スーパーライト級10回戦
マイク・アルバラード選手(Mike Alvarado)とブレイディス・プレスコット選手(Breidis Prescott)とによる強打者同士の一戦は米国ネバダ州ラスベガスで行われ、アルバラード選手が最終10回にポイントでの劣勢を跳ね返す逆転TKOで勝利して全勝のレコードを死守した一戦でした。(体格比較)
一発一発に力がこもった左ジャブを積極的に繰り出してアルバラード選手の接近を弾き返していくプレスコット選手の立ち上がり。密着すれば右アッパーを突き上げ、ジャブから繋ぐ右ストレートや左フックなどのパワフルな攻撃で試合のペースをキープしていたのはコロンビアの強打者プレスコット選手でした。
中盤に入ってプレスコット選手のペースがやや落ちてアルバラード選手が右ストレートや左フックを返してペースを引き寄せかける流れになるのですが、4回に負ったカットと鼻血で顔面を鮮血に染めるメキシカンにとっては苦しい状況に見えた試合でした。
しかし最終10回、開始から出たアルバラード選手が右クロスを立て続けに決めてプレスコット選手の動きを鈍らせます。必死のホールディングでなんとか凌ごうとするプレスコット選手に右アッパーを突き上げて逆転のノックダウンを奪い、立ち上がったもののダメージの残るコロンビアンに右ストレート、右アッパーの追撃を決めた場面でレフェリーが割って入って試合は終わっています。
CompuBox Punch Stats: Mike Alvarado Rallies To Win
Powerpunches
プレスコット選手の素晴らしいスタートや中盤以降のアルバラード選手の踏ん張り。8回の密着戦での一進一退のパンチ交換、など見所の多い内容の末の痛烈な逆転KO劇。堪能しました。
アルバラード選手は32勝(23KO)。プレスコット選手は24勝(19KO)4敗。
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プレスコットの強打に耐えて、逆に完全に効かせて勝つとは、素晴らしいです。
この階級前後のスターウォーズで生き残れるかはわかりませんが、今後も注目してみます。
自分でも自覚しているのか、アウトボクシングしてペース配分しようとしてました。ですがテクニックをつけたことで、逆に怖さが減ってしまったと感じます。チャンスで畳み掛ければ勝てた試合なのでプレスコットにとってはもったいない試合になったと思います。
カーンに勝った前後の、とにかくびゅんびゅん振り回して飛ばしに飛ばす。
そして2ラウンド途中にはスタミナ切れて失速。
という頃を考えるとプレスコットは非常に進歩して強くなっている、と私は見ています。
この日はアルバラードのガッツが素晴らしかったです。
>たこぼうずさん
上に書いた通りプレスコットは大きく成長していると思っています。
強いジャブを起点とするアウトボクシングも非常に良いと感じています。
ただこの日は大きなチャンスを掴んだことと、アルバラードのダメージが深かったことでオーバーペースになってしまったのが結果的に痛かったです。
大ピンチを凌いで、その後も劣勢が続く中最後の最後に逆転して見せたアルバラードを称賛するべき試合なんじゃないでしょうか。