は四海を縦横す」とまで称される謀士賈詡がいました。
策を弄するとき、その策を講じれば講じるほどに、自分の知におぼれ易い。欺くつもりで仕掛けて、まさか策を逆手にとられて自分が落とし穴に向かっているなんてことまで、ひとは考えが及ばないものだ。
曹操ですら、そうだった。
…
いわんや、僕が。
ピザハットの出前用のチラシを細く折りたたみまして、それを隙間にいるそいつに向かってグイッ!
当然、その反対側から出てこざるを得まい!その先にはライトサーバーが唸りをあげている。
ところが、ゴキブリはおもいっきり正面から打って出てきた。「しまった!敵は作戦を読んでいたぞ!我が策は破れた!」
部屋の一方の壁には服を吊り下げているのだけど、そのどこかに紛れ込んだ。追い込んだつもりが、かえって相手の有利な状況にもっていかれてしまった。(冷静に書いてるけど、書きながらも汗が止まらない)
ここまできたら、服を一着ダメにする覚悟をもってでも。
落ちてきて、で、飛んだ!?わーい、飛んだ飛んだ、クララが飛んだ!
初めて見ました。飛ぶところ。見るもんじゃあないね。反対側の座椅子に着地して、そこからワープ9で消えた。
座椅子ごと蹴っ飛ばす。このとき、僕はたぶんすでに意識ないよ。
いない、また見失った。
そうさ、僕はいつでも見つけたいものを見つけられないんだ…。こんな神奈川くんだりまで来て。一体なにをしたいのか、なにを探して彷徨うのか。もう疲れた…。
ゴゴゴゴゴゴゴ…
↑これ本当です。一生忘れないでしょう。この感触。素足の裏に踏んづけた、このときの衝撃を。
キレました。頭の中でなにかがプツ~ンと音をたてて。
左手に持ったままのティッシュ箱を振り上げて、3月に買った、まだ新しい絨毯の上で「無駄ァッ!無駄無駄無駄無駄ァッ!!」ラッシュを叩きこんだ。
動かなくなったそいつを見下ろして、ティッシュを二桁は重ねて、包み込む。せめて丁重に葬ってやろう。強敵(とも)よ。
って、まだ生きてる~ゥ!!飛ぶとは聞いていた。でも死んだフリまでするなんて!
しかし動きは鈍い。もうボロボロ。
「こんなやつでも必死に生きようとしているんだな…」
「シンイチ…」
「我々は弱い。それだけでは生きてはいけないのだ。だからあまりいじめるな」
でも、でも…。
「散滅すべしッ!ディオ!」
今日、会社でこの話を(こんな調子の話ではないが)、三回は話したね。
北海道にはゴキブリはいないけど、こっちじゃあ当たり前にようにいるらしい。まぁ、そうかもね。でも、自分の周りにいて欲しくないし、きちんと防御する術を知っていれば二度とこんな思いはしなくて済む。
「敵を知り己を知れば百戦危うからず」 孫子の兵法書
この一文は有名ですね。相手を恐れるのは恥じることではない。恐るるべきを恐れるのは当然のこと。問題はどう対処するかってことなんだ。
まず安心したのは、大きさがこのくらいだったという話を同僚にしたときに「それなら、外から入ってきたやつだからだいじょうぶ」と教えてもらったこと。
よくわからないけど、ゴキブリって一匹みたら三十匹とか言うじゃん。ところがみんなして「その大きさならそれはない」って自信満々に言うんだよね。なんでも種類が違うのだとか。
でも思い返せば、小さいのも出たことあるんだよな~。「それはマズイかもしれません。そいつは家の中で増える種類ですから」だって。いやーん。
本気で引越しを考えています。どこに行っても、こっちで住んでいる限りは逃げられないと言われたけど。
仕事帰りに、同僚のアドバイスをもとに薬局で買い物をしました。網戸にスプレーする虫が来ないとかいうニオイの薬剤と、廊下や水廻りに置く罠と。
とはいっても、どこから入ってきたのか?ってことが問題なんだ。そこさえ判れば、まず侵入を防げる。排水溝なのか?網戸なのか?換気扇の隙間?どこか隣の部屋から?
置く罠というのは、その中のエサを食べたゴキブリが、そのまま毒を巣に持ち帰って、そこで死んで、その死体を食べた仲間も一緒に死ぬというもの(あー、書いててイヤになってきた)。でもこれってさ~、この部屋の中に侵入してくることを想定した罠だよね。出ていかなかったら、ここで死ぬんでないの?いやだいやだ。
かといって、ゴキブリホイホイみたいのはダメらしい。あれはニオイで呼び寄せてネバネバで動けなくするものだから、ニオイを嗅ぎつけて外から寄ってくるんだって。そんで、そこに捕まった仲間を食べて、またその仲間が…(あー!ホントやだ。なんでこんなこと考えなきゃあいけないんだ)。
網戸にスプレーもさ、その薬剤の成分って絶対に人間のからだにはいいものじゃあない。散布するのはいいけど、風を部屋に吹き込ませるわけにはいかないから、窓を開けられないじゃあない。
余談ですが。
薬局で、ゴキブリ対策のためにどれを買おうか迷っているときに「なにかお探しですか?」と声をかけてきた制服姿の女性の店員がいた。「実はこれこれこういう事情でして」
「それなら、これが効き目ありますよ」
「これですか!いや~これは効きそうだ!」
「こっちのホイホイなんかだと、すぐ捕まりますし」
「へー(僕もキミに捕まってみたいな~)」
なんだか話が弾みまして。「僕、生まれ北海道なんですが、北海道にはゴキブリっていないからびっくりしちゃって」
「えー!北海道っていないんですか?いいですねー」
神奈川も含め、関東圏って北海道人が多いのですが「北海道出身」ってだけで、けっこう会話ができる。やっぱ、外国なんです。
と、そのコの名前をチェックしておこうと思って名札を見ると。
「陳」
北海道どころの外国じゃあなかったね。
よくよく聞けば、たしかにアクセントが違う。でもすごく日本語は流暢。留学生なのかな。三国志の話すればよかった。
『艦長日誌 補足(仮)』
を見て下さい。
たぶん、果てしない長文で、なのに結論、よくわからない感じで説明してくれています。
たぶん。」
(原文のまま)
なんて失礼な先輩なんでしょうか!w
一体どこが長文で、どこが結論わからないカンジなのか。どれどれ…あー、これは長くて意味わからんね。昨日の日誌を読み返してみれば自分でも痛感します。
つーわけで、今日はディズニー話はナシです。
別に気分を害したとかそういうわけではないっす。
もうねー、そんなこと書いていられないくらいの衝撃的な出来事があったんですよ。
警告:これより先を読んではいけない
昨晩、僕は長文を書き終えて、いつものようにタイトルはどうしようかってことを随分と長い時間考えて、結局はRomiyさんのタイトルをパクって落ち着いて、さ~て寝るかってパソコンの電源を落としたのだけど。
その瞬間!
かさかさかさかさかさかさかさかさかさかさかさかさかさかさかさかさかさ
ホントにヒドイよ。
でっかいゴキブリが!部屋の壁を走っているゥ~ッ!!
位置的にはエアコンのある壁の下30センチほどのところ。床からの高さは170センチくらいかな(この部屋は天井が高い。3メートルくらいある)。今まで見たこともないような、大きいゴキブリが!、もう一回言うわ、大きいゴキブリがッ!
このままでは、じきにここも腐海に沈んでしまう!
も~あり得ないよね。なんでここにいるの?!こいついつからいるんだ?!
からだじゅうが震えましたよ、ホント。
午前2時。ぼちぼち寝ないと明日の仕事に差し障るけど、見なかったことにしては眠れない。もし寝てしまったとしても、眠りの無防備のときにからだの上を這っていた日には…。
「こいつを始末しないことには眠れない」
どうしてくれようか。
まずは相手の動きのパターンを観察。…動かない、触覚はあっちこっちにめちゃんこ動いてるけどね。
僕が決意を固めたことは、コイツには充分に伝わって、悟られていると考えたほうがいいだろう。
コイツを始末する得物は?と、キョロキョロしながらも、目線は外さないようにする。ほんの一瞬でも目を離したらどこに動くかわからない。相手の位置を見失うのが一番怖い。
なにか固くて、重たいもので、一撃で仕留めるしかない。なにか固くて重たいものといっても、股下に手をやってはいけないよ。そういうブログじゃあないから。
そんなわけで手にしたのはティッシュ箱。今までもこれで何匹か仕留めてきた。(記憶が確かなら、コイツで4匹目)
遠くからオーバースローで打ち据えるのはリスクが大きすぎる。動きを察知されて、安全圏に避難されかねない。ここは、限界まで近づいて、手首のスナップをきかせるようにゼロ距離射程で圧殺するほうが確実だろう。
ゆっくり動くんだ…中国人のする太極拳の動きのように!
スピードは出サズ!タダシッ!「万力」ノヨーナ力をコメテッ!!
あと少しってところで、ゴキブリ猛ダッシュ。こともあろうに天井の隅まで逃げ出した。
ああ、マスター、お許しください。僕がこのあとにとった行動は、ジェダイとしてあるまじき行為でした。
御自ら賜られた、騎士の聖なる武器であるライトセーバーを、ぐいーんと伸ばして、それで天井のゴキブリを突っついたのです。
よね3、本当にすみません。(「いやいやドッピオなら手を伸ばせば雲とか突き抜けるほどデカイし」、とかそんなん考えられないくらいパニックでした)
右手にライトセーバー、左手にティッシュ箱。シルバーチャリオッツ&アヌビス神、二刀流ッ!とか言ってる場合じゃあないんだってば。
たぶん、昨晩の僕は、ここ最近ひとに見せたことないくらいのかっこ悪さでした。(いや、いつもそんなもんか?)
カーテンの裏に!?また天井に?!反対側の壁に?!
どこに行かれても本気でヤダ。動く動く。
最終警告:ここから先は、心臓の悪いかたは本当に読み進めないでおいたほうがいい。僕もギリギリなんだ。
テレビの後ろに隠れたとこまでは視認できたのだけど、そこから先がわからない。まだテレビの影に潜んでいるのか、とっくに移動しているのか。バイオハザードより怖いよ。どこから襲ってくるのか?または襲ってこないのか?予想がつかない。
このまま襲ってこない、つまりは、いなくなってしまうのが一番させてはいけないことだ。
テレビ周りには本やプレステ、そのコントローラー、そして裏側にはハードディスクやチューナーに接続された無数のケーブル。探すのは容易じゃあない。
深夜に、大きいゴキブリを相手にそんなところを覗き込むなんて、尋常な神経じゃあ耐えられないよ。
いたッ!
テレビと台の隙間にいた!わずかな空間に身を隠してじっとしている!そんで、こともあろうに、触覚だけはみ出している!
もう勘弁してください。忍耐の限界です。
互いにこのままの状態では、勝負はつかない。おそらくこのゴキブリは、僕がずっと睨みつけてスタンド出している限り、絶対に姿を現さないだろう。
ゴキブリは虫の習性がそうであるように、餓死するまで動かないこともあり得る。僕は翌日の仕事のために眠らなければならない。緊張も持続しない。均衡が続けば続くほど不利になる。
困難極まるときこそ、もう一考。策はあるか?
「ここは偽撃転殺の計でいこう」
…
曹操は、許昌を窺う張繍を逆に攻め、とうとうその城まで相手を撃退し、包囲しました。北方の袁紹を攻める前に後顧の憂いは除いておかなければならない。ここで完膚無きまでに叩いておかねばならない。
曹操の大軍に対し、張繍は寡兵。しかも城内に追い詰められ、もはや逃げ道はない。
しかし「窮鼠、猫を咬む」という諺があるように、弱者であっても追い詰められたときには強者に思わぬ反撃をすることがある。
そこで曹操は、わざと城の東門を威勢よく攻め立て、城内の守備が東門に結集し、意識がそこだけに向いたのを見計らって、転じて兵の薄くなった西門を猛攻撃。
これが『偽撃転殺の計』。
「案ずるな、張繍どの。偽撃転殺の計あれば『虚誘掩殺の計』があります」賈詡は、張繍に進言します。
張繍の陣営には「その知略は四海を縦横す」とまで称される謀士賈詡がいました。
策を弄するとき、その策を講じれば講じるほどに、自分の知におぼれ易い。欺くつもりで仕掛けて、まさか策を逆手にとられて自分が落とし穴に向かっているなんてことまで、ひとは考えが及ばないものだ。
曹操ですら、そうだった。
…
いわんや、僕が。
ピザハットの出前用のチラシを細く折りたたみまして、それを隙間にいるそいつに向かってグイッ!
当然、その反対側から出てこざるを得まい!その先にはライトサーバーが唸りをあげている。
ところが、ゴキブリはおもいっきり正面から打って出てきた。「しまった!敵は作戦を読んでいたぞ!我が策は破れた!」
部屋の一方の壁には服を吊り下げているのだけど、そのどこかに紛れ込んだ。追い込んだつもりが、かえって相手の有利な状況にもっていかれてしまった。(冷静に書いてるけど、書きながらも汗が止まらない)
ここまできたら、服を一着ダメにする覚悟をもってでも。
落ちてきて、で、飛んだ!?わーい、飛んだ飛んだ、クララが飛んだ!
初めて見ました。飛ぶところ。見るもんじゃあないね。反対側の座椅子に着地して、そこからワープ9で消えた。
座椅子ごと蹴っ飛ばす。このとき、僕はたぶんすでに意識ないよ。
いない、また見失った。
そうさ、僕はいつでも見つけたいものを見つけられないんだ…。こんな神奈川くんだりまで来て。一体なにをしたいのか、なにを探して彷徨うのか。もう疲れた…。
ゴゴゴゴゴゴゴ…
↑これ本当です。一生忘れないでしょう。この感触。素足の裏に踏んづけた、このときの衝撃を。
キレました。頭の中でなにかがプツ~ンと音をたてて。
左手に持ったままのティッシュ箱を振り上げて、3月に買った、まだ新しい絨毯の上で「無駄ァッ!無駄無駄無駄無駄ァッ!!」ラッシュを叩きこんだ。
動かなくなったそいつを見下ろして、ティッシュを二桁は重ねて、包み込む。せめて丁重に葬ってやろう。強敵(とも)よ。
って、まだ生きてる~ゥ!!飛ぶとは聞いていた。でも死んだフリまでするなんて!
しかし動きは鈍い。もうボロボロ。
「こんなやつでも必死に生きようとしているんだな…」
「シンイチ…」
「我々は弱い。それだけでは生きてはいけないのだ。だからあまりいじめるな」
でも、でも…。
「散滅すべしッ!ディオ!」
今日、会社でこの話を(こんな調子の話ではないが)、三回は話したね。
北海道にはゴキブリはいないけど、こっちじゃあ当たり前にようにいるらしい。まぁ、そうかもね。でも、自分の周りにいて欲しくないし、きちんと防御する術を知っていれば二度とこんな思いはしなくて済む。
「敵を知り己を知れば百戦危うからず」 孫子の兵法書
この一文は有名ですね。相手を恐れるのは恥じることではない。恐るるべきを恐れるのは当然のこと。問題はどう対処するかってことなんだ。
まず安心したのは、大きさがこのくらいだったという話を同僚にしたときに「それなら、外から入ってきたやつだからだいじょうぶ」と教えてもらったこと。
よくわからないけど、ゴキブリって一匹みたら三十匹とか言うじゃん。ところがみんなして「その大きさならそれはない」って自信満々に言うんだよね。なんでも種類が違うのだとか。
でも思い返せば、小さいのも出たことあるんだよな~。「それはマズイかもしれません。そいつは家の中で増える種類ですから」だって。いやーん。
本気で引越しを考えています。どこに行っても、こっちで住んでいる限りは逃げられないと言われたけど。
仕事帰りに、同僚のアドバイスをもとに薬局で買い物をしました。網戸にスプレーする虫が来ないとかいうニオイの薬剤と、廊下や水廻りに置く罠と。
とはいっても、どこから入ってきたのか?ってことが問題なんだ。そこさえ判れば、まず侵入を防げる。排水溝なのか?網戸なのか?換気扇の隙間?どこか隣の部屋から?
置く罠というのは、その中のエサを食べたゴキブリが、そのまま毒を巣に持ち帰って、そこで死んで、その死体を食べた仲間も一緒に死ぬというもの(あー、書いててイヤになってきた)。でもこれってさ~、この部屋の中に侵入してくることを想定した罠だよね。出ていかなかったら、ここで死ぬんでないの?いやだいやだ。
かといって、ゴキブリホイホイみたいのはダメらしい。あれはニオイで呼び寄せてネバネバで動けなくするものだから、ニオイを嗅ぎつけて外から寄ってくるんだって。そんで、そこに捕まった仲間を食べて、またその仲間が…(あー!ホントやだ。なんでこんなこと考えなきゃあいけないんだ)。
網戸にスプレーもさ、その薬剤の成分って絶対に人間のからだにはいいものじゃあない。散布するのはいいけど、風を部屋に吹き込ませるわけにはいかないから、窓を開けられないじゃあない。
余談ですが。
薬局で、ゴキブリ対策のためにどれを買おうか迷っているときに「なにかお探しですか?」と声をかけてきた制服姿の女性の店員がいた。「実はこれこれこういう事情でして」
「それなら、これが効き目ありますよ」
「これですか!いや~これは効きそうだ!」
「こっちのホイホイなんかだと、すぐ捕まりますし」
「へー(僕もキミに捕まってみたいな~)」
なんだか話が弾みまして。「僕、生まれ北海道なんですが、北海道にはゴキブリっていないからびっくりしちゃって」
「えー!北海道っていないんですか?いいですねー」
神奈川も含め、関東圏って北海道人が多いのですが「北海道出身」ってだけで、けっこう会話ができる。やっぱ、外国なんです。
と、そのコの名前をチェックしておこうと思って名札を見ると。
「陳」
北海道どころの外国じゃあなかったね。
よくよく聞けば、たしかにアクセントが違う。でもすごく日本語は流暢。留学生なのかな。三国志の話すればよかった。