WBOスーパーライト級タイトルマッチ
強打者同士の激突となったWBO王者マイク・アルバラード選手(Mike Alvarado)とロシアからのルスラン・プロボドニコフ選手(Ruslan Provodnikov)とによるスーパーライト級戦は米国コロラド州で行われ、プロボドニコフ選手が10回終了TKOで勝利して新王者の座に就いています。(体格比較)
フットワークと左ジャブとでのボクシングでプロボドニコフ選手の前進をコントロールしようと試みるアルバラード選手。初回にプロボドニコフ選手の右フックを浴びて足元が揺さぶられる場面がありましたが、盛んにスイッチを繰り返しながら正確に決める右アッパーや左ジャブ、左フックなどでのアルバラード選手のボクシングが試合序盤のペースをキープしたように見えます。
しかしアルバラード選手の強いショットを決められても全く怯んだ様子を見せずにグイグイ迫り続けるプロボドニコフ選手。時折決まる左右はいずれも迫力満点で、じわじわとアルバラード選手を追い詰めていきます。
4回にロングの左アッパーを決め、そこから左フックを断続的に決め続けた場面あたりでペースが変わり、以降強い左フックや右フックでのプレッシャーで王者の体力を確実に削いでいったプロボドニコフ選手。
8回に強烈な左フックでチャンスを掴み、左右フックを一気に集めてアルバラード選手から2度のノックダウンを奪います。もう完全に打ちのめされてほとんど余力の残っていないように見えたアルバラード選手が続く9回10回とよく頑張ってうまく戦っていたのは見事でしたが、10回終盤に右フック、さらに左フックを浴びせられて完全にグロッキーに陥り、ラウンド終了のゴングに救われたもののその後ギブアップして試合は終わっています。
Compubox: Provodnikov Had Big Power Edge at The End
Powerpunches,Punchzone
4回にペースが変わって以降、アルバラード選手がよく動きながらジャブやアッパーフックでのボクシングでうまく戦うラウンドもあるにはあったのですが、プロドボドニコフ選手の強打が最後は完全に圧倒してしまいました。パンチ力、攻撃力の差というよりも両者の耐久力の差というか、プロボドニコフ選手のタフさ頑丈さが勝敗を大きく分けた一戦だったように感じました。
29歳の新王者は23勝(17KO)2敗。アルバラード選手は34勝(23KO)2敗。
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ロシア人と言ってもアジア系の血も入っているのか、見た目には親近感があります。
試合の面白さも折り紙つきですね。まあディフェンスは課題でしょうが。
一方のアルバラードは今後どうするのでしょうか。
リオスやプロポドニコフなどとのタフマッチが続いているので
少し休んだ方がいいかもしれませんね。
相手もタフだし仕方ないですね。
Sライトはいい選手たくさんいるし、暫く休んでまた熱い試合を見せて欲しいです。
最近は、メイカネロやブラッドリーマルケスの塩試合が続きましたが
この試合は、面白かった。
アルバラードもがんばった。
二人のそれぞれの次の試合も見たい。
こんな打ち合いの試合がもっと見たい。
強打とタフさは勿論ですが、プレッシャーのかけ方、チャンス時の畳かけ方が素晴らしかったです。
個人的にはマティセとの豪腕対決が一番観たいですが、恐らくプロモーションの問題で実現しないでしょう。
となれば、スタイル的に最も噛み合うリオスとの対戦でしょうか。プロボドニコフが圧倒しそうな気もしますが。。。
プロボドニコフは頑丈・頑強という言葉が本当にピッタリですね。正直ここまで来るとは思えなかった選手でしたが、面白い試合を見せてくれますし、攻撃力は折り紙つき。
今後も活躍を見せて欲しい選手です。
アルバラードはおっしゃる通りでタフ過ぎる戦いの連続なんで少し休むってのは私も賛成ですね。
>CAMAROさん
負けちゃいましたがまだまだ巻き返しは可能でしょう。期待もしています。
>打ち合い大好きさん
塩試合ってのをどういう試合を言うのかよくわかりませんが、もし仮につまらない試合との意味で言っているのなら私とは全然見方が違うようです。
特にメイカネロは私にとっては極上のエンターテインメントでした。
>たこぼうずさん
言及されたマティセーやリオス、そしてガルシア。ぶつけてみたい選手が多く、いずれもエキサイティングな試合になること間違い無し。
引く手あまたで結構メインストリームで活躍していくことになっていくのかもしれませんね。
プロボドニコフは見たい対戦カードはたくさんあるけど、どれもこれもプロモーションが喧嘩してるから実現不可能。残ってるカードで実現が出来そうなのはパッキャオとリオスぐらい。
互いに技能面はちょっと荒いかなっていう感じですが、少なくとも見てるものをこれだけ熱くさせたのですから、今年の年間最優秀試合になってもおかしくはないのでしょう。