Mr.Dashのぶろぐ館

奈良・大阪・日本アルプスの山々が大好きな、Mr.Dashのブログです。

2023年6月21日(水)[西粟倉]若杉天然林(若杉原生林)で、やわらかな緑に癒される!

2023年06月22日 | 山登りの記録
■メイン写真
清冽な流れと、新緑の原生林に遊ぶ


■今回のコース
若杉天然林駐車場→第1分岐点→休憩舎→第3分岐点→芦津分岐→第3分岐点→展望台→
若杉峠→第2分岐点→第1分岐点→若杉天然林駐車場

岡山県の北東端、鳥取県と兵庫県に接した西粟倉村に、若杉天然林という原生林がある。
面積は83ヘクタール、氷の山後山那岐山国定公園の特別保護地区だ。
ブナ、ミズナラ、ホオノキ、トチノキ、さまざまなカエデなど、約200種類の樹木が茂る。
「森林浴の森日本百選」のひとつでもある。
この美しい樹林をゆるゆると周回してきた。



気温18度、時折、小雨が降る中、公衆トイレも完備された駐車場(無料)をスタート。



すぐのところにある若杉休憩舎。



遊歩道が奥へといざなう。ミソサザイのけたたましい声が響く。



主な樹木には、説明板が掛けられていてわかりやすい。
また、樹木やここに棲む生物の解説板も、要所に立ててある。



ギンリョウソウ。



小さな沢を3回渡って進む。いずれも難しくはない。



小雨のおかげで、コケも美しい。



ミズナラの巨樹。



ちょっとした坂を上がったところに休憩舎と案内板がある。



珍しいショウキラン(鍾馗蘭)をみつけた。



ショウキラン。
葉緑素がないので、光合成を行わない。
樹木と共生して、樹木が光合成で作り出した有機物を得ている菌類があるが、
ショウキランは、この菌類に寄生して「モノトロポイド菌根」なるものを形成し、ここから栄養を
得ているという、よくわからない植物だ。
こうした植物は、従来、腐生植物と呼ばれていたが、近年は、菌従属栄養植物と呼ばれる。



巨樹に絡むツルアジサイが満開を迎えていた。これはあちこちで見られ、壮観だった。



第3分岐点で稜線に出る。鳥取県側は植林になっている。まずは芦津分岐の先まで歩いてみたが、
濃い霧がかかっており、なんの展望も得られなかったのは残念。



第3分岐点に戻り、少し先で冷たい風を避けながら昼食を摂ったあと、北東の若杉峠を目指す。
植林に紛れ、カラマツの姿があった。



展望台のあずま屋でも、景色は何も見えず。まあ、仕方ない。



若杉峠へ下る。若杉地蔵尊が迎えてくれた。美作と因幡を結ぶ最短経路だったことから、
古くから旅人が越えた交通の要衝だったようだ。1754年の作とのこと。



谷筋の緩い坂を、もとの第1分岐点へと下る。



渓流というよりは、半分、沼のような地形になっているて、イモリが多い。
この日は小雨だったこともあり、多くのイモリが遊歩道まで上がってきていた。
踏んづけないように注意を払った。



いろいろ調査も行われているようだ。
また、一部のミズナラにキクイムシが入り、輪切りにされた朽ちた幹がビニールシートに
くるまれて置かれていたりしており、ここの原生林も、どこまで「原生林」でいられるか、
少し不安もある。

古くからここを知る人たちは、ネマガリダケの減少や、クマ棚の消滅など、生態系の変化を
指摘している。
日頃、大台ヶ原や大峰山系などを見ている当方からすれば、まだまだ濃い生態系が
残っているように見えるだけに、今後、環境の維持・回復に期待したい。

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