「ぐるくん」のひとりごと

大好きな海のこと、沖縄のこと。 また今関心を持っている韓国語の学習、韓ドラ・レビューなど気ままな雑記

ひとりごと<97> 謎の言葉・・・門中

2005年11月08日 | 沖縄
 日本各地にお国言葉、方言があまたあるが、やはり沖縄のウチナーグチは別格である。

 「琉球国」と言う国家であったから、「方言」と言うより「琉球語」なのだろう。
 
 私には分からないが、親しくしていたおばぁによると、首里言葉が沖縄の標準語で那覇言葉とは言い回しが違うそうだ。

 そして、「宮古の言葉は分からないさ~」とよく言っていた。

 つまり、八重山や宮古など島が違えば大違いらしかった。

 16席前半には中国で『琉球館訳語』と言う辞書的な書物まで作られている。



 言語は文化をも担っているから、言葉を知る事はその土地の文化を知る事になる。

 「門中(モンチュウ)」を耳にした時、「門柱」しか思いつかなかった。/笑

 これは、同じ祖先を持つ(父系)血縁集団をさす、沖縄ならではの言葉だと思う。

 「門中」の役割は、ずばり先祖の供養だ。

 そのため「門中墓」と言う先祖代々の門中メンバーが眠る大きなお墓があるそうだ。

 供養のために度々「門中」が招集されるそうだ。

 以前の記事(#7)で、沖縄のお墓の事を書いたが、沖縄のいる時には「門中墓」の存在を知らなかったので、花見のように墓前で宴会?をしている姿だけが強烈な思い出であった。
 
 お墓も大きいが、家族と言う捉え方も大きいのだろう。

 
 糸満に沖縄で一番大きなお墓がある。

 総面積3300平方メートルの「幸地腹門中墓」だ。

 「幸地」一族のお墓で、中央に本墓(トーシー)、その前に4つもの仮墓(シルヒラ)が建立されている。

 このお墓は亀甲墓ではなく、破風墓と言う家型のお墓だ。

 歴史的には破風墓スタイルの方が古いそうだ。


 沖縄では以前、火葬ではなく、洗骨して納骨していた。

 離島の座間味島では、海岸の洞窟が遺体安置の祠になっていて、自然葬の趣があるな~と思っていた。
 
 街中では仮墓に遺体を安置し、3年後に洗骨して、本墓に移葬したそうだ。

 洗骨はその家のお嫁さんの仕事だったとか・・・・ちょっと重い使命だ。

 「幸地」家の門中墓にはその大きさと相まって、300年の歴史と共に約5000人もの一族が納骨され眠っておられるそうだ。


 「門中」も規模が大きなところは、内輪事ではすまないらしく、招集も新聞掲載で知らせるそうだ。

 また、離島に住む「門中」は祖先を祀る門中墓のある方角に向かってお参りをするそうだ。

 

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2 コメント

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グッドタイミング (マキちゃん)
2005-11-09 18:24:45
先日私は或る本で『古代国家の葬送の二元性」と云う本を読みました。タイトルほどには難しくない内容なのですが、、、、。



葬送の形態には土葬やミイラと云う『再生』を願うものと、チベットの鳥葬や火葬にみられる『破壊』意味するものの2者があり、、、、という本なのですが、その中に沖縄地方で比較的多く見られるのが『複葬』であると述べられていてそれ以上の詳しい事は書かれていませんでした。



沖縄に詳しいグルクンさんなら何か知っているのではと思いつつ,『葬送の話題が出てくるまで待つしかないよなぁ~』などとイジイジしていたので、本当に

グッドタイミングでした。



仮屋に安置して洗骨して墓に埋葬するんですね。三年と云う年月は何か意味があるのですか?

やはり『再生』を願ってのものなのでしょうか?
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ありがとうございます! (ぐるくん)
2005-11-10 10:19:32
 マキちゃんさんの読まれる本の多さに、いつもながら感心しています。 いやぁ~えらい!!

 洗骨の時期は1年から11年と、まちまちみたいです。 沖縄の巫女、ユタのご神託で日にちを選んだりもするようですが、概ね3年を目安に洗骨する事が多かったようです。

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