Mr.Dashのぶろぐ館

奈良・大阪・日本アルプスの山々が大好きな、Mr.Dashのブログです。

2024年2月7日(水) [京都北山]桟敷ヶ岳へ。予想外、トレースなしの雪山を歩く!

2024年02月08日 | 山登りの記録
■メイン写真
岩岳山付近で"雪の花"が咲き、青空に映える

■今回のコース
雲ケ畑→志明院(岩屋不動)→薬師峠→岩茸山→都ながめの石→桟敷ヶ岳→(関電巡視路)→
林道出合→足谷小屋→岩屋橋

桟敷ヶ岳に初登頂したのは、今から43年前。
ミヤコザサがほとんどなくなるなどの変化はあるが、懐かしさがこみあげる。

岩屋橋から志明院方面へ、少し奥に入った途中の路肩にクルマをデポする。



林道の終点には、岩屋不動で知られる志明院がある。
シャクナゲ(京都市の指定天然記念物)で有名な、修験の寺。
参拝料400円を支払い、簡単な境内の説明を受けて山門をくぐる。山門から先は撮影禁止だ。

急な石段を右に登ると、大きな岩屋がある。宇多天皇の勅願により菅原道真が刻んだと
伝わる眼力不動明王が祀られる。
石段道を左に行くと、脳薬師が収まった岩屋がある。頭の病と、脳の指令に基づく全身の病に
効力があるという。洞内で護摩を焚くのか、洞窟の天井は煤で黒くなっていた。
烏天狗の石像は、たいへん珍しい意匠だった。



志明院の階段下、参拝者用駐車場の横から登山道が延びる。



谷沿いにしばらく進む。前回来た時にに比べて、ずいぶん荒れた印象だ。
大岩のところで沢が二手に分かれるが、分岐の標識もすっかり朽ちていた。
右の枝沢をとるが、これまた倒木などで、歩きにくくなっている。



谷筋を登りきると、六体地蔵が並ぶ薬師峠だ。まだほとんど雪が見られない。
ここから尾根道になる。



すぐのところに、志明院の歴代僧侶の墓がある。
かつては40以上の僧房を擁したというから、相当に大きな寺だったようだ。



尾根道も、何度かにわたる台風被害の爪跡が残り、ところどころ倒木を迂回しながら
歩くことになる。
標高を上げていくにつれ、積雪が増えてきた。ほとんど期待していなかったので
嬉しくなる。



まずは岩茸山のピークに立つ。少し広くなっているものの、展望はない。
昼前だったが、居心地が良さそうなのでここでランチにした。



やがて作業林道と合流し、尾根上に建つ電波反射板の西側直下を巻いていく。



ここまで来ると積雪も20cmを越える。歩くとキュッキュと、心地いい感触の新雪で、
先行者のトレースがないので、じつに気持ちいい。
雪面に横たわり、バタバタと両手を動かして、「天使」のカタチの雪形を作って遊ぶ。

お客様は、先行トレースがなないと道が分からないから、怖くて一人では歩けないと
おっしゃっているが、先行トレースがあったとしても、それが正しいかどうかは
別物だし、我々が目指す先と同じとも限らないので、そもそもアテにしてはいけない。



右手(南東側)が開けた場所に出る。
あいにく雪雲がかかり、クリアな眺めは楽しめなかった。
そのすぐ先にある平たい岩が、惟喬親王ゆかりの「都ながめの石」だ。
帝位につけず都を追われた惟喬親王が、ここに桟敷をつくらせ、都を眺めて
懐かしんだと伝わる。「桟敷ヶ岳」の名も、これに由来する。
なお、惟喬親王は出家し、志明院に身を置いたこともある。
現在、「都ながめの石」からは眺めは得られなくなっているのは少し悲しい。



送電線の鉄塔をくぐる。



送電線の下は冷たい風が通り過ぎるため、りっぱな霧氷ができていた。



桟敷ヶ岳の山頂に到着!
山頂部は広いが、雑木林に囲まれていて、展望はほとんど得られない。
青空が少し見えてきて、雪景色がパッと明るくなる。



下山は、関電巡視路ルートをとる。
なだらかな尾根をしばらく南東に下り、先ほどのとは別の送電線鉄塔のところで
右へ尾根を外れ、急峻な谷筋をどんどん下る。



標高を下げていくと、雪がベチャついてきて滑りやすい。
こういうところでは、とにかく足運びを慎重にしなければいけない。

祖父谷林道の手前で、伐採のための作業道が横切り、獣除けの網柵に行く手を遮られるが、
ちょうど人が通れるくらいの穴が開けられていて、そこをくぐって作業道へ。
祖父谷林道へは、紐をほどけば開けられるようになっていて簡単に出られた。
もう雪はほとんど見当たらない。

最後は長い林道歩きになる。途中で小雨がパラついてきて困ったなと思ったら
すぐに止んだり、この日の空模様はコロコロ変わる。



足谷小屋を横目に通り過ぎる。
ゲートの奥は普段は入れないが、珍しいベニバナヤマシャクヤクの群生地だ。
ベニバナヤマシャクヤクとはいうが、ここの花はすべて白。
白花のベニバナヤマシャクヤクとは、これまたややこしい。



これは鉱山か何かの跡だろうか。
桟敷ヶ岳では、北側で砂金が採れたという話もあるようだが、このあたりの
鉱山を調べてもわからなかった。京都北山にはかつて、小規模な鉱山があちこちに
あり、多くはマンガン鉱だったようだが、祖父谷川は鴨川源流で、昔から水質には
注意が払われていたはずなのだが、正体が知りたい。



高級料亭・洛雲荘がある岩屋橋に到着。
下山のささやかなご褒美ともいえる飲料自販機と、もくもく号のバス停の横に
小さな公衆トイレがある。
お客様にちょっと待っていただいて、速足でクルマを取りにいった。

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