Danchoのお気楽Diary

高校3年間応援団だった「応援団バカ」の日記。スポーツ観戦や将棋等の趣味の他、日常感じる事を、「ゆるゆる」綴ります。

追悼・将棋好きの石立 鉄男さん(1)/『少女に何が起こったか』最終回でのご活躍

2007-07-01 00:28:12 | 将棋
将棋界は、先月の29日に、棋聖戦第3局と、名人戦最終局が同時に行われ、それぞれ渡辺竜王と、森内名人が勝ちました。
名人戦は、森内名人が『永世名人』の称号を獲得して、このシリーズを終えています。

そして、今日から7月です。

ですが、ちょうど1ヶ月前の6月1日…船戸 陽子 女流二段からお伺いしたのですが、故・高柳 敏夫 名誉九段の道場で、良く将棋を指していらっしゃった、将棋が大好きな俳優の石立 鉄男さんが、急逝されました。
心より、ご冥福をお祈りしたいと思います。

今日は、石立さんを追悼する意味で、石立さんがご出演なさっていた数多くのドラマのうち、小生自身が映像として所有していた、『少女に何が起こったか』の最終回でのご活躍の様子を、画像引用して紹介したいと思います(以下、敬称略)。
大変古い画像ですので、若干お見苦しい点はご容赦ください。
mitamuraさんのお株を奪うようで恐縮ですが…。)


【画像引用】

TBS系列 大映テレビ製作ドラマ 『少女に何が起こったか』 最終回


【ストーリー】


これが、このドラマのタイトル画面。


天才ピアニスト・東雪彦(風間杜夫)と血縁関係にあるかどうか不確定な最中、主人公・野川 雪(小泉今日子)は、東音楽大学の学長で、雪彦の父である東雪雄(松村達雄)の屋敷に、「家事手伝い」として住み込んでいる。
そんな雪を含む、大学の特待生制度で入学したピアノが上手な特待生6名が、日本ピアノコンクール本戦を4日後に控え、その中心的存在の雪の優勝を祈願するために、学内の礼拝堂で願掛けをする。


そんな特待生達を『野良猫』と罵る、東家の令嬢・美津子(賀来千香子)以外は、実力は特待生より下の一般学生(その中に、田辺ゆりこ役の高木美保がいる)が乱入し、鍔迫り合いとなる。雪も、美津子も「睨み合い」となっている。


体格も体力も美津子より劣る雪は、大学の理事長・東節子(辺見マリ)の陰謀で、好きなだけ、ラウンジのピアノを使えることになる。
課題曲である、ベートヴェンのピアノ・ソナタ第23番 F Minor Op.57 『Appassionata(熱情)』の第3楽章「Allegro ma non troppo」は、男性ピアニストでも3時間程度の練習が精一杯なほどの激しい曲で、時間を忘れて練習に没頭すると腱鞘炎を起こし、4日後のコンクール出場は不可能になるのだ。


そうとは知らず、雪は、無鉄砲な性格から、練習に没頭してしまう。


そこに、雪の「化けの皮」をはがそうと、夜中の12時に、石立さん扮する刑事が登場。



そして、いつものように雪を徹底的にいじめ、流行語にもなった名台詞を残して去っていく。
その名台詞は…「やい!、この薄汚ねぇシンデレラ。魔法の解ける12時だ!」



東家の中では、雪の唯一の理解者である信之(柳沢慎吾)が、練習過多による雪の異変に気付き、大学のピアノ課専任助教授・大津光三(辰巳琢郎)に連絡を入れる。


大津が急ぎやってきて、雪への叱責に似た助言と介護の甲斐があり、事なきを得る。


コンクール前日、規定のドレスと靴がない特待生達が困っているところへ、大きな荷物と共に、この手紙が添えられていた。なんと、荷物は差出人不明で、人数分の規定のドレスと靴だった。


特待生達は、雪を優勝者に相応しいようにとドレスを選び、試着させる。


そして、コンクール当日。学長から、事実上の一騎打ちである雪と美津子へ檄が飛ぶ。


その控え室に、雪が「東雪」ではない証拠を所有する、雪の父親との疑惑がある謎の男(宇津井健)との取引のため、石立さん扮する刑事が仲介として控え室を訪れ、東久之(長門裕之)を招く。実はこれが、久之に対する「罠」なのだが…。



久之は、3億円の小切手と引き換えに、雪が「東雪」でない証拠を手にする。
雪の血液型はAB型で、カルテにはO型…これで偽者と証明できる久之は大喜び。


偽者という、実は「嘘の証拠」を手にした久之は、雪に「偽者」と凄む。


「偽者」と罵られた雪は、絶望感からコンクールを辞退する意向を示すが、大津の必死の説得と情熱に打たれ、これを翻意し、コンクールへの出場を決意する。


大津と特待生達が見守る中、雪は、課題曲のベートヴェンの『熱情』に挑む。己と、美津子に勝つために…。


闘いを終え、控え室に戻った雪を久之は罵倒するが、そこへ先の謎の男と石立さんが、「重大な話がある」といって再登場する。

ここからがこのドラマの『大逆転劇』である。



先に久之に3億円の小切手で取引したカルテの一片は、実は巧妙に偽造した「偽物」で、「本物」の方を提示する。そこには血液型がAB型とあり、雪は天才ピアニスト・東雪彦の実娘と証明される。


久之と小切手で取引したのは、口座がある銀行を「強制捜査」する目的と告げる。


謎の男は、東京地方検察庁特捜部検事の鈴木と本人が明かし、久之が「裏口入学」を斡旋しているという情報を元に、極秘捜査をしていた。
石立さん扮する刑事とは、実は「グル」で、石立さんが雪をいじめることで、久之のガードを甘くしたのだ。


石立さん扮する刑事のミッションが、石立さん本人から雪に告げられ、東家のいじめに対しても、自身のミッションの「犠牲」に耐えたことも含めて、最後は…
「君の頑張りには本当に感心した。この娘は何があっても負けない…素晴らしい娘だ!って」
と、賛辞の言葉を雪に贈っている。


久之は、「裏口入学」の実態が明るみになり、その首謀者として逮捕。この瞬間、美津子もプリンセスの座から転落する。


石立さんの、このドラマの「ラストシーン」。最後の台詞は、以下である。
「もう夜中の12時には会えない。ちょっと寂しいが元気でな!…“薄汚ねぇシンデレラ”…いや、“とっても可愛いシンデレラ”」…。
そして、コンクールのドレスは、鈴木が贈ったものであることが、ここで判明する。


審査結果は、雪の優勝。名前も「東雪」に。学長が事務局と交渉して野川姓から東姓に変えるよう要求した結果、本物の「東雪」として表彰を受ける。特待生達も大喜び。素晴らしいシーンだ。


雪は早速、父母(母は文子(市毛良枝))の遺影に、父母の願いと夢が叶ったことを報告する。


美津子も素直に敗北を認め、自身は海外留学することを表明。これが、賀来さん扮する美津子の「ラストシーン」。


雪は、本物の「東雪」になるまで、必死に支え続けた大津と特待生達へ感謝の意を示す。「友達って、素晴らしい」の台詞が泣かせる。


最後は、この笑顔で完結する。小泉今日子の、女優としてのセンスが評価されたドラマでもある。


蛇足だが、この当時、賀来千香子さんがいかに「無名」だったかを証明するラストテロップがこれ。ルビが…。



【編集後記】

このドラマの石立さんは、主人公の敵となるスパイスを効かせる役であった。
流行語にまでなった名台詞も残し、最後の逆転劇までヒールに徹し、その後のメリハリも実に見事であった。
将棋界にも多大な功績を残した名優が、この世を去ったことは実に惜しい気がする。一度でよかった…将棋を指す石立さんのお姿を拝見したかった。


【予告】

次回は、『スチュワーデス物語』での、石立さん登場の印象的なシーンを紹介したいと思います。お楽しみに。

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