昨日、小生の住まいのある山口県内(岩国市)で、第32期棋王戦第1局がありました。
公開対局ということもあって、こんなチャンス滅多にないと思い、早起きして出かけました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1f/1f/09712876eeaa03060caca7871aac7bf7.jpg)
岩国といえば、この「錦帯橋」が有名。桜が咲く頃は絶景で、ここに来るたび「日本人に生まれて良かった」って思います。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/39/49/d07165c923deac4315f9a3a8dedd91a0.jpg)
会場の岩国国際観光ホテルに到着したのが、午前9時30分頃。
この時、フロント前にあるカフェテリアでは、大盤解説会の解説を担当する山崎七段と、聞き手の矢内女流名人が、スタッフと打合せをしていました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4a/17/2faa17c8d7f5a2d781168696d491d8e5.jpg)
これが、「棋王戦第1局」のポスター。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/53/47/7eb61ac2a1fe67ee8fc6febbf26e164b.jpg)
昼食休憩後の対局開始前。ここから公開対局となりました。
写真は、対局再開前に駒を並べる、森内棋王と佐藤棋聖の両対局者の様子。
立会人は有吉九段。右手には、午前中までに進行した29手の棋譜を読み上げる矢内女流名人の姿も。(棋譜読み上げまでは、写真撮影が可能なため、撮影に成功
。)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/43/17/535af2c170d409787930e3d22b190f40.jpg)
午後2時。大盤解説会が開始。観客は、小生が到着した時の約30名程が、なんと200名以上に膨れ上がりました。3連休の2日目とあって、大盛況です。
(矢内女流名人が、“自虐トーク”で小生達観客の笑いを誘っていました。)
47手目で佐藤棋聖が▲2八飛と飛車を引いた後、「次の一手問題第1問」が出題。(なお、詳細な棋譜はこちら)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2c/94/c9f25a9ff56f1d55c138fc2a2f1c9a84.jpg)
30分の休憩後、解説会再開。
10日の『囲碁・将棋ジャーナル』で解説者として登場した谷川九段が、番組最後で「棋王戦に行きます」とおっしゃっていましたが、ここでゲスト解説者として登場。
次の48手目が△4四角で、「次の一手問題」の正解者が、なんとゼロ
。
解説の山崎七段も「プロでも当たらないかもしれない程、指したい手がたくさんあり、難しい局面」とおっしゃっていましたが、本当にその通りに…。谷川九段もこの手は予想していなかったそうです。
その後、谷川九段が▲4五角とあわせた場面を想定し、その後の展開を予想。
この▲4五角に対し、△5四銀→▲2三角成→△2七歩と叩く…などの他3つくらいの別の展開を予想&解説していただきました。
(ここが重要局面なのに、メモを取り損ねました。すみません
。)
いずれにしても、「難解な局面」と説いていらっしゃいました。
結局、佐藤棋聖が大長考の末、谷川九段の解説の通り▲4五角としました。難しい将棋になった事だけは、これではっきりしました。今日中に本当に終わるのだろうか?…というほどの勢いです(終電乗り遅れたらどうしよう
と余計な心配をする程)。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/03/14/e3c6f0769cbf915f1916475a2f850415.jpg)
山崎七段と同門・同郷である片上五段も、ゲスト解説として登場。
兄弟弟子同士とあって、解説もさることながらトークも面白かったです。
(絶妙なコンビネーションでした
。)
片上五段は、「△4四角は、森内棋王は、良くないと思って指しているはず」「この局面で、佐藤棋聖は飛車は絶対に森内棋王に渡せない。飛車を取られた瞬間に△7九飛の打ち込みがあるため」と説いていらっしゃいました。
54手目で森内棋王が△8八歩としたところで、「次の一手問題第2問」が出題。ここでは正解者ゼロは賞品が残る事になってダメなので、①▲8八同銀, ②9七桂, ③その他の三択に。
(54手目以降の狙い筋は、△8六飛~△2六飛の飛車の2筋の転回。)
結局、①の▲8八同銀が正解で、123名の正解者の中から抽選で40名に賞品が当選ということになりました。
小生もここは正解し、何と
、抽選で当たってしまいました
。
40人中17番目位に当選したので、5点ある賞品の内から一つ選ぶ事までできました。
賞品は後ほど紹介します。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/15/4f/e690d2e52444f1108ff2024bc6f78110.jpg)
終盤になり、佐藤棋聖の101手目▲5三銀~107手目▲5八歩の指し回しが功を奏し、即詰みに討ち取って、115手までで佐藤棋聖が初戦を制しました
。
写真は、対局後の両対局者が大盤解説会の会場に登場され、対局を振り返っていただいた時の様子です。
森内棋王は「△4四角が、結果的には良くなかった」「(終盤の)▲3四飛が3六に引いた瞬間チャンスと思ったけど、その飛車が結果的に取れなかったのが…」と感想を述べられていました。
佐藤棋聖も「△4四角の対処が分からなかった。▲4五角と合わせたけど、自信はなかった」「この将棋は、先に玉が動いた方が負けになると思っていたので、居玉のまま対処した…という感じ」「最後まで、本当に苦しい将棋だった」と感想を述べられました。
両対局者の感想からも、この将棋は、実に難しかったことを示しています。
ゲスト解説の谷川九段も、「この将棋は、両対局者共に、2日間で指したいと思っているでしょうね」と語っていましたので…。
余談ですが、佐藤棋聖は前夜祭で、掲載紙の中国新聞社が今年で115周年と聞いて…
「先手を持ったら、115手で勝てれば良いですね」
とおっしゃった様ですが、偶然にしては出来過ぎるストーリーで、115手で勝ちました。これには山崎七段も「器が広い
」と絶賛でした。
全体を振り返って、入門者の小生にとっては、プロ棋士のタイトル戦を対局室に入室して観戦できた事は、本当に貴重な財産となりました。昨日の事は、多分一生忘れられないでしょう。
本当に、その雰囲気にしびれましたし、緊張感に包まれた空間に居るだけで、手が震えていました。(だから、写真も手ブレが…
)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/58/e9/b313cd4046faba8052e280038ec22061.jpg)
最後に紹介するのが、「次の一手問題」で正解し、当選して戴いた賞品である、佐藤棋聖が揮毫した色紙です。
出身が同じ埼玉県で、現在「時の人」といっても過言でない、矢内女流名人の色紙とどちらを取るか本当に迷いましたが、永世称号を手にした佐藤棋聖の方を選ばせていただきました。
こんなラッキーな事って本当に滅多にないので、家宝にします
。
余談ですが、矢内女流名人…テレビで拝見している時も「身長が高い?」と思っていましたが、やっぱりその通り高かったです。
女流名人戦&レディースオープン…期待しています。頑張って下さい
。
公開対局ということもあって、こんなチャンス滅多にないと思い、早起きして出かけました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1f/1f/09712876eeaa03060caca7871aac7bf7.jpg)
岩国といえば、この「錦帯橋」が有名。桜が咲く頃は絶景で、ここに来るたび「日本人に生まれて良かった」って思います。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/39/49/d07165c923deac4315f9a3a8dedd91a0.jpg)
会場の岩国国際観光ホテルに到着したのが、午前9時30分頃。
この時、フロント前にあるカフェテリアでは、大盤解説会の解説を担当する山崎七段と、聞き手の矢内女流名人が、スタッフと打合せをしていました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4a/17/2faa17c8d7f5a2d781168696d491d8e5.jpg)
これが、「棋王戦第1局」のポスター。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/53/47/7eb61ac2a1fe67ee8fc6febbf26e164b.jpg)
昼食休憩後の対局開始前。ここから公開対局となりました。
写真は、対局再開前に駒を並べる、森内棋王と佐藤棋聖の両対局者の様子。
立会人は有吉九段。右手には、午前中までに進行した29手の棋譜を読み上げる矢内女流名人の姿も。(棋譜読み上げまでは、写真撮影が可能なため、撮影に成功
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/ee_2.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/43/17/535af2c170d409787930e3d22b190f40.jpg)
午後2時。大盤解説会が開始。観客は、小生が到着した時の約30名程が、なんと200名以上に膨れ上がりました。3連休の2日目とあって、大盛況です。
(矢内女流名人が、“自虐トーク”で小生達観客の笑いを誘っていました。)
47手目で佐藤棋聖が▲2八飛と飛車を引いた後、「次の一手問題第1問」が出題。(なお、詳細な棋譜はこちら)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2c/94/c9f25a9ff56f1d55c138fc2a2f1c9a84.jpg)
30分の休憩後、解説会再開。
10日の『囲碁・将棋ジャーナル』で解説者として登場した谷川九段が、番組最後で「棋王戦に行きます」とおっしゃっていましたが、ここでゲスト解説者として登場。
次の48手目が△4四角で、「次の一手問題」の正解者が、なんとゼロ
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/ee_2.gif)
解説の山崎七段も「プロでも当たらないかもしれない程、指したい手がたくさんあり、難しい局面」とおっしゃっていましたが、本当にその通りに…。谷川九段もこの手は予想していなかったそうです。
その後、谷川九段が▲4五角とあわせた場面を想定し、その後の展開を予想。
この▲4五角に対し、△5四銀→▲2三角成→△2七歩と叩く…などの他3つくらいの別の展開を予想&解説していただきました。
(ここが重要局面なのに、メモを取り損ねました。すみません
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/dogeza.gif)
いずれにしても、「難解な局面」と説いていらっしゃいました。
結局、佐藤棋聖が大長考の末、谷川九段の解説の通り▲4五角としました。難しい将棋になった事だけは、これではっきりしました。今日中に本当に終わるのだろうか?…というほどの勢いです(終電乗り遅れたらどうしよう
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_gaan.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/03/14/e3c6f0769cbf915f1916475a2f850415.jpg)
山崎七段と同門・同郷である片上五段も、ゲスト解説として登場。
兄弟弟子同士とあって、解説もさることながらトークも面白かったです。
(絶妙なコンビネーションでした
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_warai.gif)
片上五段は、「△4四角は、森内棋王は、良くないと思って指しているはず」「この局面で、佐藤棋聖は飛車は絶対に森内棋王に渡せない。飛車を取られた瞬間に△7九飛の打ち込みがあるため」と説いていらっしゃいました。
54手目で森内棋王が△8八歩としたところで、「次の一手問題第2問」が出題。ここでは正解者ゼロは賞品が残る事になってダメなので、①▲8八同銀, ②9七桂, ③その他の三択に。
(54手目以降の狙い筋は、△8六飛~△2六飛の飛車の2筋の転回。)
結局、①の▲8八同銀が正解で、123名の正解者の中から抽選で40名に賞品が当選ということになりました。
小生もここは正解し、何と
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/ee_2.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/abanzai.gif)
40人中17番目位に当選したので、5点ある賞品の内から一つ選ぶ事までできました。
賞品は後ほど紹介します。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/15/4f/e690d2e52444f1108ff2024bc6f78110.jpg)
終盤になり、佐藤棋聖の101手目▲5三銀~107手目▲5八歩の指し回しが功を奏し、即詰みに討ち取って、115手までで佐藤棋聖が初戦を制しました
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hakushu.gif)
写真は、対局後の両対局者が大盤解説会の会場に登場され、対局を振り返っていただいた時の様子です。
森内棋王は「△4四角が、結果的には良くなかった」「(終盤の)▲3四飛が3六に引いた瞬間チャンスと思ったけど、その飛車が結果的に取れなかったのが…」と感想を述べられていました。
佐藤棋聖も「△4四角の対処が分からなかった。▲4五角と合わせたけど、自信はなかった」「この将棋は、先に玉が動いた方が負けになると思っていたので、居玉のまま対処した…という感じ」「最後まで、本当に苦しい将棋だった」と感想を述べられました。
両対局者の感想からも、この将棋は、実に難しかったことを示しています。
ゲスト解説の谷川九段も、「この将棋は、両対局者共に、2日間で指したいと思っているでしょうね」と語っていましたので…。
余談ですが、佐藤棋聖は前夜祭で、掲載紙の中国新聞社が今年で115周年と聞いて…
「先手を持ったら、115手で勝てれば良いですね」
とおっしゃった様ですが、偶然にしては出来過ぎるストーリーで、115手で勝ちました。これには山崎七段も「器が広い
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/ee_2.gif)
全体を振り返って、入門者の小生にとっては、プロ棋士のタイトル戦を対局室に入室して観戦できた事は、本当に貴重な財産となりました。昨日の事は、多分一生忘れられないでしょう。
本当に、その雰囲気にしびれましたし、緊張感に包まれた空間に居るだけで、手が震えていました。(だから、写真も手ブレが…
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_acha.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/58/e9/b313cd4046faba8052e280038ec22061.jpg)
最後に紹介するのが、「次の一手問題」で正解し、当選して戴いた賞品である、佐藤棋聖が揮毫した色紙です。
出身が同じ埼玉県で、現在「時の人」といっても過言でない、矢内女流名人の色紙とどちらを取るか本当に迷いましたが、永世称号を手にした佐藤棋聖の方を選ばせていただきました。
こんなラッキーな事って本当に滅多にないので、家宝にします
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/ee_2.gif)
余談ですが、矢内女流名人…テレビで拝見している時も「身長が高い?」と思っていましたが、やっぱりその通り高かったです。
女流名人戦&レディースオープン…期待しています。頑張って下さい
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/ee_2.gif)
こんばんは。oioioiです。
地元で将棋の観戦できる機会があると行きたくなりますよね。
棋王戦の初観戦!おめでとうございます。
やっぱり、本で読んで棋譜を並べるだけでなくて、その場で考え、プロの解説を聞く。やっぱり解説は参考になります。
時の最高の挑戦者とタイトルホルダーの戦い。
痺れますよね。
あと、矢内女流名人にもお会いできたとのこと。
いいですね~
ホントに、22日は大勝負。
ファンとしては勝ってほしいです。
名人戦も、タイになりましたので、22日に勝って、勢いをつけてほしいですね。
私も、また、近くでタイトル戦が行われるときは行ってこようと思っています。
コメント、ありがとうございます。
いやぁ~、本当に痺れました。
午後からの公開対局で、佐藤棋聖が先に入室された時、本当に手が震えました。後からデジカメの写真整理したら、凄い手ブレで紹介できなかったほどですから。
とにかく、入門者同然の小生にとっては、ビッグチャンスをものにでき、しかも素晴しいお土産付ですから、忘れられない1日になりました。
勉強にもなりましたし…。
さて、明日です!
もはや、日本中が注目の対局が、いよいよです。
泣いても笑っても、明日で決着。
仕事もちゃんとしますが、勝敗の行方を固唾を呑んで見守りたいと思ってます。