知らない世界へ帰りたい(日本探求)

自分の祖先はどんなことを考えていたのか・・・日本人の来し方、行く末を読み解く試み(本棚10)。

着物~和装とカラダの深い関わり(NHK「アインシュタインの眼」)

2014年05月31日 19時29分22秒 | 日本の美
 数年前(2012年?)に放映されたNHKの「アインシュタインの眼」という番組で和服を特集したものです。
 着物は日本の気候・風土に馴染む衣服として進化してきたものであることを再認識させていただきました。
 ポイントを記しておきます;

背筋がすっと伸びた着物姿
 「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」と表現される着こなしの秘密は如何に?
 ポイントはにある。
 背骨を正す帯が美しい立ち姿を生み出している。
 帯がコルセットの役割を果たし、腹筋・背筋の負担を軽減してよい姿勢を保つサポートをしているのだ。

狭い歩幅のしとやかな歩き
 着物の裾の乱れを気にして歩幅が短くなると思いがちであるが、そうではない。
 重心が前にかかる草履の構造にその理由がある。
 司会者の古田が女性用の草履を履くと、小股のはんなりした歩き方に変わったのには笑った。

冬でも着物が暖かい理由
 着物は思いのほか温かいそうだ。
 洋服よりも少ない枚数なのに着物の方が保温性があるという実証データが示され、目から鱗が落ちる。
 その理由は長方形の着物生地にある。これを体に合わせるには折り重ねる必要があり、すると空気の層がたくさんできるので、カラダの熱を封じ込めることになり保温性が高まるのだ。
 「じゃあ、夏は暑くなるんじゃないですか?」
 という古田の突っ込みに、解説者は・・・
 「夏の生地は麻で通気性がよいのです。動くと空気も移動するので、空気の通り道を作ってあげると暑くありません。」
 との回答。
 なるほど。

 また、生地の形に伴う利点がもう一つ紹介された。
 それはサイズ調整が利くこと。
 ウエストが数cm太くなっても何のその、洋服のように買い換える必要はない。

帯がきつくて大変
 ポイントは帯ではなく、その下の腰ひもにある。
 腰ひもを骨盤に沿ってしっかり締めると、帯がゆるくても着崩れしない、裾も乱れない。
 ただし、あくまでも“腰”ひもであり、ウエストに合わせて締めるときつくて苦しいだけである。



 日本の湿度の高い気候には、木綿よりも麻のほうが合っていますね。
 最近流行の美脚系スリムパンツは夏になると股間が蒸れて大変。
 私は夏が近づくとルーズなパパスの麻のパンツを好んではくようになります。


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